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【演劇のチカラ】イマココを観た

一昨日の金曜日に劇団ワタリビトの興行作品『イマココ』を観に行った。場所は三鷹のSCOOLという劇場。久しぶりに観た劇はとても迫力があった、というかあり過ぎた。思わず一観劇は百聞にしかずという諺のパロディーを作ったくらいに衝撃を受けた。演劇パワーのチカラ強さよ。伝わり方が違う!憑依系に近い役者さんたちの(勝手にそう思ってすいません🙏)
「ど」がつく程の迫力伝わり方が違う。
私の好きな女優さんの和泉役の水谷悟子さんが台詞を言い始めた時にあまりにも自然すぎて自分自身がとある会合に参加して今から人の話を聞くのだという錯覚にさえ陥った。
 あれ?私は観劇に来たはずなのに会に参加しているのだったかしら...。少々混乱しそうだった。水谷さんの透き通ったきれいな、でもしっかりと通る声が心地良さと、ことの成り行きを想像させてくれて初っ端から自分の胸の鼓動が聞こえた。

 ココ役のノナカモヱリさんの憑依系の怪演&快演にも度肝を抜かれた。彼女が出てきて話の中に秒で引き込まれた。人間関係の依存症やうつ状態の表現がどストライクで劇を見つつ自己を抑制しなければ舞台の中にお邪魔して彼女を抱きしめていやもしれない。それを留めてくれたのは私の真後ろの席のお客の息づかいだった。

ソレ役の大平峻世さん。出だしは柔らかい感じの共依存にありがちな外面と普段のやさし過ぎる男の人って感じが段々チラホラと人格に変化があってかなり迫力のある舞台...。言葉が見つからないほどに見入ってしまった。
陳腐な表現しかできない。そう、私は言語化出来ないほどビビりました。
ライトに浮かび上がったお顔、つい数分前の「ソレ」さんとは別人。ガツンと来ました。真面目に怯えていたのはわかりやすいです。映画「シャイニング」の中の憑依されたあの主人公みたい。いや、そんなんじゃない。とにかくガツンと一発くらいました。

東京はいいだね。と田舎もんのわたしは心底思っている。こんな演劇が見られるなんて。
この劇を観せてくれた
作,演出の渡邉綾人に感謝します。

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