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Happy Women's Map 新潟県妙高市 アートフラワーの創始者 飯田深雪 女史 / Founder of Art Flower, Ms. Miuki Iida 

-『偽らざる心の歩み』(飯田 深雪 著 海竜社1981年)

「花の活ける力の経験は私自身の第2の誕生と言ってもよいでしょう。」
"The experience of the power of flowers is my own second birth."

飯田 深雪 女史 
Ms. Miyuki Iida
1903-2007
新潟県妙高市(旧 新井市) 生誕
Born in Myoko- city (Arai-city), Nigata-ken

飯田美雪女史は料理研究家ならびにアートフラワー創設者です。
Ms. Miyuki Iida is a culinary researcher and the founder of Art Flower.
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「花が友達」
 美雪は平壌に病院を開く医者であり芸術に造詣が深く食道楽であった父の影響を受け、幼児より洋式の生活に親しみます。深雪の生母は埼玉県の下蕨(しもわらび)に300年続く豪族板倉家の出で深雪をお姫さまのように大切に育て、田舎の出ながら常上華族に見習いに勤めた深雪の継母は深雪に行儀見習いはじめ料理を教えます。深雪は旧家の大旦那である祖父についてまわって先々で和食・洋食のご馳走にあずかります。幼少期の深雪はお手伝いさんに見守られながら、古い屋敷の中で落ち椿をつないだり、木蓮の樹の下で実を集めたり、門外の菜の花道を歩いたりして、花を唯一の友達として育ちます。レストランのシェフに家庭出張してもらったり、この頃はじめて出版された西洋料理の本を手本に料理に熱中します。

「神経症」
 深雪は平城公立高等女学校を卒業すると東京で進学する兄について日本に戻ります。やがて外交官の夫と結婚。アメリカ・イギリス・インドなどで暮らしながら、不幸な結婚により立ち上がれないような心の苦しみを抱きながらも、料理を研究したり造花を製作し始めます。まもなく敗戦、深雪は廃墟と化した東京の家の焼け跡に呆然と立ち尽くします。戦後の混乱で財産を失ってバラック小屋生活を始める深雪は、ある日、神経症に苦しみながらビロード生地で赤いけしの花をつくります。幼い日を過ごした故郷の土蔵の傍らの木蓮、門外の野原で駆けめぐったスミレやタンポポ、ツクシやレンゲの花々、ロンドンの家で育てたラベンダーや木苺、ヒマラヤ奥地の雪の谷間からあでやかな紅の石楠花の大木が無数の花をくす玉の様に咲かせる壮観な姿を思い浮かべながら、黙々と布で花を作り続けるうちに花の生きる力と希望を取り戻します。

「アートフラワー」
 深雪は海外の文化経験を活かして料理や菓子を復興局へ売って生計を立てます。続いて知人の子女等を対象に自宅から西洋料理教室とアートフラワー教室を開きます。評判になると戦後NHKテレビ「今日の料理」に草創期から講師として出演。日本における西洋料理の普及に力を尽くします。アートフラワーは、絹や木綿などの布を染めこてを使ってつくりあげる柔らかくて優しい花で、各国元首夫人を魅了します。イギリスエリザベス女王2世来日の際に迎賓館内の国賓御私室をアートフラワーで装飾、モナコのグレース王妃から招待されモナコ国営展示場で大規模な展覧会を開催。フランス大統領からレジオン・ドヌール勲章シュバリエを授与されます。100歳を超えても精力的に料理やマナーなどの講演を続けます。

-深雪アートフラワー Miyuki Art Flower
-『偽らざる心の歩み』(飯田 深雪 著 海竜社1981年)

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