水野明日香

田舎に住むシングルおばさんです。エッセイもどきや詩、小説を書いたりするのが好きです。

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マガジン

  • Starting over

    傷ついて立ち止まっていた人々が歩き始めるまでのお話

最近の記事

上ばかり見ていましたが、ふと目線を下に向けると…。360°見過ごしていい場所はないと実感しました。

    • 【SS】再びのフラワーシャワー

      「花吹雪がフラワーシャワーみたいね。」 妻はそう言って空を見上げた。 「そうだな。」 夫は妻を見つめて頷いた。今日は夫が妻を誘って今年の桜の咲き終わりを見届けに来たのだ。 「あの子の結婚式の時は満開だったのに。」 「そうだな…。」 夫はまた同じ言葉を繰り返した。数日前、満開の桜に見守られて結婚した一人娘。たくさんの人々に祝福され嫁いでいく娘を見て、夫も妻も感無量だった。 「いいしきだったな。」 「ええ。」 それきり二人は黙り込んだ。 「意外だったのよ。」 しばらく沈黙の後、妻

      • 【エッセイ】御衣黄が咲いた!

        以前『【SS】私も桜』に書いた緑の桜、御衣黄が咲きました🌸 折しもソメイヨシノが散った直後でちょっと寂しく感じていた時でした。まだまだ春は終わらない、といったところでしょうか。 開花の便りを聞いてすぐに行ってみました。2日間に分けて撮った写真です。 昨年は散り際でした。今年は咲き始めに撮りに行けて良かったです。 今回は初めての試みとして「みんなのフォトギャラリー」にも登録してみようと思います。「#緑の桜」「#御衣黄」で検索してみてください😊(枝垂れ桜は「#枝垂れ桜」のタグ

        • 【SS】あの子は誰?

          「風車を持っているあの子は誰?」 古い写真を見ながら私は首をかしげた。 思い立って部屋の整理整頓を始めたのだが、その最中に本人もすっかり忘れていた写真を見つけたのだ。私は小学校の低学年の頃に一度引っ越している。引っ越しと言っても、電車で15分くらいところなのだが。この写真は恐らく引っ越しの日の写真だろう。たくさんの子供たちと私が記念撮影のように写っていた。どこかの公園だろうか。仲が良かった友達も写っているが、名前も思い出せない子も何人かいた。特に風車を持った女の子には全く覚え

        上ばかり見ていましたが、ふと目線を下に向けると…。360°見過ごしていい場所はないと実感しました。

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          6本

        記事

          約束通りに

          会いに来ました 約束通りに会いに来ました あなたの晴れ姿を見に 思っていた以上に艶やかで 華やかなあなたの姿を うっとりとしながら見ています あの日私は泣いていて この姿が見られなかった だけどあなたは 優しく包み込んでくれましたね だから今日はしっかりと この目に焼き付けよう思います 美しい美しいあなたのこの姿を 以前↓の作品で登場した桜が咲きました。 同じ角度で撮れず残念!(ひとえに私の腕が未熟なせいです🙇)でも本当に美しかったです🌸

          約束通りに

          山の桜が咲いたようです。まるで「ここにいるよ」と言っているみたい。いつもは木々に埋もれていますからね。だからこの季節、山を眺めたくなるのです。

          山の桜が咲いたようです。まるで「ここにいるよ」と言っているみたい。いつもは木々に埋もれていますからね。だからこの季節、山を眺めたくなるのです。

          【感謝】初めてのコングラボード

          昼休み、スマホを開いたらこんなお知らせが!! こ、これがウワサのコングラボードか!声を上げそうになったけど慌てて抑えました。周りの目が😅でも本当に嬉しかったです。これも私の作品を読んでくださった皆さんのおかげです。心から感謝します。ありがとうございました✨✨ ちなみにいただいた作品は↓です。

          【感謝】初めてのコングラボード

          季節と自然の中で

          変わる時の中で 変わらないものを見つけた 風が北から南へ吹く様に 枯れ木が芽吹いて花を咲かす様に 流れる水がぬくもりを帯びる様に 凍てつく空がパステルブルーになる様に 冬から春へと変化していくけれど 私の心はあの日と変わらず あなたを想っている 変わりゆく季節と自然の中で この想いだけは変わってほしくないと 心から思った こちらに参加します。 色々変わりゆく中で、変わってほしくないものが変わらずにいるとちょっとホッとします。

          季節と自然の中で

          【新生活20字小説】お知らせします

          定員1名の私の心は 先程満席となりました。 またの機会がありましたらよろしくお願いします。あるかどうかわかりませんが🤣 シロクマ文芸部新生活20字小説に参加します。 小牧部長、シロクマ文芸部1周年おめでとうございます🎉いつもお世話になっております。今後もよろしくお願いします!

