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#58 見切りをつけるなら辞める、留まるなら覚悟を決める

「やっていられない、辞めたい」「こんな職場クソだ」と言いながら、なんだかんだ続けているあなた。今すぐその考えを捨てましょう!

 日々、忙しい業務に追われ、厄介な患者さんの相手をし、感情的になりやすい同僚たちに囲まれ、愚痴を言いたい気持ちはものすごく理解できますし、愚痴を言うことで多少気持ちが晴れることも、経験的に知っています。
 でも、愚痴を言って気が晴れても、所詮は一時的なもの。なんら根本解決には至っていません。

 愚痴を言うだけではなく、その先に進む方法を、まとめてみました

1.愚痴を言い続けることの弊害

 ⅰ.聞かされる相手が嫌な気持ちになる

 親しい同僚や友人、恋人などと仕事の話をしていて、少し愚痴るくらいなら問題ないですが、常に職場の文句や愚痴、ネガティブな発言しかできなくなっているのなら要注意です。
 文句や口を言っているときの自分の顔、見たことありますか。どんな美人さんでも、結構な形相になっています。そんなあなたの顔を見ながら、ひたすら文句を聞かされ続ける相手はたまりません。

 あなたにとっては、辛くやるせない思いを聞いて欲しいだけでも、聞く側はどうにかあなたの助けになりたいと思います。ですから、傾聴だけでなく、何かしらのアドバイスをしてくれます。それは、時に的確すぎてあなたが受け入れられないこともあるでしょうし、現場を知らないが故の的外れなこともあるでしょう。
 いずれにしても、愚痴がとめどなく溢れてくるあなたは、そういうアドバイスを受け入れる気は無いので、何かしらの理由をつけて、その案を反故します。
 面白くも無い愚痴を聞かされ、解決策を提案しても却下されることが続くと、相手はどう思うでしょうか。当然、面白く無いですよね。

 あなたが愚痴りたいと思える関係性の相手だからこそ、あなたの愚痴を聞いてくれますが、度を超えたらネガティブエネルギー放出マシーンと化したあなたから距離を置くようになります。大切な人を失わないためにも愚痴の割合、内容には気を使った方がいいでしょう。

 ⅱ.根本解決にならない

 愚痴をいったところで、一時的な気晴らしです。根本的な解決にはなりません。あなたが腹を立てていることが解決する、もしくはなくなるわけではありません。
 根本的解決に至らないということは、状況が変わらず、ずっと愚痴を言い続けることになるということです。

 ⅲ.ネガティブな思いが募りあなたのエネルギーを奪う

 愚痴を言い始めると、次から次へと気に入らないことが脳裏に蘇り、腹立たしさが増し、さらなる愚痴につながってしまいます。このサイクルに陥ると、前向きなことを考えられないだけでなく、受け付けることもできなくなります。
 ネガティブな思考や発言に囚われる状況は、あなたのエネルギーを思いのほか奪います。そのため、余計にやる気をなくし、悪いところに目が行きがちになります。そうなると、あなた自身が日々の生活が辛いと思う事態になり、心身の不調をきたす可能性まで出てきてしまいます。

2.愚痴だけで終わらせないためにできること

 根本的な解決をしない限り、いつまでも一時凌ぎの愚痴を言い、周囲の人を不快にさせ続けることになります。
 根本的な解決をするための糸口を探っていきましょう。

 ⅰ.愚痴りたい原因が何かを明確にする

 まず、あなたが何に対して不満があり、愚痴を口にしてしまうのかをはっきりさせましょう。モヤモヤした曖昧な事象に対する対策は考えられません。

 人間関係、上層部の方針、業務内容、自己承認欲求が満たされないことなど、仕事における全てのことがあなたの不満になり得るので、とにかく、思いつくものをあげていきましょう。
 頭の中でまとめにくければ、書き出すなりして表出させましょう。

 ⅱ.原因を見極める

 愚痴の原因がはっきりしたら、それが自分の対応次第で変えられるものかどうか、自分の譲れない部分を脅かすことかどうか、と言う視点で分類しましょう。

 看護師は基本的に従業員として働くため、経営陣の方針に従う義務があります。職業柄、命に関わるため、倫理観・死生観など、あなたの人として、看護師としての根幹を揺るがすような部分で納得がいかないことも出てきます。
 あなたの思考や行動で変えられることと、そうでないことを分け、力が及ばないことが、あなたにとって受け入れられることなのかどうかを熟考しましょう。

