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マスコミの底力

マスコミは終わりと言われながらもいまだ世論を動かす“権力”をもっている。とくにマスコミがネットに乗っかった事は大きい。詳細は前回の記事を参照。

Youtubeでも大手テレビ局が積極的展開を見せている。また、新聞TVで流した内容がネットで一層火花を散らすという構造ができあがった。リアルのメディアとネットでの情報の回遊である。

その最たるものがワイドショー。とくにコロナパンデミックの時にはこれでもか、というほどのデマ、ウソが公共の電波を飛び交った。緊急事態宣言直後の街の様子取材として1か月前の原宿の画像を流したり、保健所は土曜は休んでいるという嘘を流したり。新型コロナウイルスの感染有無を確認するPCR検査が遅れている理由を「国立感染症研究所がデータを独占したい思惑がある」と涙ながらに“専門家”が訴えると、すかさず政府から訂正。もはや2ちゃんねる(現5ちゃんねる)を超えたと言っていいだろう。

TVで火をつけネット媒体が報道。ヤフーなどにも載り、ネット民が騒ぐ。炎上させて注目を浴び、デマを拡散して悪目立ち。視聴率が下がるでも収入に影響があるわけでもなく、良い宣伝になるので、やめる理由は全くない。

批判や政府からの注意訂正についてはトンチンカンな言論の自由を持ち出したり、形ばかりの謝罪でお茶を濁したり。ついには緊急事態宣言下でテレビ朝日の社員が密なカラオケで泥酔、2階から転落して救急車を呼び大騒ぎに。これはさすがに激しい批判を浴びた。

いつも通り反省したそぶりを見せたものの、翌年、安倍元首相の国葬でもまたやらかし。繰り返すが炎上しても視聴率が稼ぎげてネットでバズればまともな反省などするわけないだろう。

発信のみならずネットから積極的に情報を得るようにもなっている。素人の発信やSNSからネタを拾うのだ。オフィスにいながら記事ができ、ギャラも安いかタダだ。こたつ記事(注;取材せず、部屋にいながら書ける記事)、と揶揄されようがお構いなしだ。

振り返れば、コロナの巣ごもり需要がマスメディアがネットと”融合”したひとつのターニングポイントになったかもしれない。マスコミはネット媒体とひとつになり、ネットで自分たちの主張を拡散できるようになった。

かつてマスコミはネット掲示板、2ちゃんねるを『便所の落書き』と言って蔑んだ。汚れたネットで喜んでいる愚民をバカにしているかのようなものだ。しかしいまやマスコミ自身が便壺に手を突っ込み、汚物まみれにして自分たちの存在、権力、食い扶持を保とうとしている。こうして権力を維持、底力を見せつけた。

そしてネットはなんでもありのさらなる地獄に。次回、更にマスコミを深堀していきます。

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