世界任務「孤帆幽影」いろいろな元ネタ
こんにちは、今回はフォンテーヌの世界任務「孤帆幽影」についてです。
バザル・エルトンとアチーブメント"The White Ship"について
これは、ラヴクラフトの小説「白い帆船(The White Ship)」がモチーフになっています。また、本作に登場する主人公の名前はバザル・エルトンですので、スポンジアン号のキャプテン、バザル・エルトンと同名ですね。
孤帆幽影の任務中に読める「彼女はカチュリヤの仙境国土から帰ってきた!」という文章も、同作を元ネタにしています。
白い帆船は、バザルエルトンが夢の中で航海をし、カチュリヤという地にたどり着こうとします。カチュリヤは、神々の住む地であり、黄金都市と作中で言われています。しかし、直前に嵐に見舞われ座礁します。目が覚めた時、目の前に座礁した船の輪郭がおぼろげに見える、というお話です。めちゃくちゃざっくりとしたあらすじです。
白い帆船は、創元推理文庫:ラヴクラフト全集〈6〉(大瀧啓裕 訳)に収録されています。興味があれば読んでみてください。
任務中のテキストについて
任務中に読めるバザルの日誌ですが、最後の行に「フォンテーヌの各々が、責務を全うすることを期待している」とあります。
これは、英語版では"Fontaine Expects That Everyone Will Do Their Duty"となっており、これはトラファルガー海戦の際、ネルソンが送った信号文として有名な言葉"England expects that every man will do his duty"からの引用と思われます。
任務中の歌について
英語版では、
"...Oh leave her, sailors, leave her..."
"...Tomorrow you'll get your pay, and it's time for us to leave her..."
"...Oh leave her, sailors, leave her..."
"For the voyage is done and the winds don't blow, so it's time for us to leave her..."
これは19世紀頃から存在するイギリスの伝統的な船乗りの歌で、フォークソングとして今もよく歌われる曲"Leave Her Johnny"からの引用です。
以下は代表的なバージョンの歌詞です。
Leave her, Johnny, leave her
Oh leave her, Johnny, leave her
For the voyage is done, and the winds don't blow
and it's time for us to leave her
herは船のことです。原神では彼女と訳していますが、個人的には「あの子」くらいの訳が好きかなと思いますね。
この曲を聴きながらバザルとスポンジアンの最期を想像すると切ない気持ちになりますね・・・。
アサシンクリードのバージョンが一番歌詞が近いなと感じました。
余談ですが、この曲の最古の登場はW.B.Whallというイギリスの航海士が船乗りの詩をまとめた本のようです。
色々な出典があり面白いですね。読んでいただきありがとうございました。
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