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みっきーのリアル登山者の端書き#580『カラマツ』

今年も中央道・長野道を走行していると、道の両手には鮮やかな紅葉・黄葉が広がっているのが見られます。

その中で特に長野らしい風景というと、カラマツの黄金のような黄葉ですね。

松は万緑と言われますが、カラマツは松の仲間でありながら黄葉・落葉をする品種です。

そして更にカラマツの特色として、典型的な陽樹であることが挙げられます。
比較的条件の悪い土地でも生育することができて、富士山のふもとにはカラマツ林がありますが、それは噴火の後に形成された比較的若い森だそうです。

カラマツは更地になった土地で早々に高く伸びて成長をします。
ところがカラマツが伸びきった林は林床が暗くなり、陽樹であるカラマツの稚木(こども)はそこでは日の光が足りずに成長できなくなります。
代わりに陰樹である他の高木たちが成長し、最初に林を形成していたカラマツが寿命を迎える300年後ごろには、すっかりカラマツは無くなって別の樹種の森が形成されます。

つまり天然の環境でのカラマツの林は、一代しか続かないわけです。
その一代は300年と非常に長いものではありますが、パイオニア樹種である陽樹としての生き様も、黄葉の美しさも、どちらも魅力的に感じます。

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