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「(株)Happyって何屋さんか知ってる??」真夏の新人研修会レポ(前編)

今日、俺は研修って思ってなくて、ただただ「Happyはこんなことを大事にしてるんだよ」ってことを話していこうと思います。そして、その中から言葉にできない価値観を汲み取って欲しいなと思います。

事前に準備したスライドは1500枚。

その中から500枚に絞ったスライドを使った話がはじまりました。

Q:Happyって何屋さんなんですか?

Happyって何屋さんなんですか?と聞かれたら一言で「不動産屋さんです」って言ってもらって大丈夫です。

スマホでも物件(ハード)を探せる時代に、わざわざ不動産屋を使って物件を探す。そして仲介手数料を払う意味ってないと思ってます。

なぜなら不動産屋の仕事の本質は、暮らしを作ることだと思うからです。

あなたは、どんな仕事をしたいのか、
あなたは、どんな人と暮らしたいのか、
あなたは、どんなパートナーと出会いたいのか、

そこまで聞いて、その人の暮らしを提案した方が、働く側もハッピーだと思ってます。

捕まってるみたいですが、「ザ・ノンフィクション」でギャラクシー賞をとった時の画像です。

空き家×多世代×街づくり

どうせやるなら、「使われてない場所(空き家)」で「子どもからお年寄りまで(多世代)」の楽しいことをやっていく。それが結果的に「街が楽しくなる(街づくり)」

この3つの掛け算をやっています。

去年から2025年までに空き家500戸を活用しますって言っています。
そうすると、全国から空き家の情報が集まるようになりました。

みんなも街で知り合った人や外部で関わった人で、空き家の活用に困っている人がいたら教えてください。

日常のつながりが、いざという時に活きる

小学校3年生の時に震災がありました。周りは救急車や消防車を呼ぼうとしていたが、「来るわけないやろ」と思ってて。

今になって振り返えると、助けられた人の共通点は日常的なつながりがあったところ。

なんかあった時に助けてくれるのが”日常のつながり”だと。

今なぜコミュニティを作っているのかというと、いざと言う時に助けてもらえる関係性につながるから。

だからわけのわからんイベントをやっているのかもしれません。

ブラジル人14人と同居した幼少期

祖父は自営業をやっていました。お金に興味がないから仕事を作っては友達にあげると言うことを繰り返していました。当時住んでいた社宅のリビングには、いろいろな人が日常的に遊びに来ていました。

ある日、地球儀で遊びながら「地球の反対ってブラジルらしいで」という話をしたら、3ヶ月後にブラジル人14人連れてきて一緒に住むことになりました。

そこで感じたのが文化の違い。
夜まで騒ぐし、何を言ってるかわからない。そんな環境の中で折り合いつけてやっていくしかないなと今にもつながっている。

ほどよく、気持ちよく関わりながら、目の前の人が喜ぶことをやりながら共存する。それがダイバーシティとか多様性だと思っている。俺は共感なんて全く求めていない。

多様性と言われたら、みんな同じこと、価値観を分かりあわないといけないと思われがちだけどその必要は全くない。

はっぴーの家はなぜ生まれた?

そんな自分がシェアハウスを作ったらこうなる。

何で作ったかというと、「自分のため」です。

自分と奥さんは全く違う価値観で暮らし、子供が生まれて、親の介護もはじまった。じゃあどれを諦めて・セーブして、どれを大事にするのか。でもそこで思ったことがあって。

「なんで諦めなあかんねん」と。

仕事も子育ても親の介護も全部諦めたくなかった。
だから全ての問題を解決する場所が必要だった。
そして、自分が欲しいものは、世の中にいる誰かも欲しいと思っているはず。これを「エゴの社会化」って言ってます。

そんな自分たちがやりたい暮らしを追求した結果できたのが「はっぴーの家」です。

1人のプロより100人の素人

福祉業界では採用1人するのに数百万かかると言われています。だけど、働き出したら水が合わずに辞めてしまうこともある。

プロ(資格のある人)を採用することに数百万かけるくらいなら、素人(資格はないけど関わってくれる人)をたくさん集めようと思った。

そんなこともあり、あえて事業計画を立てず、街にいる子供やお年寄りを巻き込んでみんなのやりたいことを聞きまくることにしました。

はっぴーオープン前のワークショップ。「ここで6回建ての建物立てるねんけど、どう使ったらええかな?」

ソーシャル系は呼ばなくても勝手に来る。
その辺のひとたちからの意見を大事にした。

アイデアの99%叶えた。
だけど大事なのは誰がやったのか。
それを覚えていることが大事。

あなたが言うてたことやってみたよって。
その方が嬉しいやん?

