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本気で書いた視聴レポ|二宮和也カバーアルバム -○○と二宮-

6月17日、二宮和也39歳の誕生日にカバーアルバム「○○と二宮」が嵐ファンクラブ会員限定で発売された。

本人のラジオで曲をカバーしている経験はあるものの、円盤となって発売になったのはこれが初めて。嵐休止の2020年末以降、約1年半ぶりに二宮の歌声がファンに届く。

早速視聴してみた。

CDを全曲聞き、そのまま「HONEY BEAT」のMusic Videoを視聴。「二宮さん、相変わらず天邪鬼だなぁ」なんて知ったかぶって聞いていたら、映像を見て二宮和也の大きな愛に包まれて終わった。これは、告白なのかと勘違いするほど、大きな愛に包まれて1周目を終えた。

詳しく見ていこうと思う。

期待のど真ん中に打ってきた「01.君と僕の挽歌」

二宮さんといえば、ファンのニーズを確実に理解し表現に落とし込む天才。
そんな彼のアイドルスタイルを彷彿させる程ストレートに期待通りの表現を持ってきた一曲目。

カバーアルバム発売に際し、本家の曲を聞き予習していた方も多いだろう。まさにそのイメージ通り。

この曲で堪能できるのは「息づかい」

落ちサビ(最後の前のサビ)が特によくわかる。
音楽の音量が落ちていることもありよく聞こえる。
ぜひ改めて聞いていただきたい。

「How's it going?」
調子どうですか?(かすれるくらい薄い声)
優しい苦笑いを思い出す(「優しい」のや)
あきらめ悪い ボクの性格も(「あきらめ」のあ)
相変わらずさ(相変わらずさの「さ」)

この息づかいを巧みにつかって表現される儚さがいい。
強いメッセージを感じるのに、
何かの理性が無くなってしまったら、
何かの琴線に触れてしまったら、
もう二度と姿を見れなくなってしまうかもしれない、そんな儚さを感じてしまった。

そうだった二宮和也って期待を裏切るんだった「02.Walking with you」「03.Pretender」

余韻に浸っている暇はない。次の2曲、原曲とは程遠い編曲。想像していた曲とはかけ離れている。そうだ。二宮和也って期待を裏切る天才でもあったんだった。

特にWalking with youについてはNovelbrightさんの公式Youtubeで予習していればしている人ほど驚いたかと。編曲の雰囲気が彼が好むゲーム音楽的な趣向を感じる。クリエイターとしての「好き」を感じる。

特に冒頭。
ピアノで落ち着いて始まるのかと思いきやいきなりシンセサイザー。さらに本家では思いっきり叫び高めるサビもこもらせるアレンジ。天邪鬼・二宮和也の真髄を見る。

■Nobelbright-Walking with you

演技したたる「04.ひまわりの約束」

心地よいハーモニーと高音を聞かせる本曲。ドラマなどでも感じる「自分は作品の一部」「みんなで質のいいものを作る」という二宮さんの演者としてのスタンスが存分に表れた一曲。

どうやらこれはアカペラらしい。

「02.Walking with you」がクリエイター・二宮和也の趣味嗜好を存分に楽しめる作品で、「04.ひまわりの約束」は演者・二宮和也の質の高さを存分に味わえる作品。

待ってました待望の「05.Attitude」

2020年、ご本人のラジオで突然流れた二宮さんがカバーした本曲。ファンは久々のカバー曲に歓喜し、「二宮和也」個人を感じられる作品としてここ2年頼りのように大切にしていた。

それが今回手元で聞けるということで、もうこれで誰にも何にも邪魔されずに楽しめる。

二宮和也が歌うAttitudeの真骨頂はここ。

エゴイズム 軽快なリズム エゴイズム 
ご機嫌取らずに済む パシフィズム 
リベラリズム ペシミズム 
ヒューマニズム

「ヒューマニズム」で唸る声。嵐の時には聞けない野太い声。二宮和也という人間は、「可愛い・リラックスしている・ユルい」そんなパブリックイメージを持たれるが、知れば知るほど芯がある人間だ。正義がある人間だ

2020年コロナ禍で嵐として行ったインスタライブ。当時医療従事者への差別の問題が取り上げられていた。インスタライブ中にその話題に触れ差別をする人に向けて「そんな恥ずかしいこと、まだやってるのかと思って」と一言。