          【新生活20字小説】お知らせします

          【エッセイ】手紙もまた小説

          考えてみたらまだ読書感想文を書いていないことに気づきました。読書好きを公言しているなら書かねば、と読み終わったばかりの本の感想を書こうと思います。 『作家の手紙』 角川文庫 平成22年11月25日初版 36人の作家がそれぞれテーマに沿って手紙を書いています。ラブレターやファンレターもあれば、催促や借金の依頼のような結構切実なもの、苦情や断り、謝罪の手紙のような一般人でも悩むものなどもあります。友への追悼の手紙はその友情の深さに涙し、旅立つ前に偶然再会した昔の恋人への手紙は

          【エッセイ】手紙もまた小説

          旅立ちの日に

          始まりは 旅立ちの日でもある 今日から私はひとりになる たったひとりで旅に出る 今まで守ってくれた人たちを置いて 新しい場所へ旅に出る 望んで選んだこの道を 真っ直ぐに歩いて行くだけ 行ってきます 行ってきます いつか夢をかなえて 胸を張って戻ってくるから ↓に参加しています。 ↑のあとがきで触れた姪が新しい生活に向けて出発します。この作品はその姪に捧げます。頑張れ!

          旅立ちの日に

          片想い短歌〜桜〜

          みんはい桜まつりに参加します!! シリーズ化しつつある片想い短歌で参加します。 交わらぬ二つの視線 その先は  花を見る君 君を見る吾 花びらが舞い散り肩に落ちるよに    君のその手にそっと触れたい この想い届けてくれよ 花筏  流れの先の彼の心へ 二人でお花見できると良いですね。 私が住んでいるところも桜はほとんど咲いていません。なので写真は昨年撮ったものです🥲早く今年の満開の桜が見たいです🌸

          片想い短歌〜桜〜

          【エッセイ】怖かった話

          Mr.ランジェリーさんの呼びかけに答えます。 ※ホラー要素は一切ありません。悪しからず😊 随分前の通勤時の事です。信号機のない横断歩道を小学生が通るため車を停止させ、何気なく反対車線を見た瞬間、目を疑いました。齢2~3歳くらいの子供が車線のど真ん中を歩いていたのです!!その子は周りを気にすることもなく歩いていて、その堂々とした姿に固まってしまいました。多分周りの車の運転手もそうだったと思います。どこからともなく大人が来て歩道へ導こうとしても、その子は走り出して車道から出て

          【エッセイ】怖かった話

          私も桜

          桜色の衣を着なかった私 別の色の衣を着た後 胸の内にそっと紅を隠した それに気づいた人がひとり またひとりと 私の下に集う様になった 私の衣は緑色 桜色ではないけれど 私も桜です こちらに参加しました。 御衣黄という緑色の桜です。開花してしばらくすると中心から赤くなってくるんですね。 ソメイヨシノが散った頃に咲き始めます。写真は昨年のですが、今年の桜も撮りに行きたいです。

          【SS】雲の向こうの恋

          朧月を見上げてため息をつく私は、生活に疲れたおばさん主婦にしか見えないだろうな、と思う。本当はただの50半ばの独身おばさんなのだけどね。読書会の後の熱を冷まそうと会場近くのベンチに腰掛けた。見上げれば笠のかかった月。読書会のテーマとリンクしていてちょっと出来すぎだな、と思った。 数か月前から読書会に参加するようになった。友人に誘われて何となく参加したのだけど、誘った友人は早々に飽きてしまって来なくなってしまった。逆に私は楽しくなりひとりで参加するようになった。元々読書好きだっ

          【SS】雲の向こうの恋

          片想い短歌 ホワイトデーに寄せて

          本命に渡せぬままのチョコレート   出番ないままカバンの奥へ ホワイトデーでしたね。 ひと月前に逡巡した結果、本命に渡せなかった片想いさんに捧げます。 片想い短歌、シリーズ化するかも…。 ヘッダーの写真はみんフォトのみどりさんの作品です。ありがとうございます🙇

          片想い短歌 ホワイトデーに寄せて