みんなが一人でできることって限られている。
だからこそ、街の人や関わる人を巻き込むことで、実現の確率が高くなる。自分がしたいだけではなくて、周りの人がやりたいと思わせる生き方が必要。日々の言動や生き様で「ダサいな」って思われたらできへん。自分の人生を大事に使って欲しいなと思います。

街の人が求めていたのはエンタメだった

ワークショップを経て、日常の中で楽しいことがしたいんだろうなと思った。だから、当初のコンセプトは「六軒道から世界旅行をはじめよう」。わけわからんけどね。

1階は出会いと別れがある長田港をイメージ。いろいろな文化が入ってくる出会いだけではなく、人が亡くなるという別れも大事だなと思っている。

4階はアメリカ。日本では福祉系の施設で赤色のクロスを使うことはダメらしい。なぜなら死を連想させたり興奮する可能性があるから。でもここは施設でも病院でもないから、全部屋違う壁のクロスにしようと思って。発注した業者からは「ここラブホテル作るんですか?」って言われました(ちなみに5階はヨーロッパで、6階はアフリカ)

建物のハードには納得いってない。だからこそ、コミュニケーションやイベントや毎日の日常である、ソフト面を大事にしながらビジネスとしてやっています。

日常の登場人物を増やす

自分の子供が大人になった時は、答えがない時代だと思っています。

その時に、正解を求めるのではなく、その時々に自分で考えてベターな答えを出せる人になって欲しいなと思いました。そのために、子供の時からいろいろな大人に揉まれて欲しかった。

親が言ってることも、ジジババが言ってることも、スタッフが言ってることも全然違う。誰も正解じゃない。

「そっか、人ってみんな違うんだ」そんなことをわかって欲しい。
その上で、自分の頭で考えてほしい。そんな適切なストレスをいかに与え続けるかを意識しています。

もう一つは、自分は何をしたいのかを自問自答していくこと
自分もそうだった。だけどいろいろなことをやってみてわかっていくもんだと思う。だからいろいろな人と出会える環境を作っていこうと考えています。それは子育てに限らず、自分の人生も豊かにできるんじゃないかと思っています。

いい人だけじゃない。この人のことようわからへんなという人とも出会うことが大事。自分にとってめちゃくちゃ合ういい人とだけ出会っていたら狭い人間になってしまう。

今の世の中って、とても恵まれていると思う。
買いたいものはすぐに買えるし、観たいエンタメもスマホ1つですぐに観れる。

これまで海に行ったり山に行ったりしてきたことを体験した思うけど、ゴチャゴチャした環境はストレスが高いよね?1人やった方がストレスも少なくて楽に進む。

でも、本当にやりたいことは誰かの存在が必要だったりする。
1人ではできないことも、たくさんの人との関係性があれば実現する可能性が高くなる。

だから、日常の登場人物を増やすことを大事にしています。みんなも連れてきたい人、いたらどんどん連れてきてください。

Happyな暮らしを問い続ける

普通の会社なら明確なビジョンがあるけど、我々はビジョンやミッションをあえて決めていません。

なぜなら、答えが一つではない暮らしや人生を扱う会社だからこそ、「問い続ける」という姿勢が大事だと思っているからです。

自分のためにはっぴーの家を作ったけど、子どもも大きくなるし関わる人も変わっていく。

誰一人として、Happyの形は違う。
常に瞬間瞬間でベストを問い続ける。
だからゴールはない。

Happyで働くことは、いわば修行のようなもん。
だから、楽したいなら他に行った方が良いと思ってます。

後編はHappyの姿勢(スタンス)の話。ゆるーく見えるけど、ここでは自分で問いを立て動いていくことが大切。マニュアルもなく、想定外のトラブルも起きる。そこで試されるのは1人の人間としての在り方だったりします。その指針となる姿勢(スタンス)を表すキーワードの話です。

後半はこちら↓


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