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「同情」と「敬意」を持つことについてー同情って悪いこと⁉︎


誰かが辛そうにしていたり、病気や障害を抱えていたりするのを見て、「かわいそうだな」「自分より大変そうだな」と感じることって、誰にでもありますよね。そして、そう感じたときに「こんなふうに思うのは失礼なのかもしれない」「相手を下に見ていると思われたら嫌だな」と不安になることもあるかもしれません。

実際、心理学の本などでは、「同情が相手との距離を生むことがある」というような記述が見られることがあります。同情することで、相手を「弱者」と捉えたり、知らず知らずのうちに自分が上の立場にいるように感じたりしてしまう危険性があるからです。こういった言葉が心に残って、「自分の感じていることは失礼なのかも?」と気にしてしまうこともあるでしょう。

でも、同情と尊敬は決して相反するものではありません。たとえ「大変そうだな」と思っても、そこから一歩踏み込んで「この人はどんな気持ちで毎日を過ごしているんだろう」と考えることもできます。相手の立場や感じている苦しさを想像しながら、「それでも前向きに頑張っているんだな」と感じたとき、自然とその人に対する敬意が湧いてくるのではないでしょうか。

大切なのは、自分の中に湧き上がってきた「同情」の気持ちをどう扱うかです。同情そのものを「失礼」や「禁止」として捉えるのではなく、その気持ちを自分の中で丁寧に扱い、相手の立場を理解し、相手の生き方や努力を尊重する心に変えていくことができれば、相手も「下に見られている」とは感じにくいでしょう。

同情も尊敬も、どちらも自然な感情です。どちらか一方だけでなく、両方を持ちながら関わっていくことができると、自分も相手も少し楽になるかもしれませんね。

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