今日も14才の頃の詩(もどき)を。

誕生日
「おめでと!」
さりげなく言った。
ごく自然に言った。
あれこれたくさん浮かび出たことばの中から、
たったひとこと、
「おめでと!」
って言った。

胸はいっぱいだった。
何日も前からこの日を待っていた。
ひとこと「おめでとう」をいうために、
何日も前からこの日を待っていた。

きっと、笑ってくれると思った。
きっと、喜んでくれると思った。
この日は、
きっとすばらしい日になると思ってた。

へんな目で見られた。
怒ったような目で見られた。
いつものやさしさがなかった。
冷たい目でチラッと見てから、
すぐ、むこう向いてしまった。

わたしの気持ち、
ちっともわかってくれなかった。         (14歳)

※50年も前だから、もう恥ずかしくないと言ったものの、こうして打ちこんでいると、やはり恥ずかしくなるのはなぜでしょう。
これは小学校3年生から思い続けた初恋の相手に、おめでとうと言って報われなかった中学生の私です。50年後、その彼と年賀状交換をしているとは、想像もできなかったこの頃。(でも、今年の正月、年齢から年賀状じまいの知らせが来てしまいましたが…)


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