見出し画像

七十二候の【菖蒲華】に入ります。

「菖蒲華」は「あやめのはなさく」と読みます。二十四節気「夏至」七十二候の次候で、第二十九候です。7月1 日まで。
菖蒲の花が咲くころです。

夏至 Geshi (Summer solstice) June 21-July 6
“Length of day becomes longest.”
菖蒲華 Ayame hana saku “Irises bloom” June 26-July 1

今の時期に咲いているのは花菖蒲です。江戸時代に「ノハナショウブ」を改良した園芸植物で、菖蒲園などの施設に。
よく似た「菖蒲(あやめ)」は、日当たりのいい乾いた土地に群生し、開花期は5月上旬から中旬ころ。
杜若(かきつばた)は水に浸かるような湿原に群生します。開花期は、5月中旬から下旬ころ。

「いずれ菖蒲か杜若」ということわざ通り、まぎらわしくも美しい花ばかり。アヤメ科です。

端午の節句の菖蒲湯に用られる菖蒲(しょうぶ)は、サトイモ科でまったく違うもの。花は地味です。でも、平安時代には「あやめ」と呼んでいました。まったく、ややこしい。

     菖蒲園あやめのゆくへ風の知る

琵琶湖湖東岸のアイリスパークは、花菖蒲の名所ですが、時期が遅かった。わずかに残っていたなかの一輪を撮りました。
あの数千本あった花はどこへ。そして、わたしの…。

     ほととぎす鳴くやさつきのあやめぐさ
           あやめも知らぬ恋をするかな

古今集の恋歌の冒頭に出てきます。読み人知らず。あやめの花には網目状の模様、文目がついています。「文目も知らぬ」は、わけのわからない恋を。言葉の妙ですね。

あなたが幸せでありますように 琵琶湖のほとりの草庵にて 
#エッセー #日本の四季 #七十二候 #菖蒲華 #あやめ
#しょうぶ #かきつばた #ローカル七十二候マラソン

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?