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「ありがとう」の数が日本一の会社を目指して

「働きたいけど働けない」「やる気はあるのに行動できない」
そんな人たちのために仕事をつくる3Kファミリー合同会社。
福岡県内で家財整理・遺品整理、引越し、古物商、高齢者への生活支援、相続手続・遺言作成サポートなど、様々な生活サポートサービスを行なっている。立ち上げて1年というフレッシュな会社です。
取材は、3Kファミリー合同会社代表のさん、副代表の無津呂浩平さんと、
3Kファミリーの立ち上げのきっかけともなり、共同し事業を展開する一般社団法人生活支援センター結 理事長の永田啓造さんの3名にお話をお聞きしました。
 
3Kとは、「きつい・汚い・危険」という意味と思いきや、“目と耳と心”で「聞く・聞く・聞く」の3Kだそう。アドバイスするのではなく答えが出るまで待つ姿勢。我ごとの話だけではなく相手の話に耳を傾けること。とてもユニークな発想と共に本質のど真ん中に筋を持った3Kファミリーさんの考え方や事業展開法には、私達が目指す「みんなわーく」の未来がありました。


0歳から100歳まで仕事ができる社会にしたい

14年間生活保護の方の就労支援を行なってきた高山さん。
 
―――3Kファミリーを立ち上げたきっかけを教えてください。
 
高山さんー「支援員をしている中で、コロナの影響や、保証人などのハードル、最終学歴や資格の有無、対象者の状況に合う業種がなかなか無いことなど、働くまでに至る様々な問題で、働きたいのに働けない人に働ける場を決めてあげることが出来ない自分に鬱憤が溜まっていきました。働きたいという意欲がある人に仕事を提供出来ないということは就労支援者としては不合格だと感じてきました。じゃぁ、自分達で仕事をつくろうとの想いで立ち上げたのが3Kファミリーです。」
 
永田さんー「生活支援センター結では高齢者の方々へのサポートが多い中で、入院や施設入所等での身元保証人がいない方も多い。ひとり暮らししていたけど、ひとり暮らし出来なくなり、入院や入所をサポートする時に自宅の家財を整理することが必要になる。その家財整理を今までは一般業者にお願いしていたが、そこに目をつけて事業展開が始まったのが3Kですね」
 
高山さんー「“家財整理”は、働きたいのに働けない人達の仕事としては合っているのでは無いかと感じたことと、最終的には自分が責任を持てると思って、今は家財整理を中心的に仕事を提供させていただいています。」
 
支援者として感じた違和感や疑問、難しさを、自らで解決しようと立ち上がり、働く人の視点や気持ちを大切にしている企業。多様な環境下にいる人達の意欲を無碍にせず、しっかりと社会と繋がっていく基盤づくりのための設立理由に、明るくワイワイと話してくださっている背景には、きっと並大抵ではない厳しさや困難も乗り越えてこられているものと感じました。
 
高山さんー「どんな人でも働きたいと思えば働くことができる。今は0歳時でもYouTuberになれるし、100歳だって稼ぐこともできる。何歳でもどんな方でも稼ぎたい!と思う人なら必ず働ける。0歳から100歳まで仕事ができる社会にしていきたいと思っています。」
 

 

困窮者であり続ける必要はない

社会経験が少ない方、人とのコミュニケーションが苦手な方、こだわりが強く馴染めない方、気持ちや気分の変化のバランスを取りにくい方など、「働きたい」気持ちはあれど、「働くまでに至らない」「働き続けることが難しい」そんな状況下にいる人達へ、働く場を提供するということは、“人それぞれの配慮”が必要だったり、“役割の持ち方”の柔軟性が必要だったりと、考えただけでも難しいこと。
 
そんな中で、スタッフとして働いてもらう人達に「楽しく働いてもらいたい」「楽しかった!と思ってもらえる働き方をつくりたい」とおっしゃる高山さん。
 
―――スタッフとなる方々に共通して伝えていることはありますか?
 
