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愛してるの言葉の代わりに。


私が決して言わないと自分の中で決めた言葉が、彼の口からこぼれた。


「めちゃくちゃ好き」


そう言われた瞬間、私の中の溜めていたものが一気に溢れ出てきて、気付けば私も愛の言葉を返してしまった。



お互いに何度も何度も伝え合った。



一度好きだと言ってしまったら、大好きだと伝えてしまったら、今まで必死に抑えていた気持ちが止めたくても止められない涙のように次々に溢れ出していく。


何度好きだと伝えても、伝えきれなくて。
何度好きだと言っても、言い足りなくて。


近くなればなるほど、今以上は望まないと思っていたはずなのに、欲張りになっていく。



どうしようもないほど好きで、愛おしくて、どうしようもないと分かっているからこそ少し苦しくて切ない。



いつも笑顔で、そしてその笑顔で私をも笑顔にさせてくれる人。


私を1人にしないと力強く言ってくれる人。


彼との時間全てが愛おしくて、大切で、心穏やかで、そして幸せで。



好きや大好き以上の感情が出てきてしまいそうになる。


でもその言葉だけは簡単に言いたくない。


本当に愛してるから、言えない。


言えない代わりに、私の全てを彼にあげよう。


私の時間、私の心は彼のもの。彼だけのもの。


愛してるの言葉の代わりに私は
どんな時も彼の前で笑顔でいよう。


愛してるの言葉の代わりに私は
彼の笑顔を守ろう。


愛してるの言葉の代わりに私は
彼を困らせたりしない。


愛してるの言葉の代わりに私は
彼を精一杯見つめ続ける。


私の愛してるがいつか、彼に届くことを願って。



「誰も知らない所へ行って2人で暮らしたい」



何気なくそう言ってくれた彼の言葉が、いつか叶いますように。

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