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みっきーのリアル登山者の端書き#631『昼行性』

「夜行性」という言葉は耳にされる機会があると思いますが、その反対語である「昼行性」(ちゅうこうせい)という言葉を聞いたことがある人はどの程度いらっしゃるでしょうか?

私は狩猟の勉強を始めてから初めてその言葉を知りました。

夜行性が夜に活動するように、昼行性は日中に活動をする生き物を指します。
山の中では具体的には、サル、クマ、イノシシ、シカなど。
逆に夜行性はウサギ、タヌキ、ネズミなど。

こうして挙げてみると、昼行性の生き物は強者、夜行性の生きのものは弱者なイメージがあります。
自然界的に強者に捕食されるリスクの高い明るい日中の活動を避けて、夜の活動に賭けた生き物たちが夜行性となっているのかもしれませんね。
哺乳類の場合は恐竜というもっと強大な強者がたくさんいた時代からの生き残ったことを考えると、ひょっとしたら進化図としては夜行性が先行してあとから昼行性が生まれということも考えられます。

そうした環境に依存している昼行性・夜行性ですが、人間の影響によって変化しているという説があるそうです。

上記で昼行性と挙げたイノシシやシカが、夜行性に切り替わりつつあるというのです。
その原因は、人間の狩猟圧や餌の獲得の容易さだと思います。
日中狩りをする猟師を避けたり、夜中に人のいない畑で食べ物を食べあさったりそうした習慣が本来昼行性である性質を夜行性に切り替えている可能性があるそうです。

現在では日本での狩猟者の数は減りつつありますが、田舎での畑荒らしの被害は増加しているので、今後はどうシフトしていくかは読めないところです。

ともあれ、人間の活動がいかに自然に影響を会えているかを考えさせられる事例と思いました。
どのような取り組みをしていくか、それがどう波及していくか。
人間という生き物が与える強いうねりについて、意識していきたいと思います。

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