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それをしてしまう理由(2)

私一人で決めてしまうから、夫の気分を損ねていた

実家のピアノ教室から離れてからは、すべての意思決定を「一人」で行うようになっていました。それができる幸せを感じていました。
そのため、夫からはいつも「相談してね」と何度も言われていたのに、相談せずに決断することが多くありました。その度に「どうして相談しなかったの?」と言われました。
実際、NLPの講座を学ぼうとした時も、夫には一切相談しませんでした。
なぜなら、

◆ 私が家を空けること
◆ 勉強するお金がかかること
◆ 子どもの幼稚園への迎えをシッターさんに頼むこと

これらすべてを夫に迷惑だと思い込んでいたからです。
夫が私の行動に「迷惑しているにちがいない」と考えていたのです。
気づかない方もいるかもしれませんが、

「なぜ、本人に確かめもしないで相手がそう思っていると断言できるのですか?」
です。

行動する前の前提

それはバイアス(先入観)があるからです。
思い込みとも言います。
私は
「夫が私のすることを反対しているに違いない」

というバイアスがかかっていました。

  • 夫に言っていないから、秘密にしているから、堂々とできない。

  • 夫に迷惑がかかることはしてはいけない。

今、思えば、夫がまるで反対するという前提で進めていたのです。
そして、夫がいつの間にか「母」になっていたのです。
つまり、母は、私の自立を嫌がっているという思い込みでした。
いつの間にか、母を怖がっている思いが、夫にスライドしていたのです。
夫は私の頭の中で私の第二の母になっていました。

勘違いを生んだ理由

勉強を始める時は、夫に何も言わずに始めましたが、結果的に夫にバレてしまいました。

声をかけられた時は驚きましたが、夫には強い不信感があったようです。
当たり前ですが、私が一切相談しないで始めたことでしたから。
夫の第一声は
「コーチの需要があるとはとても思えない」
と言われました。反対意見なのだな~と思いましたが、最後に

「まあ、やりたいならやってみれば?」
と言われました。

混乱

私は、夫が需要がないと言っていたのに、なぜ「やりたいならやってみれば?」と言うのか理解できませんでした。少し混乱しました。
反対意見を持っているはずなのに、事態は硬直せず「やってみれば?」と言われたことは、私にとって非常に驚くべきことでした。なぜなら、母との関係ではこのような柔軟な対応は考えられなかったからです。

私は反対意見を言われるのが怖かったのですが、後から考えると、母に文句を言われると思い込んでいた(投影)からです。
投影とは、人間の防衛機制の一つで、心理的に心が耐えられないと思うと、自分から切り離して、相手に押しつけてしまう心の働きのことをいいます。
自分が嫌っているのに、その思いを我慢(抑圧)していると、それを「あの人は私を嫌っている」と感じるようになります。

私は

  • 夫は私のやりたいことを反対している

  • 夫が私の自立を反対している

という思いがぬぐえませんでした。それが、夫がこの会話で最後に私に言った、
「偉そうに」
という言葉からでした。

この言葉を聞いた瞬間、私はショックを受けました。夫が私に対してこんなことを言うとは思ってもみなかったからです。私の心には、夫が私の行動に対して本当にどう思っているのかを確かめることなく、勝手に結論を出していた自分がいました。

夫が「偉そうに」と言った背景には、私が一人で物事を決めてしまうことへの不満があったのかもしれません。実際、夫は何度も「相談してね」と言っていたのに、私はその都度無視して、自分の決断を優先してしまっていました。

この一件を通じて、私は自分の態度や行動に夫の意思が存在していない点が多いことに気づきました。

なぜかというと、母が私の自立を嫌がっているという思い込みが、夫に対して「秘密にするべき」という考えになり、いつの間にか夫に対するものになっていました。そして、私は夫に対しても同じように恐れや不安を抱くようになっていたのです。

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