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#46 馬鹿にしあわないで話し合いを

 時々、あからさまに相手を馬鹿にした言動をとる人がいますよね。

 今回は、異職種、特に看護師・看護助手・介護士の関係性でよく起こる馬鹿にする、見下すということについて、まとめました。

1.人を馬鹿にするということ

 馬鹿にする人、される人、客観的に見たら大して変わらないというか、それぞれ、いいところも悪いところもあるというだけのように見えます。その人は、人を落として自分をあげたくてしているようです。でも、側から見ていると、その行為自体がその人自身を下げてしまっていますよね。

2.人を馬鹿にした代償

 人を馬鹿にしたり、意地悪をすると自分に必ず戻ってきます。これは、よく言われていますよね。でも、やられた人がやり返すだけではないんです。
 もちろん馬鹿にした本人からも戻ってきますが、それ以外に全然関係のなかったはずの人からも馬鹿にされるようになります。

 例えば、AさんがBさんを馬鹿にしたとします。するとBさんはそれまで、なんとも思っていなかったAさんを嫌いになり、Aさんの悪いところ、馬鹿にできるところを探し始めます。そうすると、お互いに馬鹿にしあうようになってしまいます。
 もし、Aさんが先輩で、Bさんが後輩だった場合、BさんがAさんに直接対抗できず、言われっぱなしになって、去っていくこともあります。

 でも人の世の不思議なところは、それでは終わらないということです。

 Bさんが去った後も人の入れ替えがあり、そのうち、Aさんと同じようなタイプのCさんが入ってきて、Aさんを馬鹿にしはじめるのです。そして、なぜかパワーバランス的にはAさん<CさんでAさんが居辛くなる…という現象が起きます。
 そんなバカな?と思うかもしれませんが、以前私がいた職場はそうでした。しかも、ひとりやふたりではありません。何人もの人が、人を馬鹿にするたび、他の人に馬鹿にされ去っていきました。同僚と、因果応報だねという話をよくしたものです。

3.医療福祉の現場での現状

 人を馬鹿にするというのはマウンティングのひとつですが、同職種だけではなく、異職種間で行われていることも多いです。看護師と看護助手、看護師と介護士などの関係です。「看護師の人たちは…」とか、「助手の人は…」と職種で対立し、関係がうまくいっていない施設や部署が多くあります。
 これらの職種は、なんとなく、患者さんや利用者さんと関わるという大きな括りの中では一緒ですが、業務内容、与えられている役割が違います。ですから、比べても意味がないですし、他の職種がその仕事をしているから、自分の仕事ができるということを忘れてはいけないのです。

4.他職種の仕事はお互いに見えていない

 どの職種であっても、他職種者の知識、技術、業務内容、業務の流れを十分知りません。ですから、忙し時間に手間のかかることを頼んだり、業務の範疇ではないことを依頼してしまうことがよくあります。
 そのとき、きちんと理由を説明して断われるタイミングではないことも多いので、依頼されたことに対処できなかったり、よくわからないままやって、インシデントにつながってしまうといったこともあります。

5.馬鹿にしあうより業務の話し合いを

 馬鹿にされたり、攻撃的な態度をとられると、された側も同じ態度になってしまいます。文句を言い合っているエネルギーがあるのなら、お互いの業務のすり合わせをしていきましょう。
 お互いの業務がスムーズにいくようになれば、馬鹿にしたり、見下したりということが減っていきます。

 まぁ、個々の人間性、性格で言い続ける人はいますが、そういう人は、それなりの報いがあるでしょう。 

まとめ

 人を馬鹿にするのもマウンティングですが、それをした人は、必ず同じ目に遭います。
 異職種間での馬鹿にしあうことは、お互いの状況を知らないことが原因のひとつでもあるので、話し合って溝を埋め、業務をスムーズに行える工夫をしていきましょう。
 

 


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