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明正堂アトレ上野店が閉店、今までありがとうございました!

こんにちは、ののです。

今日は明日5月10日に閉店になる明正堂アトレ上野店について話したいと思います。

日本に来た当初、御徒町近辺に住んでいました。
学校指定の「寮」のような所ですが、オタクの私にとっては秋葉原と上野に近いとのことがとても嬉しかったです。
周りにはご飯屋さん、ファミレス、コンビニが多く、何も困らないし、
徒歩約20分の距離で明正堂NTT上野店がありました。(現在はファミマになっています。)
日本語の意味も、文法も知らない、50音すらうろ覚えなのに書店の雰囲気が好きでした。

日本にはたくさんの書店がありますが、地元感があり居心地がいい書店はそんなにないです。
来日するまでは母国の図書館で時間潰したり、バイトを漫画喫茶にしたり、本に囲まれる日々を過ごしていましたから、書店があればとりあえず入ってみたいと思っていました。
初めて買ったのが確かラノベだった気がします。1番読みやすいからです。
(結局ラノベは架空の設定が多く、一般の文学作品よりわかりにくいことで後悔しました。)

それから進学のため一度別の地域に引っ越してまた戻ってきましたら、2年間通っていた書店はも無くなってしまいました。

しばらくして仕事にも慣れて、ようやく余裕があって明正堂アトレ上野店(以下は明正堂さんで呼ばせていただきます)に通うように始めました。
用ないのに、買いたい新刊とかもないのに、頻繁に出入りしていました。
店員さんにとっては怪しい人物かもしれません。(ご迷惑をおかけしましたら申し訳ございません。)

今は日本語を読めるし、好きは作家さんもいる、母国で翻訳された作品の「原作」を読むことができるようになりました。本を1冊1冊手にとって、ページを捲ったら「読める!」時のワクワク感は今になっても感じています。
今度は文学、ビジネス書、アイドル雑誌、自己啓発本までジャンルを問わず新刊はすべて明正堂アトレ上野店で買うようにしました。

明正堂さんにこだわる理由はなんですか?と聞かれましたら、きっかけは「三ツ星カラーズ」というアニメの放送でした。
私にとって上野は縁のある場所で、その地域をテーマにした作品は見ないわけがありません。
アニメの放送中、明正堂さんのショーウィンドウ(これであってるかな?)に三ツ星カラーズの展示がありました。とても力と気持ちが込めている展示で、何度も足を止めて見つめていました。
他の人にとっては単なる展示しかないですが、海外から来た私にとっては、この展示を考えた方に感謝の気持ちを表したい直接ありがとうを言いたいくらいでした。
コミュ障なので、できませんでしたが。

街の本屋はここまでしてくれるのか?と思って、明正堂さんから出てきた時、当時出版されていた「三ツ星カラーズ」の全巻を買ってしまいました。
低賃金なのに結構の出費でした。
そのあとTwitterで検索したら書店の方のTwitterを見かけて勝手にフォローして、
新刊の紹介やサイン本の販売などの情報を覗いていました。
あの展示がなければ私が知っている明正堂さんはNTT上野店の時のイメージにと止まってしまいます。

小説のポップはお店や店員によって癖があると思います。明正堂さんは特に強い癖があって、
推している小説や作家さんは全力で宣伝している感じでとても好きでした。
新刊だから、流行っているからレジ前に並ぶではなく、これがお勧めですよ!と感じられる本が平積みされているから
読まないジャンルだと思ったらついつい釣られて読んでしまいます。

閉店のお知らせを見た時は寂しい感じしかありませんでした。
駅の耐震工事が原因で閉店になったらしいですが、書店経営は現状難しいことがはっきりです。
私だって、紙の本が好きなのにKindleを使っているし、漫画や単行本は電子で読んでいます。
それでも、好きな本屋さんがなくなるのがとても寂しいです。
駅で待ち合わせする時はいつも明正堂さんで面白そうな本を探していました。
旅行なんか行かないのに、どの場所が注目されているか、どのお店が話題になっているか雑誌の表紙を眺めることが好きでした。
いつも混んでいたあの場所、サイン色紙やサイン本が置かれている棚、話題漫画作が多く積まれているコーナー、店舗の奥にある品がよい外国語参考書、、、もう見れなくなってしまいます。

寂しい、寂しいが、いつか明正堂さんと再会できるように願っていますし、
クラファンなどがあれば応援しないわけがありません。


最後に購入した本は柳美里さんのJR上野駅公園口でした。
いつかは購入すると決めていました。

今まで本当にありがとうございました。
※明正堂さんの関係者様に直接DMしてありがとうを言いたいですが、特に親しくないのにと思って諦めました。
 代わりに、Noteを残して起きます。気持ちを言葉にするのがハードルが高いですが、できたので楽になりました。



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