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#6 看護師の転職:面接当日

 面接当日、着慣れないスーツに身を包み、緊張して面接会場へ向かうことでしょう。

 今回は、面接当日に注意することをお伝えしていきます。
  *質疑応答の具体的なQ&Aは含んでいません。

 最近は感染予防のため、マスク装着が常識となってきています。それに伴い、面接でもマスクの扱い方が少しずつ変わってきていますので、それについても触れていきます。

*面接におけるマスク装着について

 以前は、マスクをしていると失礼にあたり、必ず外していましたが、新型コロナウイルスの影響で、マスクの常時装着が一般的になりました。
 就職面接でのマスク装着についても考え方が変わってきました。

 対応を決めている施設もあると思いますが、曖昧な施設も多い状況です。
その施設がどういう方針で動いているのかを事前に知ることは難しいです。そのため、マスクをして受付に声をかける時には「マスクをしたまま失礼します」と一言添えてから要件を伝えしょう。

 担当者に面接会場を案内された時に「マスクはつけたままでもよろしいですか」または「外した方がよろしいですか」と確認し、先方の方針に従いましょう。
 しかし、同じ職場であっても、対応方法が統一されているとは限らず、担当者と面接官の考えに相違がある可能性もあります。
 念のため、面接官と対面した時、挨拶と同時に担当者に確認した上で、マスクを外している、もしくは、つけている、ということを伝えると、あなたの独断ではないということが伝わり、誤解されることもないでしょう。

 万が一そこで、やはりつけてください、とか、外してくださいと訂正されたら面倒でも、それに従ってください。

1.到着から受付まで

 施設に入った瞬間から採用試験は始まっています。
 受付の人やすれ違う施設職員全てが試験官だと思って振る舞いましょう。

10分前には到着を
 基本的に施設の受付を通ることが多いですが、「◯階の◯◯」と指定がある場合もあります。
 受付にせよ、指定場所にせよ、その場所に10分ほど前に到着しましょう。

受付に声をかける前に確認すること
 ・身だしなみ
   全体の身だしなみをいま一度、確認しましょう。   
   冬ならコートを脱ぎ、きれいに折りたたんでおきましょう。
 
 ・携帯電話の着信音
   携帯電話は、電源オフかマナーにし、バイブや着信音が鳴らないよう
  確認しておきましょう。

受付に声をかける 
 「本日◯時に面接のお約束をしている△△です。◯◯部(総務や人事など担当者の所属部署)のご担当□様にお取次をお願いいたします。」と伝えましょう。

2.担当者や面接官を待っている時間の過ごし方

受付
 担当者が来るまで受付近くのロビーや待合所、つまり施設を利用している患者さんや、家族と同じ場所で待つことになります。

 受付で、座って待つように言われたとしても、施設の利用者の方を優先に考えましょう。患者さんが座る場所がなく立っていて、面接に来たあなたが座ってるということがないよう、周りの状況をみて、座っていいのか、立つべきなのかを考えましょう。

面接会場
 担当者が迎えに来たら移動をします。移動先は施設によって、会議室だったり、談話室だったりします。面接者の人数や、面接官の準備など状況によって、そこが待機部屋で面接は他の部屋ということもありますし、待機部屋兼面接会場ということもあります。
 中途採用の場合、個別で面接を組むことが多いため、後者が多い印象です。

 面接が始まる前に、担当者から説明があったり、面接で使うための質問事項などを記載する場合があります。

 履歴書や職務経歴書より、もう少し踏み込んだ内容になります。例えば、看護方式や記録方法、できる処置の具体的な内容、使用経験のある医療機器などです。現場で働くために参考とする具体的な内容です。
 正直に記載しましょう。記載事項は、質疑応答で確実に質問されます。

3.面接開始から終了まで

 面接会場に移動する場合は、部屋の入り方や座り方のルールがありますので、一般的なマニュアルを参考にしてください。
 待機部屋で面接になる場合は、いつ面接官が来ても良いように心の準備をしておきましょう。面接官が訪室したら立ち上がって挨拶をしましょう。

 ⅰ.緊張しない方法

 「転職したい」「雇って欲しい」という気持ちが強いと余計に、力んでしまったり、緊張してしまうと思います。ガチガチになっているより、リラックスしていた方が、あなたらしく、魅力的に臨めますので、以下の方法を参考に、緊張をほぐしてください。

印象が似ている身近な人と話すイメージを持つ
 あなたが面接する相手は、施設によって名称は異なりますが、看護部長・師長・主任あたりの看護師がメインで、施設によっては総務や院長なども加わることがあります。

 肩書きがあっていろんな権限持っていそうとか、怖そう・優しそうなど、印象はさまざまだと思いますが、彼らも人間。ユニフォームやスーツを脱げば、おばさんやおじさんです。 
 雰囲気が似ている、身近な(なるべく印象のいい)人、と話すイメージであなたのことを話しましょう。

意識することを具体的な行為で考える
 「緊張しちゃいけない」「しっかりしなきゃ」「ちゃんと話さなきゃ」と思うと、「どうすればいいんだぁ」と余計に焦ってしまい、なかなか力が抜けません。
 「はっきりと話そう」「笑顔でいよう」といった意識することを考えれば、何をするのかがはっきりわかり、行動につなげやすいです。

