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命の重さ

 先日遅ればせながら、ゴジラ-1.0(カラー通常版)を観ました。
 元々ゴジラファンで、過去の作品もある程度観ており、2016年上映のシンゴジラもそれなりに楽しんだのですが、今回は前評判が高く、期待して満を持して上映期間の最終日近くで観ました。
 感想としては内容はやや想定と違っていましたが、十分に楽しむことが出来ました。
  -1.0ということで、戦中・戦後が描かれることが背景になることを一番期待していましたが、最もインパクトがあったのは、現代の映画だけにゴジラ自体の映像でした。ゴジラの怒り、迫力が凄まじく頭で受け入れる前に圧倒されました。
 ストーリーでは、ゴジラ映画の根底である反戦、反原発が前提になっていましたが、最も重点が置かれていたのは、命の重さ、大切さだと思いました。
 太平洋戦争で軍人・軍属230万人、民間人80万人が亡くなり、その過半数が病死、餓死であり、多くが敗戦濃厚な状況で戦闘を継続したために受けた戦争末期の沖縄戦や東京大空襲、広島・長崎の原爆投下等による壊滅的な打撃の被害者であること。また 人類史上唯一と言われる戦争における戦闘員必死の特攻作戦が行なわれたという歴史的事実と、今また遠く離れたウクライナやイスラエルだけでなく、近隣の東アジアにおいても戦争の可能性が高まっているという現実を踏まえ、敵を倒し、自分を支えてくれる家族や仲間の命を守るためであっても、自分の命そのものを守ることが大事であるというメッセージを感じました。
 戦後80年近く経ち、戦争を実体験された日本人はかなり少なくなっていますが、自分も含めて次の世代の者が親や祖父母、祖祖父母の経験を伝承して、悲劇を繰り返さないよう、命を大切にする社会の維持拡大に体を張っていかなければならないと思います。 
 少し固い内容になってしまいましたが、エンタメとして十分に楽しめると思いますので未視聴の方には是非ご鑑賞をお薦めします。

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