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生き方の原典  3章 意念の統制 106 【自惚れ者は傘を失う】

風呂屋で傘を仕舞う所に仕舞わなかったので、盗まれた。
これは自分に泥棒心があるから盗まれたのか、と問う人あり。

これに対して次のように説かれた。

自分は守られているから大丈夫だと、傘を放り出しておく、これは自惚れ心である。
傘を仕舞う設備は主人が必要と思って作った。家に戸があるのは建築家が必要と考えて作った。これを無視するのは作った人の心を持ちを冒涜するものである。
人間は素直に地上の掟を守り、作った人に感謝の心を持って設備を使わねばならぬ。
また、人間は守られているが、守る者は、本人の心に持っている程度に応じて働くから、守られるには範囲がある。だから素直に、人に迷惑をかけぬ様と、人間的注意も働かせねばならぬ。

以上の心を持って傘を仕舞うとき、必ず守られるのである。
時にはそれが直感霊感となって現れ、今日は特につっかい棒までしておこう、と言う気持ちになったりして、盗られる時にも、盗られないで済むことになる。

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