ヨウ化カリウム丸単独投与療法を経て甲状腺全摘を意思決定した道すじ

ヨウ化カリウム丸単独投与を開始して4週間が経過した。

血液検査の結果は、TSH:0.018/FT3:3.46/FT4:1.34

3週間前のTSH:0.005/FT3:4.65/FT4:1.71と比較しても明らかに改善した。
FT3とFT4は基準値内になったし、TRAbも3.2→2.9と改善した。

ヨウ化カリウム丸単独投与療法の効果が確実に現れている事が判り安心した。

今回は、甲状腺外科医のセカンドオピニオン後としては初の内科受診だった。
甲状腺外科の主治医と内科の主治医は連絡を取り合って下さっていて、診察はスムーズだった。
内科の主治医は開口一番「手術を受ける決心したんですね」と声をかけて下さった。

私のバセドウ病は、かなり軽症だそうで、ヨウ化カリウム丸単独投与療法での寛解は難しくても、コントロールはつきやすい症例らしい。
私のような軽症の症例の場合、手術を決断するのに時間を要する患者が多いようだ。
身体にメスを入れる決断なんて、そう簡単にできるものではない。
ヨウ化カリウム丸単独投与療法でコントロールがついていて、甲状腺が安定していたら手術を迷って当然だ。

私は、副作用で抗甲状腺薬の使用が不可となった段階で、根治を決断した。
もし、抗甲状腺薬に副作用が出ず、抗甲状腺薬での治療が可能であったならば、手術を受ける決断はしなかっただろう。
再発時の私は、抗甲状腺薬内服治療で、また簡単に寛解できると信じていたからだ。

無顆粒球症一歩手前となり、抗甲状腺薬での治療が困難となって初めて、真剣にバセドウ病と向き合い勉強を開始した。
そして急速に根治治療への意識が高まって行った。
10年前の寛解時、私は、バセドウ病は完治したのだと間違った認識をしていた。
先日再発するまで、完治したものと信じ切って生きてきた。
バセドウ病は、寛解と再発を繰り返し、完治しない病気であるとの知識も認識も、恥ずかしながら無かった。

私が手術を即決したのは、ズバリ「完治」させたい気持ちが高まったから。
もし運良く、ヨウ化カリウム丸単独投与療法で甲状腺を宥め落ち着かせ、ある程度コントロールがついたとしても、それは永遠ではない。
エスケープ現象が、いつ起こるかも分からない。
不安を抱えながら生きていくのは嫌だ。  
白黒ハッキリさせたい性格の私に迷いは全く無かった。
無顆粒球症一歩手前になってから10日後には、手術の予約を入れた。このまま、甲状腺が安定した状態で手術日を迎えたい。


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筆者のバセドウ病闘病歴2008年:バセドウ病発症→直ちにメルカゾール内服開始/同年:メルカゾール副作用出現→プロパジールに変更/2010年:断薬/2011年:寛解診断/2021年9月:再発にてプロパジール開始/2021年10月:プロパジールの副作用にて無顆粒球症→プロパジール中止しヨウ化カリウム丸単独療法へ変更/2022年1月末:甲状腺全摘出

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