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地獄・極楽? 私?

無事に就職をした勝山 親父に布団だけ運んでもらい住み込みスタート
畳の部屋、ロッカー、テレビ1台
そんな空間だ 今日から共同生活
見習い5人で
歳も違う5人何を話して良いかなんてまったくわからず
無言が続く
ギクシャクな日々。
初めの仕事は、もちろん掃除だ
親方、先輩方が朝来る前に部屋の掃除
調理場も先輩方が来たらすぐに仕事ができるようにセットしておく
朝はだいたい5.30ぷん?5.00?起きくらいかな
基本、皿洗い、掃除が仕事。
いや、仕事じゃない修行
いや、修行じゃない、教えていただいてるが
正しい
徐々に、大根おろし、わさびおろす、かつらむき、ご飯炊き、漬物つけるって仕事が増えていく
基本は洗い物。掃除
見習いでも分担がある
①ご飯炊き
②漬物
③前菜 
④おさしみに必要な飾りを作る
みたいな
私は、何も役割はもらえずにずっと親方の隣…まじで毎日最悪。
ぐちぐち…毎日、怒られ。
半端じゃないよ!
もー、
意味わからない当時は

例えば、下駄箱がある。江戸時代からある
建造物だから
下駄箱も小さい 私の足は32センチ
下駄箱に靴をしまえって言われているから
しまう、入らないわけですよ
で、靴はみ出る
めちゃくちゃ怒られる

例えば 料理人は、辛いもの、ニンニクみたいな匂いが強いものは絶対に食べてはならないと教わる
親方は、はるか先大袈裟に言って100メール先からニンニク食べた匂いがするって
ぐちぐち言って来る
まー、食べてませんけど。
意味わかりません
毎日…

魚の下処理。ウロコをとって頭を落として綺麗に洗って親方がおろす
骨を抜くが下処理
ウロコが魚に一枚残ってたら500円を取られる
骨が1本残っていたら500円取られる。
ウロコ10枚で5000円ってこと

毎日、大量な魚が来るわけですよ、毎日寝不足。
見習いが仕事終わるのは夜中の2時
朝は5時。
そんな中の仕事だ集中力なんて…。
もらったお給料なんて、すぐに0円
料理屋さんだけど
住み込みで
朝ご飯 なし
昼ご飯 あり
夜ご飯 なし
お金もないから、私は本当に毎日、ジャガイモを電子レンジで温めて食べていた
毎日
唯一のお昼ご飯も親方が手をつけないと絶対に食べてはならない
ご飯じゃわんも、お客様に盛るようにていねいに盛る
2杯目食べようとしたら親方から、まだ、食べるんか?みたいにぐちぐち言われる
唯一のご飯もろくに口に入れられない
これが365日
頭がいかれてくる
5〜6万位のお給料は、うろこと、骨で罰金
もちろん、全部罰金でなくならない月もある
そーしたら包丁を買う
遊ぶって概念は捨てるがふさわしい
休みもないね 年に5回あった?どーだろー
あったとしても直ぐに親方に呼ばれる
よくわからないいちゃもんで…
今日は、ゆっくり休んだー!リフレッシュー!
みたいなのは一度たりともない。
見習いは地獄

お客様は極楽だ

いやいや、料理は、とてつもないくらい素晴らしい!
本当だよ…
でもね、それに気づかなかったんよ当時

ここの店しか見たことがなかったから

毎日、逃げ出したい、正直、◯んだほうが楽だと何回も思った
唯一の救いが、当時、煮方の人、焼き方の人
たまーに、息をぬかしてくれた
とてつもなく凄い2人だった
今日、親方休みだよーって煮方の人が
見習いなんて目をキラキラして そーなんですか!
しばらくして、親方の車の音…。
エープリルフールだよーって
オイ!って感じだったけど、俺、好きだったなー
焼き方の人も よく相談に乗ってもらったな
物静かな人、黙々と淡々と仕事をするような人 好きだなー

でもね、今思うと、親方もそーじゃなかったんかなーって思う

お客様から、何万円もいただく空間
骨一本、ウロコ一枚あったら取り返しがつかない
口臭はきをつけろ、味覚がかわるぞ、刺激物食べるな!
口臭い客商売は成り立たない
相手に不愉快な思いをさせるな
日頃からちゃんと綺麗に盛るをできなければ
お客様に盛る時も綺麗に盛れない
日々から丹念しろって事だよね
19歳位なクソガキには、なかなかわからないことを教えてくださったんだと思う

今の時代。教育って凄く難しいと思う

私の時代は、まず自分で考えろが基本
今は直ぐに答えを求めて来る人が多いと感じる
なぜなら怒られたくないから、間違えたくないからだと思う。
考えるがなくなっている気がする

私はこんな感じでした
毎日、きゅうりを漬物用につける
きゅうり10本に対して塩を何グラムみたいな決まりがある
が、しかし親方に味見お願いしますって持っていっても、口から吐き出される
私からしたら、は?親方が言った分量じゃんか?
まじ意味わかんねーみたいな
ある日私はぺってされたから呆れ笑いしたんですよ
当然、親方ぶちぎれ

勝山、今日は、晴れか?雨か?何月だ?夏か?冬か?湿度は?
まったく考えてなかった…
言われた通りにやれば良いしか考えてなかった
浅はかな考え方だった
もちろん言われたことはやらなきゃいけないがプラスもっと考えろって教わりました
もっとも良いやり方を自分で選んでやれを習いました
引き出しを沢山持っとけ言われました
厳しい見習いが
私は4年
本来なら5年
4年で辞めますと当時の社長に言い
次なる料理人生を歩む事に

辞める時に煮方の方に思いっきりほっぺたを叩かれたのは今でも鮮明に覚えてます
俺と一緒に頭を下げに行こうって言ってくださいました
本当にありがとうございます
叱ってくださり、筋を通すを教えてくださり
私には感謝しかありません

見習い4年間はとてつもない険しい道でした
なんども◯のうともしました
それくらい辛かったけど

今思うと 感謝の日々でした

私にとっては地獄

お客様にとっては天国

今の私にとっては感謝

次回 新たな道のり出会い

もー1回陸上人生??

お楽しみに



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