高山さんー「誰でも稼げるチャンスはある。やろうと思えばちゃんと手が届いていくこと。困窮者であり続ける必要はない!と伝えています。困窮者として居続ければ誰かに守ってもらえるかもしれないけど、今度は、僕(私)が、困窮を解決していくんだ!と思えるようになってほしい。お客さんであり続けることではなく、今度は自分が誰かを守っていくんだと感じてもらえるようになってほしいと思っています。」
 
 
以前、高山さんが支援していた、刑務所から出所してきた男性に言われた言葉を教えてくださいました。
 
高山さんー「「高山さんはいつもありがとうと言われる側やけん羨ましい。俺はずっとありがとうを言う側で生きてきた。もう、ありがとうを言いたくない時もある。たまにはありがとうを言われたい。」そう話してくれたことがあります。
大切なことは“ありがとう”と言われる経験の数を増やしていくこと。
だからこそ、片付ける仕事、剪定など、変化が見えやすい仕事をつくったり、人と関わる中での仕事をすることで「ありがとう」を受けることのできる数を増やしていきたいです。」
 
 
 

「ありがとう」の数が日本一の会社を目指して


 
3名全員に質問させてください。
―――3名それぞれに「3Kの会社をどう見ているか、どう感じているか」を教えてください
 
 

永田さんー「生活支援センター結の役割は部分的支援なんです。例えば保証人がいなくて困っていると相談があった時に、保証人問題だけに対応し、それが解決すると関わらなくなると言う“部分的支援”が中心となります。でも本人にとったら困っていることは保証人だけの問題ではない。その先も関わっていく支援が必要なんだけど、そこまで手が回らなかった。
その後も一緒に考えていける部分的支援と継続的支援のバランスが取れることが重要だと思っていた時に、出来なかった継続的な関わりを高山くんがやってくれると言うことが、一貫した包括的な支援をやっていけると安心に変わりました。部分的支援だけだと、一度解決しても、また元に戻ってしまう可能性もあるので、3Kの継続的支援とこれからも連携しお互いの役割を持ち支援し続けることのできるかたちを進めていきたいです。」
 

一般社団法人生活支援センター結 理事長の永田啓造さん

無津呂さんー「自分は行政書士として法律の仕事をしている視点で考えると、法律という四角四面で捉えてしまうとなかなか現場に合っていない法律もあり、現実的にうまくいかない世界が存在したりします。そんな制度に乗せられない隙間となる視点を仕事にしている3Kだからこそ、今感じているこの初心を忘れずにいたいと思っています。何かするには規制があるし、法律の要件を満たしてないとできる事できない事があるけど、その先に踏み込んでいかないと、いつかはどこかで誰かがやらないといけないこと。その世界をこの会社で見せてもらったからこそ、やっていかないといけないなーと思っています。何も知らずに突っ走って法律違反となるよりも、法律を知った上で最大限出来ることを考えていく会社でいたいです。
 

3Kファミリー合同会社副代表 無津呂浩平さん

高山さんー「どう見ている!というより、こうなっていきたいな!と思う視点になりますが、3Kをつくってとても幸せです。こんな2人に囲まれて、経験と知恵がある人達がいてくれて、支えてもらっていることに感謝しかないです。
その感謝を実績で表していきたい。2.3年後には従業員の数も増やして、億の売り上げをつくっていきたい。福祉の狭間である雇用とか、日本の経済の発展などにも貢献できるような会社になりながら、ビッグな家族をつくっていきたいです。
お客様からの“ありがとう”の数が日本一の会社を目指します。」
 
 

3Kファミリー合同会社代表 高山雄央さん


3名の立場や視点、役割が明確であり、うまく重なり合ったベストコンビネーションで、取材の中にもたくさんの笑いを持ち合い、熱い情熱を持って貫き通す素敵な方々でした。
 
「みんなわーく」という多様な人々がみんな働ける社会を目指す目的を持ったこのプロジェクトの将来を描き、夢として見ていた世界をもうすでに実現化されてあるそのものの会社でした。「誰でも働ける」とは、言葉にすると簡単だけど、実際に雇用することは仕組みだけでは成り立たない繊細な問題が山積みだと思います。それでも諦めずに、1人1人の環境や特徴を受け入れ、何かあった時にでも一緒にご飯を食べに行って関係性を築いていく姿勢に感銘を受けました。
 
3kファミリーのような企業が世界中に溢れ、排除されず、思いっきりにこやかに、全ての人達が働くことのできる社会に向けて。わたし達も実践していきたいと改めて感じさせていただく取材となりました。
 
 
 

(同社からのメッセージ)


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