 ⅲ.原因の対策を考える

 明確になった原因について、あなたがどう対処できるか考えましょう。

 愚痴が多い時は、解決のための行動をしていないことが多いです。もし行動をしていたとしても、解決に至る的確な方法でなかったりします。

 例えば、業務改善として提案したことが取り上げられないという不満があるとします。改善内容は本当に的確か、適切な相手に提案したのか、伝え方は相手に受け入れてもらいやすい方法を選択できていたか…など、ひとつのことについても再考すべきことはいくつもあります。

 同じ内容を伝えるにしても、アプローチの仕方で結果は大きく変わります。どのような方法で誰に伝えたら状況を変えられるのか、具体的な行動を考えましょう。

3.一度きりの人生、愚痴だけで終わらせますか

 原因が明確になり、その対策を考えた後は、行動をしていきましょう。

 人生は一度きりです。あなたに合わない職場で過度なストレスを抱え心身の健康を害するのも、あなたにあった職場で有意義に働くのも、あなたの選択次第です。
 あなた自身が「自分の人生をどう生きるか」という責任のもと選択すべきことで、上司や家族など周囲のせいにすることではありません。

 ⅰ.第一の選択

 職場を去るか、留まるか、選択しましょう。

 原因を明確にし、あなたの根幹を揺るがすかどうか、対応して状況を変えられるものか考えましたよね。その結果、あなたの行動で状況を変えられそうなことだった場合や、譲れないことより、受け入れられることの方があなたにとって大きければ、留まり、行動していく選択をしましょう。
 もし、そうでない場合、その職場を去ることを選択しましょう。譲れないことを譲り、我慢して働くより、守りたい価値観を大切に働ける場所に移動した方が、ストレスなく楽しんで働くことができます。

 ⅱ.留まるという選択

 留まると決めたら、そこで働くということに覚悟を持ちましょう。

 この覚悟とは、軽々しく辞めたいと言わない、状況を変えるための行動をする、必要以上に愚痴らない、ということです。
 自分の選択に責任を持ちましょう。

 解決策を考え、どんどん行動をしていきましょう。いろいろ動いていると、何かしら状況は変わります。現状打破することで、問題が解決したり、もうひと段階上のことに取り組めるようになります。

 自分の選択に責任を持たない人は、口程に行動が伴いません。意見ではなく、他人や状況に対して文句だけをいって、自分はなんら動きません。立派なことを言っていても、実際は何もしていないのです。
 本人は得意になっていても、周囲は冷静に見ています。そういう人は、同僚から信頼されませんし、人として敬遠されます。その人が去った後には、その人の業績や名残惜しさといったものは全く残りません。むしろ、いなくなって良かったくらいの気持ちを多くの同僚が抱きます。

 あなたはそのようにならないようにしましょう。不満の原因と向き合い、考え行動することで、達成感だけでなく、時には挫折感も味わうでしょう。でもそれは確実にあなたの経験となってその後の人生の糧になります。そして、あなたが去った時には、業績や人柄が同僚たちの記憶に残るものになるでしょう。

 ⅲ.去るという選択

 留まるを選択しない場合は、辞めるの一択です。

 去った後、しばらく仕事から離れてもいいでしょうし、すぐ新しい職場で働くのもいいでしょう。
 転職するということは未知なことで不安も強く、どうしても及び腰になりがちです。けれども、今の職場で働くことが辛ければそれを耐え忍ぶより、転職して新しい環境で、新しいあなたとしてスタートをきれるというのはとても大きなチャンスだと思います。

  転職先もあなたが興味がある分野に挑戦したり、希望の働き方ができたりします。ですから、慣れているから、新しいことを覚えるのがしんどい、新しい人間関係を作るのが苦痛と言いながら、現職場でネガティブでい続けるのはもったいないことです。
 勇気を出して重い腰をあげたら、あなたの満足いく未来ヘの一歩にもなり得るのです。

まとめ

 職場の愚痴をいっていても根本的な解決にはならず、愚痴ることでの弊害も多くあります。不満の原因を明確にし、見極め、どうするかを考え、行動に移しましょう。
 その職場で続けるなら覚悟を決めて取り組み、留まらないと決めたら、あなたの人生のために勇気を出して去りましょう。


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