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父と私(電話)

昨年5月、父が旅立ちました。

仲良しだった父と私のエピソード。
書き留めておきたいと思います。

ある日、携帯が鳴りました。
入院している父からの電話は初めてで。
朗らかな声でフルネームを名乗り、ご丁寧に「です」と締めくくりました。
「明日、M(姉)の所に皆んなでご馳走食べに行く事になったけど、お前も来るか?」
誤嚥性肺炎で、とろみのついた食事になってから、美味しい物が食べたいと、よく言ってました。
寝起きだったのかも知れません。きっと夢を見たのでしょう。
「うん。行くよ。」
「服はこのままでええか?それとも着替えたほうがええかの?」
「そのままで大丈夫よ。」
「そうか、分かった。」

父らしい、朗らかな声。
父らしい、楽しい話。
最後まで、笑わせてもらいました。

私も誘ってもらえて、嬉しかった。


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