国民的アイドルとして使う必要のない強い言葉を時たまわざわざ使う。それが彼の正義なのだ。芯なのだ。

AttitudeのCメロの歌い方にはそんな彼の強い意志を感じた。

本アルバムの全曲に共通するが、二宮さんの歌い方、歌詞が良くわかる。
やっぱりここでも二宮和也はどうしようもなく儚い。

「書き綴られた歌は 私のそう 遺言」

■Mrs.GREEN APPLE-Attitude

心を掴んで離さない「06.想うた~愛する人を想う~」

本アルバムで唯一の弾き語り。Attitudeまで順番に聞いて浸っていると本作の冒頭の違和感に耳を集中させられる。

未視聴の方のためにこれ以上は書かないが、その違和感に気づいた瞬間に私たちはまた二宮和也を好きになっている。二宮和也という人間はつくづく人の心を掴んで離さない。一過性の「好き」に終わらせない。なぜなら意表を突かれるから。想像をもしてなかった角度から心を突かれるから。そしてファンになって何年たっても驚かされる。

なんだか、この曲が一番好きかもしれない。手に取った初日はそんな感想。

二宮和也が諭された「07.廊下を走るな」

二宮さん本人がファンと公言し何かと紹介している日食なつこさんの一曲。「この歌詞が刺さった!グッとフレーズ」(20200/4/5・TBS)にて紹介して話題にもなった。

番組内で二宮和也は本曲についてこう語る。

誹謗中傷に疲れるんですよ。
ネットニュースや、それを見てSNSで反応している人がいると知ったり。
一回、解放したいなってなった時に、
「過ぎた正義は首を絞めるよ」
という歌詞が、妙に刺さった。この曲で諭された感じ。
それからSNSと向き合えるようになった。疲れてた人間なのにYoutubeやってるし。
変わらず自分たちの楽しいことをやれる場を作っていこうとなった。
「この歌詞が刺さった!グッとフレーズ」

一時期の彼への過度な誹謗中傷のをファンは見てきた。好きな人が不当な理由で必要以上に攻撃されていることに対して怒りを覚えた人もいるだろう。そんな彼を愛するファンにとっても諭しの一曲になるのではないだろうか。

「過ぎた正義は首を絞めるよ」

■日食なつこ-廊下を走るな

なぜ彼はこれを歌いたかったのか「08.HONEY BEAT」

V6・HONEY BEATをカバーすると聞いた時、正直イメージが全くつかなかった。アップテンポで楽しげなこの曲を彼がどのように歌い、なぜ歌いたいのか全くイメージが湧いてこなかった。

しかし、本アルバムを聴いていくと徐々になんとなく彼の思考がわかってくる。(もちろん想像にすぎないが)これは二宮和也の分身のような作品だと。歌・ダンス・作詞作曲・演技・バラエティー・ライブ・グループ・個人・嵐・ジャにのちゃんねる・など角度によって様々な魅力が溢れる二宮和也をまんま映した作品だと仮定したくなった。

実際、01~07までの作風に同じものは無く、それぞれが異なる魅力を持っている。


イントロから弦楽器をベースに進む本曲。底抜けに明るい本家とは異なる穏やかさ。手元に届くまで「どのように歌うのか」なんて思っていた疑問は7曲分の二宮和也に触れて無くなり、HONEY BEATを聞いた瞬間「これだ。これしかない。」と思うほどになっていた。穏やかさに妙に納得したのだ。

そして、「なぜ歌いたいのか」その疑問はMusic Videoで理解する

「08.HONEY BEAT」は彼の大きな愛を描いた作品だった
いつでも、どこでも、だれにでも、大きな愛をもって接する二宮和也を表現するための一曲だった。
彼は、私たちに「笑って、笑って、笑って。」と愛を伝えるためにこの曲を選んだんだと分かった。
それを彼が愛するV6の曲に乗せて。

HONEY BEATのMusic Videoはどこかで見たことあるけど最近見てないニノの顔だった。多分、最後に見たのは嵐休止前のラストライブだと思う。嵐4人とファンに向けた顔な気がした。

■This is 嵐 LIVE 2020.12.31 DigestMovie 9分38秒

あなたが好きな二宮和也は?

休止前のラストライブで「寂しくさせるつもりはない」と公言した二宮和也。本アルバムを手にしたファンは寂しいどころか幸せでいっぱいだろう。発売日当日、二宮和也39歳の誕生日にはYoutubeの生配信を行い、アルバム作成の裏側についても触れていた。

加えて6月20日からは各音楽サービスでのダウンロード・ストリーミング配信が開始予定。嵐ファンクラブに入っておらずCDを手にできなかった方やちょっと聞いてみたいなんて方も気軽に聞けるようになる。

ぜひ、あなたが好きな二宮和也を見つけてほしい。



海瑠‐uru‐ | フリーランスライター・インタビュアー
日本のドラマ・映画を中心としたエンタメ記事を執筆。
ヒトやモノのこだわりを見つけ出す・聞き出す記事を書いています。

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