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転機

*センシティブな内容を含みますので苦手な方はGOバック!









 前回の続きから・・・・・・
半年くらい平日週5普通のアルバイト→金曜夜に新宿へ行って待機のルーティーンを繰り返してました。

バーに待機してたおかげもあって、段々とリピーターのお客さんが着くようになってきました。

気づけば週末だけで普通の週5・8時間で入れていたバイトの収入の倍は稼げるようになってました。
借金も完済出来た後の事。


ある日、新宿の事務所へ出勤すると店長から呼び出されました。
内心、【何かマズイことしたかしら。】なんて思いながら恐る恐るマンツーマンに。

店長「ポンちゃん、先月売り上げいくらやった?」

突然の質問にきょとんとしながらも指名帳(Rからアドバイスもらって付け始めたもの。スケジュール帳にいつどのお客さんが来て何の指名もらって大雑把にどんな内容でどんな会話だったかを書き留めたものでした。売り上げも当然書き留めてありました。)を確認しました。


自分「えーっと、、、○○万でした。」

店長「そか、そろそろ○○の方辞めん?寮なら空いてるからこれ1本でやってみん?」

・・・・・・突然の打診。

自分「今すぐには・・・・・・。向こうでも色々引継ぎ作業とかあるので・・・・・・。」

店長「あんま時間ないのよ。実は結構平日問い合わせあって、お客さんがポンいないから他の子に行くんだけどやっぱりあんたがいいってお客さん結構おるんよ。」

自分「実際稼がせてもらってるので出来れば自分もそうしたいんですが・・・・・・来週まで待ってもらっても大丈夫ですか?」

店長「来週月末だし、思い切って辞めてきちゃいな!(笑)面倒見るから。」

  この提案には凄く心を揺さぶられました。
お茶引いてた時はどうでもいい感じで扱われてたのに売上げ出し始めたらちゃんとその分ケアもしてもらってたし、何よりも必要とされてた事が嬉しかったのを覚えてます。


翌週には何やかんやあって、約6年勤めたバイト先に別れを告げ実家に別れを告げ(親には当然言えない仕事なので住込みの仕事とだけ言って)身1つで新宿へ。


  寮には何度か行ったことがあったので別段新鮮な感じはしませんでした。

店長「今日からポンが寮生になるから面倒見たってな。」

自分「よろしくお願いします🙇‍♀️」

店長が寮生に一言言うと、元々寮生だったRが近寄って来て

R「ポンちゃーーーん!いらっしゃ〜い!!あんた寮生になったのね〜!!これから毎日パーリナイじゃなぁ〜い✩.*˚」

自分「Rちゃん、よろしク○ニ✩.*˚今日から毎日パーリナイしましょっ✩.*˚」(会話がとにかく汚い)

  寮生には他にも色んな人がいたけれど(怖めの人や何してんだかわかんない人等々)、Rがいてくれたので心強かった。


そこからの生活はガラリとルーティーンが変わった。
朝11時には起きてセットして事務所に顔を出して出勤を知らせる→
特に予約が入って居なければ寮か近場で待機。(割と自由なお店だったので電話連絡着いて事務所から徒歩5分圏内だったら外出しててもOKだった。)→
夕方5時になったらバーに向かう準備。


  夕方5時までは待機時間中近くにパチ屋があったのでそこによく入り浸ってたのは今や悪しき思い出。(出てても指名が入ると即中断して走って事務所に向かってました(笑)ボーイの中には結構好きな人がいて、何人かよく店内ですれ違ったり。)

当時399のパチンコMAX機時代だったので、パチンコよりパチスロ打ち込んでました。(白目)5号機のA+ARTが主流になり始めた頃だった気がします。
余談ですが、当時好きだった台の忍魂と鬼武者と南国育ちは本当によく打ってました。



  さてさて、話は逸れましたが寮生になりとうとうフル出勤になりました。
基本的に休みはありません。ただ、毎日待機時間は好きに使えるのでそれほど苦ではありませんでした。


 寮生になったばかりの頃はおツボネがいたので結構やりづらかったですが、お茶引いた日の就寝時以外は殆ど顔を合わせる事が殆ど無かったので何とかそこも乗り越えました。


  寮生になって最初の頃は新規のお客さんが多かったです。元々お茶引きから始まった売り専人生だったので、お茶引きたくなくて1本1本自分なりに丁寧にこなしていきました。(この仕事始める前は楽に稼げていいなぁとか思ってたのがバカみたいです。)
  丁寧にって書きましたが丁寧って言うよりも自分が楽しいと思える方法で行為をいたしてました(笑)。(ロウソク・縄使ったSMプレイだったり、コスプレして先輩・後輩、先生・生徒プレイだったり、時にはフィスト○ァックだったり(白目))
とにかくHは好きだったので天職だと思ってました(爆)


 寮生になってからしばらく経つと、新規のお客さんは激減してリピートしてくれるお客さんでいつしか埋まるようになってきました。
  新規でついたお客さんの8割くらいはコンスタントにリピートしてくれてました。(どんなに頑張っても帰って来ない時は帰ってこないとアドバイスもらってたので気落ちする事なく前向きにやってました。)


