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【12日目】note千日回峰行  不安とは


これは転職前の上場企業で起こったブラック業務の断片である。


4年半ほど前の2016年5月
「東京五輪にかかわる仕事もできるかもしれない」という当時の上司の甘い言葉と淡い期待を胸に東京へ転勤してきた。

「展示会」

五輪とは対極に位置するマーケット。

このプロジェクト自体
本社の一人の人が野望を持ち水面下で進めてきた案件。

それが
3年越しの努力でようやく契約となった段階で公となった。
そもそも水面下で進めてきた案件の為、事業部長すらも知らず

結果、本社社員に対し「お前がやる仕事ではない」
と部長に言われ一旦は私の事務所の店長に白羽の矢が立った。

しかし、店長は激務だから
という理由で、俺に話が落ちてきた曰く付き案件。

しかも、当初は一案件だけの予定で説明されていた。
進め始めて1ヶ月後

「実は3カ年プロジェクト。よろしく。」
と後出し。

全社的に見ても、手を出したことのない市場と業務への挑戦。

どれだけの人数がかかわるプロジェクトかと期待していると
社員は私のみだった。

もはやプロジェクトと呼べないと思った。

商材の輸入開梱・倉庫の新規契約・物流ルートの確立・案件の対応・当日の会場設営・撤去・出展者への対応と詰め・人材採用等
全てを一人で把握し、指示を出し進めてきた4カ月。

謎の発熱時も自宅からメールをチェックし指示を出したり
自律神経の乱れから皮膚のかゆみ・不眠・謎の蕁麻疹等

ストレスが身体にまで現れてくる。

そこまでなって思う。

地元で実家暮らしの友人より手取りも少ないのに、身体を壊してまで仕事をする必要があるのかと。

意識改革ややりがいを見つければいいと簡単に言う人もいる。

理解はできるが

人である以上、八方塞がりになったり
自らのキャパシティーを超える問題に直面した時

一旦思考が止まる。

この状態から抜け出せない状態も実在する。
現実逃避の毎日と過行く時間

不安とは何か。

「自分の知らない事・わからない事に直面している状態の事」

では不安を解消とは何か。

「知らない事・分からない事の答えを探す事」

そう思い暗中模索で仕事をする。
連日終電前後での帰宅。

不満は溜まる一方で
社内で前人未到の事に挑戦し相談できる人がいない状況と不平を吐露している。

着地点
興味
利益
気力
意欲

全てが皆無となる瞬間

「現場を無事終わらせて、叱られたくない」その一心。

イベント業界の裏方の人は
「叱られたくない」で動いている人は多くいる。


~以上 転職前の物語~

2020年6月15日 25:28

1人では何もできないからこそ、人の助けが身に沁みます。