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夢を実現する女の後ろ姿

夢を実現しようと原稿を出版社にもっていくものの、けんもほろろに言い渡される美佐子。
どんなに悔しかったかなんて、夢を実現しようとした人には手に取るようにわかる。
そんな馬鹿な!!!
とわめきたくなるような!

騙される、諭される、バカにされる。
世の中に必要だと思われるものこそ、この世はとかく芽が出ないようになっているかのごとく。

主人公、美佐子の行動力とセリフ、そしてその後ろ姿から、私は、爽快な優勝をかっさらうサラブレッドを想像してしまった。

絶対に優勝して欲しい!
絶対に出版にこぎつけて平積みを手に入れて欲しい!そしてついでに…私も美佐子のあとに続けで、絶対に夢を実現したい!!と手に汗握ったのだ。


“わたしはそそくさとバックから生まれたばかりの”原稿の束”を取り出し 鈴木さんに献上した。そんなうやうやしいわたしの態度とうってかわって彼はいきなり口火を切る。 「神田さん、本を出す、ということは並大抵なことではありません。  すぐに『本になる』とか簡単に思わないでください」 我が子を差し出したわたしに彼は夢も希望も与えない強い口調でこう言い放った。”

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