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日本と海外のPRの違いについて

PR戦略に国境はない?それとも、国によって大きく異なる?実際どうなのかを本記事内で教えします。

海外と日本のPRは全然違うという話

日本のPRは、裏表のない正直なアプローチがよく好まれます。自社の長所を過剰にアピールすることは避け、相手の立場や感情に配慮しながら、誠実なコミュニケーションを心がけます。一方、海外では個人の成功やブランドの認知度が非常に高く評価されているため、海外のPRはよりダイナミックで、創造性を重視する傾向があります。

総じて言えることは、海外と日本のPRにはそれぞれの文化や価値観に合ったアプローチが求められます。どちらのPRも魅力的なブランドプロモーションを行うために、創造的なアプローチが必要不可欠です。

日本の広報はなぜアピール控えめな理由

日本文化においては「控えめさ」が美徳とされています。
自分自身を大きくアピールすることや自己顕示欲を強調することは、あまり好ましくないと考えられています。

このような文化の影響から、企業や団体にとっても自己アピールは控えめであることが日本人にとっての性質かもしれません。

また、日本には「対岸の火事」という言葉があります。
つまり、自分たちがうまくやっている限りは、他の人たちがどうしているかについてはあまり関心を持たないということです。これは広報においても同様で、自社がうまくいっている限りは、積極的にアピールする必要がないとされています。

しかし、近年ではグローバル化の進展により、日本企業も国際的な市場で競争を行う必要性が増しました。そのため、控えめなPRでは十分なアピールが足りない場合もあります。

ただし、日本の文化を完全に真似するのではなく、日本独自の文化を活かしつつ、海外のPRと異なる方法でアピールを行うことが求められます。このように、日本企業がグローバルな市場で成功するためには、日本の文化を尊重しつつ、適切なアピールが必要です。

海外と日本で成功したPRキャンペーンを比較

まず、日本の代表的なキャンペーンとして挙げられるのが、ドコモの「しゃべるカエル」です。
このキャンペーンは、人気声優の水樹奈々さんが声を担当したカエルが、スマートフォンの機能を紹介するものでした。その可愛らしいキャラクターと、水樹さんの魅力的な声が相まって大きな話題を呼び、多くの人々がドコモのスマートフォンを購入するきっかけになりました。

一方、海外の代表的なキャンペーンとしては、Old Spiceの「The Man Your Man Could Smell Like」があります。
このキャンペーンは、男性用のボディーソープの宣伝で、男性のセクシーなイメージをアピールしていました。
しかし、ただの製品紹介に終わらず、面白く、洗練されたキャンペーンに仕上がっています。特に、主人公の男性がシーンごとに変わるという演出は、視聴者を飽きさせず、興味を持たせるものでした。

両方のキャンペーンは、それぞれ異なるアプローチで成功を収めたものです。
しかしながら、現在の市場では、商品やブランドの持つ強みや独自性を訴求することが必要不可欠となっています。そのため、今後のPRにおいては、より差別化を図った斬新なアプローチが求められることでしょう。また、ユーザーの関心を引きつけ、共感を呼び起こすために、より綿密な分析や調査を行い、ターゲット層に合わせた戦略を練り上げることが不可欠です。

今後のPRに求められるもの

PR業界もデジタル時代の到来によって大きく変わってきました。これまでの「派手な広告」だけではなく、「自然な形で商品を紹介する手法」や「社会問題や環境問題に取り組む企業の取り組みをPRに活かす手法」が注目されるようになりました。

しかし、ただ新しい手法を採用するだけではうまくいかない場合もあります。上記で述べたように、データを活用してPR活動の成果を評価し、改善することが大切になります。ここで、各PR担当者はアナリティクスに精通している必要があります。なぜなら、データを分析することによって、どの手法が最も効果的であるかを判断し、戦略を改善することができるからです。

もちろん、効果的なPRキャンペーンを実施するためには、創造性も欠かせません。新しい手法を採用しつつ、独自のストーリーや哲学を持つ企業がもつ魅力を最大限に活かすことが、成功のカギに違いありません。そして、これまでのPR手法も有効であることが多いため、新旧を併せたプロモーション戦略をとることが大切です。

総合的に見ると、今後のPRに求められるものは「柔軟性」と「アナリティクスに精通していること」です。
柔軟に対応し、時代のニーズに合わせた斬新な手法を採用すると同時に、PR活動の成果を正確に評価し、PDCAを回すこと。
このようなサイクルを繰り返すことが、PRキャンペーンの成功を生み出す秘訣なのです。

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