 ⅱ.質疑応答:一般的な質問への返答

 志望動機や前職場の退職理由、仕事に関する考え方など、面接前より予測された質問内容のことが多いので、あなたの強みや、経験を織り交ぜて答えていきましょう。

 ⅲ.質疑応答うまく答えられない質問への返答

 問題はとなるのは、質問の意味がわからない、なんて答えたらわからない時です。答えられない理由は、あなた自身の情報不足や勉強不足が原因のものもあれば、面接官の策略で敢えての突飛の質問の時もあるでしょう。

 そんな時、「何を話せばいいか、わからないうちは話し出さない」ということが大切です。

 質問に答えられない、もしくは正解を言えないことが問題ではなく、思いがけない状況をどのように対処するか、を見られています。
 焦らず、冷静に対処していきましょう。

質問が聞き取れなかった時
 「申し訳ありませんが、質問をもう一度伺えますか」と聞き直しましょう。
 面接者から面接官へ質問をしてはいけないということはありません。

質問内容が理解できなかった場合
 「◯◯と言うことですか」と、あなたの捉えた質問内容を伝え、確認しましょう。

すぐに答えられず、考える時間が必要な場合
 「少し考え流時間をいただいてもよろしいですか」とひと言伝えてから、少しの間考える時間を持ちましょう。
 長時間はダメですよ。数秒から、長くても1分以内には何かしら返答をしましょう。

答えが出ない場合
 わかる範囲、答えられる範囲で返答していきましょう。もし、見当もつかないのであれば、「申し訳ありません、答えられません/わかりません」と伝えましょう。
 答えられない質問は、本来知っておくべきことかかもしれませんし、面接官の戦略であえての突飛の質問かもしれません。
 内容によって、「勉強不足でわかりません」といったように質問内容によって、ひと言加えると印象がいいでしょう。

 わからない、答えられないことがいけないのではなく、そういう時にどう対応するかが評価ポイントです。一番悪いのは、何も言わず黙り込んでしまうことです。自分から発信をしましょう。

 ⅳ.質疑応答:これはやってはダメ

急に黙り込む
 たとえ、質問に対して考えつとしても、急に黙り込まないようにしましょう。面接で急に黙り込まれると面接官は、あなたが考えているのか、答えられないから黙っているのかわかりません。声をかけるべきかどうなのか当惑してしまいます。
 急に黙り込むのは、面接では最悪な行為です。上記ⅱのように、ひと言発してから考え込みましょう。

出まかせや嘘をいう
 「とりあえず」箔をつけよう、それっぽいこと言っておこうと思って、的はずれな内容を、盛るレベルを超えて、作話を語りだし、その後面接官に突っ込まれてタジタジになる方もいます。
 背伸びのしすぎは転ぶもとです。自分の発言によっては、面接官から詳しく質問される可能性を想定し、無理せず、答えられる範囲のことを発言しましょう。

諦めて投げやりになる
 答えられない質問をされたからと、ふてくされて、いい加減な返答をしてしまわないようにしましょう。思い通りに行かないとふてくされて、投げやりになる人という評価になり、当然印象は悪いです。

 「このような態度をとる人と一緒に働きたいと思うかどうか」を考えれば、どんな態度が良くないかは想像がつくのではないでしょうか。

 ⅴ.質疑応答:逆質問されたときの対応

 基本的に面接の最後に、「質問はありませんか」と聞かれます。
 一見ただの確認のように思われるかもしれませんが、あなたのその職場への関心度、本気度を見ています。
 事前に準備しておいた質問メモ(詳細はブログ#5参照)を見ながら、面接官に質問していきましょう。

 ここで気をつけることは、ホームページなどで調べればわかることや、質疑応答の中で既に答えが出ていることを、改めて質問しないということです。
 メモを確認しつつ、まだ知り得てないことに関しての質問をするようにしましょう。
 もし、既に話の中で出た内容を確認したいのであれば、「確認させていただきたいのですが、〇〇については、△△ということでよろしいでしょうか」というように、前置きをしてから確認をしましょう。

4.面接終了後から施設を出るまで

 面接が終了し、面接官もしくはあなたが退室すると、肩の力が一気に抜けてしまいますが、手応えの有無に限らず施設を出るまでは、採用面接の終了ではないので態度に気をつけましょう。

 つまり、移動中のあなたを他のスタッフが見ています。廊下などですれ違う職員は、スーツを着たあなたが、面接者だと認識しています。施設内は全てですが、特に職員専用エリアなどですれ違ったら挨拶や会釈をしましょう。
 施設の規模にもよりますが、アットホームな施設ほど、スタッフ達が抱いたあなたの印象や感想がスピーディに伝わり、結果に左右することがあります。

まとめ

 面接当日は、余裕をもって動くことが、心の平安につながります。
 質疑応答の時は、自分の強みや経験を踏まえつつ、いかにその施設で活躍できるか、貢献できるか、頑張りたいと思っているのかなどを伝えていきましょう。答えにくい質問は、冷静に対応することが大切で、答えられなかったことが直接悪評となるわけではないので、諦めずに対応しましょう。
 施設に入った瞬間から出る時までが採用試験だと思って、いかなるタイミングで見られてもいいように、立ち振る舞いに気を使いましょう。

 いつもより長い文章を最後まで読んでいただきありがとうございました。
 あなたの転職のご検討をお祈りしています。

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