  売り上げもだいぶ上がり、中間層より上くらい(在籍人数多かったので上位と下位でかなりの差がありました。)にはなったのですが、この時くらいから停滞し始めます。
やんわり言うと当時のサラリーマンの初任給の平均の大体3倍くらいは稼いでましたが、悶々としてました。
 仲の良いRも大体同じくらいの売上げ。

Rとよくお昼食べ行ったりしてたのですが、

自分「Rちゃん、最近どう?あたし最近良くもないけど悪くも無いのよ〜。新規のお客さんほぼほぼつかないじゃない?お茶はあんまり引かなくなったけど物足りなくて・・・・・・」

R「あたしも似たような感じよっ!まぁ、お客さんとメールして予約入れてもらっての繰り返しよね。」

*他のお店だとメールの交換は闇ケン(お店通さないでお客さんと合うこと。裏っぴきとかもいいます。)のリスクがあるので全面禁止のところが多いですが、自分がいたお店は暗黙のルールでOKでした。

なぁんて、よく会話してました。


  そんなある日、事務所の店長に店長以外人がなくなった時に

自分「どうしたらもっと売れますか?」

って、相談しました。そうしたら

店長「ポンちゃん(笑)、あんたのレベルで今の売り上げあったらだいぶいい方よ(笑)むしろ今リピートしてくれてるお客さんに感謝しなさい(笑)」

自分「やっぱりそうですよね。今のリピートしてくれて来てくれてるお客さんにももちろん感謝してます。身の丈に合ってない願望なのはわかってます。でも、お茶を引きたくなくて。お茶引く度に思うんです、このままだったらどうしようって。その日たまたま予約なくて、一日だったとしても不安で仕方ないんです。」

このあと、それまでのおちゃらけた表情ではなく真剣な顔で

店長「言いたい事はわかった。割と真面目な相談なのね。でもね、お茶引く時間は大切なんよ。どうしたらもっと良くなるかとか考える時間になるから。」

しばらくの沈黙の後、続けてこう言った

店長「ポンちゃん、60万のところに大きな壁があるんよ。ポンちゃんここ数ヶ月そのライン超えてないんよね。この数字って新人でたまたま売れちゃった子が瞬発力で出す数字か努力して来た子が毎月出す数字なんよ。あんたは間違いなく後者。月に大体20日泊まりとショート10本以上コンスタントに取ってる証拠。ここから先はね、運もあるから超えられない子はどんなに頑張っても超えられないんよ。でもな、一つだけ言っとく。今のポンちゃんじゃそのチャンスが来ても掴めんよ。」

ここまで聞いて、自分の何がいけないのか悶々としていた。

その表情を見てか、更に続けて

店長「あんた、今Hの内容で頑張って取ってるんよ。これって悪いことじゃなくてむしろいい事なんやけど、泊まりで来てくれてるお客さん思い出してみ?それってHの内容で来てるん?」

自分「ショートのお客さんはHの内容だと思うんですけど、泊まりのお客さんはHって言うよりも一緒にいたいのかな?って思うお客さんです」

店長「答え出たんじゃない?どうやるかはポンちゃん次第やけど、泊まりを貸切に持ってくのってHの内容じゃないんよ。色を使いなさい。」

自分「色恋ってどうやるかわかりません!」

店長「(爆笑)僕が教える事は出来んから上の子ら(売り上げ上位のボーイ)よく見てみ。仕草だったり、やり取りだったり売れる子には売れる子の武器があるんよ。はい、話し終わり。」


  そのやり取りのあと、上位陣のボーイを必死に観察してたのは言うまでもありません。(でも、売れている=あまり顔を合わせる機会がないのでたまたまいる瞬間を見計らってよく観察してました。)

 上位陣の子がたまたま待機室に居る時は積極的に自分から話しに行きました。(仮にH、K、M)

ある時は、

自分「あら、Hちゃんごきげんよう〜✩.*˚お客さんとメールかすぃら?」
H「ポンちゃん、相変わらず濃いね(苦笑)」

って、言われながらおちゃらけて大まかにどんな内容やり取りしてるのか聞いたり。

またある時は、

自分「あら、Kくん今日これから高級ブティック(すき家)でランチなんだけどご一緒にどうかすぃら?」
K「ポンちゃんとランチ行くと自分も歩くカミングアウトみたいになるから遠慮しとくわ(苦笑)」

って、言われながらおちゃらけて仕草とかさりげなく観察したり。

またまたある時は、

自分「あら、Mちゃん!おはみちゃーん✩.*˚今日は珍しいわねっ✩.*˚あたしと服おそろりあんぬーーー✩.*˚」
M「ポンちゃん、ウザい(笑)自分、今日この服着替えてこよ。」

って、言われながらおちゃらけて会話の上手いかわし方探ったり。

  もともと人と接するのがそんなに好きな方じゃないのに自分なりに色々やってました。



  その後、しばらくして転機が訪れるのをこの時の自分はまだ知らない。







つづく。

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