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クリッカートレーニング・その1「クリッカーとは?利点と使い方について」

クリッカーについての記事です。
とても1本の記事では、まとめられないぐらい情報量が多くなるので、それなりに続くシリーズとなります。

最初の記事となる今回は、道具の説明・使い方・その利点について書いていきます。

ハッピーわんではクリッカーを結構使用しており、レッスンでもたくさんの飼い主さんに導入していただいてもいます。

生後2〜3ヶ月の子犬でもシニアでも、年齢も犬種も問いません。
もちろん、パピーにいきなり難しいことはできませんよ。

クリッカーを使用することによる利点はたくさんありますが、大きく分けて3つの利点があると考えています

  1. 強化のタイミングが動物に伝わりやすい

  2. 犬の自発行動を増やす

  3. 人のトレーニングに対する組み立て方・考え方・観察力・技術力が格段に向上する

特に3番。クリッカーをある程度使えるようになった飼い主さんのトレーニング技術はクリッカーを使用していないときでも、タイミングの捉え方や組み立て方が絶妙に上手くなっていきます。

そんな飼い主さんの姿を拝見しながら、いつも感心と感動しています。

なぜトレーニングが上手くなるのか?
クリッカートレーニングの中に、ドッグトレーニングに必要な要素がかなり含まれているので、使用していないときでも自ずと犬への接し方に変化が見られるようになるのです。

今回は「導入部分」について書いていきます。


クリッカーってなに?


まずはここからですよね。
簡単な動画を作ったので見てください。
動画はクリッカーの種類について1分半ほど説明したものです。

簡単に説明すると、プラスチックの容器の中にブリキの板が組み込まれていて、押すと「カチッ」と音がする道具です。
ただの音が鳴る道具です。

ボタン式クリッカーをメインで使用しています。

クリッカーにはいろんな種類があり、用途によって使い分けすることがありますが、一番気にしている部分は「音量」です。

次回の記事でご説明しますが、音に対して敏感に反応する犬に使用するときは、クリック音が小さいものを使用します。

また、内部のブリキを指で抑える「ボックス式タイプ」は、少し使いづらいので「ボタン式」のクリッカーの方が使い勝手が良いです。

余談ですが、クリッカーの起源は
戦争中に遠くから敵か味方の区別をつけたりなど、鳴らし方で合図を決めて暗号として使用されていたそうです。

ちなみにドッグトレーニングでは、そのような使い方をしませんよ。


使い方による誤解・その1「罰として使う」

犬がイケナイことをしたら「カチッ」と鳴らすものですか?
というご質問をよく受けます。

もちろん、その使い方はしない方がいい。
というか「してはいけない」

この場合
「ダメ」=「クリッカー音」
にしたいということですよね。

この使い方をすると、クリッカー音が嫌悪刺激として機能することになります。
つまり「カチッ」と音がする度に、犬は不快な気持ちになる。

すると最初に書いた
「1:強化のタイミングを捉える」
「2:自発行動を増やす」
ことができなくなります。


使い方による誤解・その2「呼び戻しの道具として使用する」


この使い方は推奨していません。
ちゃんとした理由は次回の記事で説明しますが
「2:自発行動を増やす」ことに支障が出てきます。

どうしても呼び戻しで道具を使いたいのであれば、ホイッスルなど別の道具を使用することをオススメします。


使い方による誤解・その3「カチカチカチと連続で鳴らす」


理論的に謎の使い方です。
犬の何の行動を強化したいのか、犬にとってもわかりずらい。

人が「どういうこと?」となるぐらいなので
犬にとっては余計なストレスがかかることになります。

学習理論を理解すると、自然とこの使い方はしなくなるはずです。

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