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コミュ障がPTA広報部長をした件 第3章 アラフォーの業務引継ぎ

前回のお話

引継ぎ?何とかなる?

 専門部決定会議を終え、邪な思いを抱えて引継ぎの場に指定された校舎3階にある視聴覚室へ向かった。視聴覚室に入ると既に前年度(令和3年度)の広報部正副長が鎮座していて、即座に引継ぎが始まった。
 広報部の主な業務は、広報紙の制作とその他広報活動とのこの。広報紙は7月と3月の年2回発行し、7月は職員紹介、3月は子どもたちの活動紹介。その他広報活動というのは小学校のホームページにPTA活動についての記事を更新することらしい。その後、各業務についての詳細説明?として、広報紙の作り方、印刷所や学校とのやり取り、写真撮影の心構え、ホームページの更新、広報部の備品(カメラ)について説明を受けた。そして、前任の広報部長より「わからなければこれを見ればなんとかなるので」と過去3年分の広報部長の申し送り資料とUSBメモリ数本を渡され、引継ぎを終えた。

引継いだ資料を精査するのだが

 まずは前部長の申し送り資料に目を通すことにした。おおまかな年間スケジュールを確認したかったので、それに関する資料はないかと探した。当然、前年はどうしたかを知りたいから前部長の資料を探る。だが、目的の資料はない。あるのは常任委員会の案内やPTA作業の依頼書などの配布資料と何かの依頼書のフォームと稟議書のコピー原本とコピーたち。コピーたちに至ってはこんなに要らんやろという枚数だ。手書きのメモがあったが、何かのアドバイスと印刷所までの交通費申請する場合の電車代について。とりわけ後者の電車代メモはこの春から運賃が値上がりしたとか前者のアドバイスより詳しいのだが、むしろ前者のアドバイスを詳しく書いて欲しかった。ここでようやく気づいた。本来あるべきもののあれがない。

そんな引継ぎしたことない

 実は、引継ぎ時にうすうす感付いてはいた。そう、業務についての年間作業記録とか活動報告書がなかったのだ。口頭でも特に説明はしておらず、聞いてはみたものの「やっていけばなんとなくわかるから」とのこと。いや、そんな業務引継ぎしたことない。
 そこで2代前の部長(令和2年度)の引継ぎ資料を確認してみる。しかし、前年度と同じ資料が同じようにファイリングされていて、コロナ禍となりいろいろと自粛せざるを得なかったが、それでもなんとか成し遂げたことがわかった。さらに平成31年度部長の申し送り資料を検めたが、中身は変わらず、こともあろうことか、個人情報(広報部連絡網)までもが引継ぎ資料の中にあった。おまけのUSBメモリも確認したが、依頼書フォーマットのExcelファイルが年度別に保存されていたが、ファイル名が違うだけで中身はどれも同じものであった。当然、活動記録もない。そして、ほとんどのファイル形式がExcel方眼紙で、河野さんに(以下自粛)。
 この何とかならない歴代部長申し送り資料(約10kg)、市のリサイクルセンター行きで良いかしら??(その後、リサイクルセンターへ送り出した)

この引継ぎってなんだったんだろうと荒れる

 私自身、部署移動時・産休取得時・退職時と前任から引継ぎを受けたり後任へ引継いだりした経験があった。その際、前任からは業務内容の説明を口頭と紙で受けたし、後任へ引継ぐ際は業務資料を作成し口頭で説明し、特に、年間を通してルーチンでやるような仕事はその段取りや関係部署について記述したものを作成し渡していた。それが業務引継ぎの作法だと思っていた。そして、小学生の保護者の平均年齢はアラフォーで、女性の場合はなんらかの理由で引継ぎを経験してきているはずだ。さらには毎年決まりきった作業をするだけなのだ。だが、歴代広報部長(確認できた範囲では全員女性)はそんなの面倒だし知りませーんと案内等の配布物を引継ぎ資料として渡していただけであった。私は頭を抱え、そして、3日ほど荒れた。

続く

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