青春の甘ずっぱさと苦さ〜高校時代回想4〜

*マイノリティ表現を含みますので苦手な方はゴーバック!










  二学期が始まり、最初のホームルームで確か席替えだった。
Oくんとの距離感がいまいち分からぬまま見事に席が離れた。なんてことは無いと自分自身に思い込ませてみたものの席が離れたら離れたでまた無意識に目で追ってしまってる自分がいた。頭では『悟られちゃいけない』って思いながら。


  休み時間、いつも通りNと何気ない会話をしてた。そしたら、
N「ぽん、少し痩せてみたら。デブなんだし。痩せたらちょっとは自信持てんじゃねーの?」
って。
ここまで面と向かって言ってくるのは今まで5つ離れた兄か親父くらいしかいなかったから、この時は内心かなりイラッとしたけど今にして思えば凄くありがたかった。
自「せっかく3桁目指してたのに〜(笑)」
なんて、変顔しておどけてみせた。
でも、悔しかった。今まで周りからコソコソと
「あのデブやばくね?」
とか、
「デブがいると夏はあちーんだよな」
とか、
色々言われてたから。

でも、162cmでこの時既に99.7kg。客観的に見たら本当にただのデブ、以外に言葉が見当たらない。


  Nに言われたのが悔しかったのもあって、その日から徐々に食べる量を減らしてった。(噛む回数増やして満腹中枢刺激するってやつやった気がする。)
当時、自分が1日に食す米の量が一升。両親と10個離れた弟もよく食べるんで家には確か当時5升炊きの釜があった。
部活帰りにはよく某牛丼屋でよく特盛3杯たいらげてたり、某スタミナ丼のお店では大盛りチャレンジ完食したりしてたな。

  それまでダイエットなんて一度もしたことはなかったんだけど、食事制限は順調で2ヶ月くらい経った時には、20kg近く体重が減ってた。(この頃には食べる量は他の人と大体同じくらいで足りる様になってた。もともと部活で身体は動かしてたので面白いくらいに落ちたのを覚えてる。)

  少しづつだけど、謎に楽しさがあってもっと痩せようと思うようになった。
まだ全然痩せたりなかったけど、徐々に自分に自信を持てる様になってきて。
何を思ったんだか、つい浮き足立ってOくんにメールを送った。
自『順調に体重減ってる(笑)Nに言われたのが悔しくて反動かな( ^罒^ )v』
しばらくして、
Oくん『良かったじゃん、まぁ最近お腹触っても前みたいに感触良くないもんな(T_T)』
って、返ってきた。

  この→(T_T)の顔文字の意味を色々考えながら悶々として・・・・・・有り得ないのに『前の体型の方が好きだったのかな』とか、『もしかしたら』とか、淡い期待を抱いてしまった。この時は脳内お花畑になってたんで・・・・・・
忘れもしない一言を送信してしまった。


自『好きです。』
返信は早かった。

Oくん『は?』


どれだけ時間を戻したいと思ったか。
絶対に言葉にしちゃいけなかった。期待なんかしちゃいけなかった。



次の日、登校するなりOくんが野球部の奴らと近寄って来て、
Oくん「ぽん太、ギャグセン高くね?!」
って。

クラスの皆に知られた。

瞬間、必死に考えてたけどどう返せばいいか分からなかった。挙動不審になりながらふと口をついて出たのは
 自「あー、本当にごめん。Oさん(同じ部活の女の子)に送ろうと思ったんだけど、アドレス欄1個間違えて送ってた💦」

凄く気まずい空気が流れた。当時、HGが流行ってたから、『ふぅーーーっ!!』とか言ってテキトーに誤魔化せば変な空気にならなかったなって、その後すぐに後悔。 きっと、周りもそれを望んでたと思う。


  その出来事があってから、Oくんを避けるようになった。『嫌いにならなきゃ』、『好きでいたら迷惑かけちゃう』って、言い聞かせながら。結局、その日から卒業式の日までOくんとは一言も話さなくなった。


   しばらくして、三学期に修学旅行旅行があるって事でホームルームで一緒に周る班を決める事になった。
何を思ったんだか、当時は今で言う陰キャ寄りだったので陽キャに強い憧れがあって・・・・・・普段、普通に話すくらいのあまり仲良くないグループに入ろうとしてしまった。今考えると、とてつもなく空気を読むのが苦手だった。

そのグループのリーダー的な陽キャ(仮にKとしときます)に
自「一緒の班に入れてくれない?」
って。
 K「普通に嫌なんだけど。どっか他んとこ行けば?」

  凄い嫌そうな顔をしたKとKのグループからの拒絶。
好かれてるとは思ってなかったけど、ここまで嫌われてるとは思ってなかった。今にして思えば、普通にいつも割と仲良くしてるグループに入れて貰えば良かった話だった。

  その場に居るのが恥ずかしくなって、お腹が痛いって言って保健室に駆け込んだ。
しばらく落ち込んで・・・・・・保健の先生が色々話を聞いてくれた。

  午後の授業からは出られそうだったので、教室に戻ったら自分の机が無かった。(物理的に)
代わりに机があったところに画鋲が置かれていて、陽キャグループはクスクス笑っていた。あぁ(察し)。


  また当時の自分は何を思ったんだか、そのグループの5人に
自「ちょっと来てくれる?」
って、トイレに呼び出した。
自「机隠して画鋲撒いとくとか恥ずかしいと思わねーの?」
K「何?俺らカンケーないんだけど。」
この一言にプツんときた。

頭に血が上ってちっとも覚えてないんだけど、1対5で何故か勝ってしまった。
その後、職員室に呼ばれ担任に
担「どうしてこんな事になったの?」
って、聞かれたので
自「イジメられてるんです!(`・ω・´)ゞ」

我ながら頭が最高にぶっ飛んでる回答をしたと思う。
Kは自分の発言を聞くなり、
K「濡れ衣なんだけど。こいつが勝手に勘違いして俺らに暴力ふるってきただけだし。」
  って。

机隠して画鋲置いたのは、Kだってトイレに呼び出す前に割と仲良かった子が教えてくれた。

もう何を言っても無駄だと思った。でも、暴力で解決させようとした自分はもっと悪かった。
そこから親を呼ばれ、担任と親同士で話し合いがなされた後、1週間停学処分をくらった。







続く。

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