見出し画像

中国のやり方…飴と鞭…たぶらかしと脅し…ハニートラップもやり放題…それって、ヤクザのやり口とまったく瓜二つだ

中国のやり方…飴と鞭…たぶらかしと脅し…ハニートラップもやり放題…それって、ヤクザのやり口とまったく瓜二つだ
2023年01月24日
以下は2022/12/28に、2023年中国の真実、習近平、最悪の5年間が始まった、と題して出版された添付写真の本からの抜粋である。
今を生きる梅棹忠夫と言っても過言ではない宮崎正弘氏と有数の中国通である石平さんの対談本である。
日本国民のみならず世界中の人達が必読。
p34-p39 
統一協会系新聞が暴いた「教科書誤報」への恨み
宮崎 
中国のやり方は、非常に狡賢いというか、それなりに人情の機微をついていたよね。
洗練されているわけではないが、飴と鞭というか、たぶらかしと脅しをうまく使い分けている。
ハニートラップもやり放題。
それって、ヤクザのやり口とまったく瓜二つだ(苦笑)。
石平 
問題は、お人好し日本人が、カモにされてしまったことです。
飴もそのまま食べるし、鞭もそのまま受け入れてしまう。
今言った、日本の中学の歴史教科書で、中国への「侵略」を「進出」に変えたと日本のメディアが報じたら、中国が日本政府に文句を言う。
進出ではなく、明らかに日本軍の侵略だと訂正を迫ったことがあった。
でも、実は、日本テレビの記者の取材をもとに記者クラブ加盟各社が誤報したのであって、進出に変更された教科書はひとつもなかった。 
にもかかわらず、日本政府は「近隣のアジア諸国との問の近現代の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がされること」という近隣諸国条項を拙速にも作ってしまった。
自国の教科書の記述で、近隣国に気を使う。
そんな規定は、どこの国にもない話です。
自分たちの国の教科書を作るのに、なぜ隣の国の意向を受ける必要があるのか。
宮崎 
日本のマスコミの誤報からそんな大事件になった。
朝日新聞などによる慰安婦強制連行の虚報と同じ構図でした。
誤報をきちんと謝罪したのは産経新聞だけでしたね。
多くの日本人は、未だにそんな修正をした教科書を出版している教科書会社が悪いと、そう思い込んでいる。
あのとき、評論家の村松剛(フランス文学者。筑波大学名誉教授)さんが北京に行って、「侵略を進出に変えた出版社は一社もなかった」と説明したら、中国人の学者は一様に驚いていたとのこと。そのことを中国人学者は誰一人として知らなかったのです。
報道(誤報)で誤解が誤解を生む。
その誤解が蓄積されていくと、深刻な問題になった典型の話だね。 
村松さんと同じく教科書誤報事件を批判した渡部昇一さんが亡くなった時、産経新聞にこんな記事が出ていた。

教科書検定「侵略→進出」は大誤報だった 

「虚に吠えた中韓」暴いた渡部昇一さん 
2017年4月30日 午前8時(電子版)渡辺浩 

渡部氏が誤報だと知ったのは、(1982年)8月6日付の世界日報の記事だった。
記事は「実際は変わっていない教科書」との見出しで、教科書各社の実名を出して、検定前と検定後の記述の一覧表を掲載していた。 
世界日報は統一教会(現・世界平和統一家庭連合)系の日刊紙。
今は内容が薄くなっているが、当時は海外特派員も多く、反共色の強い独自の記事が豊富で、保守派の問に愛読者が多かった。
渡部さんは著書『朝日新聞と私の40年戦争』(PHP研究所)で次のように回想している。 
「発行母体は統一教会という問題のある団体ですが、文鮮明絡みの記事を除けば、当時は質の高い報道をする新聞で、教科書問題についても丁寧にフォローしていました」
「しかし大新聞に、そのような記事はありません。どういうことかと訝(いぶか)しんでいるところに、『諸君!』の編集長の堤堯氏から連絡があり、『この問題を調べている人がいる』というので会いに行くことにしました」 
それが板倉氏だった。
渡部さんは板倉氏の話を聞き、この問題を世に問うことを決意した。

謝罪した産経新聞とフジテレビ 
渡部さんは1982年8月22日に放送されたフジテレビの番組「竹村健一・世相を斬る」にゲスト出演し、侵略→進出の書き換えがなかったことを説明した。
大手メディアでは初の明確な指摘だった。
1982年9月2日発売の月刊誌『諸君!』で「萬犬虚に吠えた教科書問題」と題した渡部さんの論文が掲載され、大反響を呼んだ。
タイトルは「一犬虚に吠ゆれば万犬実を伝う」(一人が嘘を言うと、世間の多くの人はそれを真実として広めてしまう)ということわざをもじっている。
同じ日に発売された週刊文春も「意外『華北・侵略→進出』書きかえの事実なし!」
「歴史的大誤報から教科書騒動は始まった」との記事を掲載した。 
産経新聞は7日、第2社会面で「読者に深くおわびします」「教科書問題『侵略』→『進出』誤報の経過」と題した大型のおわび記事を掲載。
翌8日付でも1面で「教科書問題 中国抗議の土台ゆらぐ」「発端はマスコミの誤報からだった」と大きく報じた。 
フジテレビは9日深夜の「FNNニュースレポート23:00」で、キャスターの俵孝太郎氏が「この時間のニュースでは、書き換えについて断定を避け、教科書問題は日本の国内問題であること、記述で大事なのはバランスだと申して一定の節度は保ったつもりですが、7月30日に文部省初中局長が『今回の検定での書き換えの事実はない』と答弁しているにもかかわらず、事実確認を怠り、広くジャーナリズムに存在している誤解、誤報を正す努力をしなかった点は素直に認め、誠に遺憾に存ずる次第です」と述べ、深々と頭を下げた。 
誤報と分かったことで中韓の抗議は収束したが、その後、宮沢談話に基づいて検定基準に「近隣のアジア諸国との間の近現代の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がされていること」という「近隣諸国条項」が加えられ、歴史教育に禍根を残した。
石平 
教科書誤報といい、慰安婦誤報といい、日本のマスコミの言論責任は大きいものがある。
宮崎 
いま、安倍さんの暗殺がらみで旧統一協会が叩かれ、その系列新聞の「世界日報」の取材に応じた政治家がやりだまにあがったりしているよね。
でも、それは40年前の教科書誤報事件をいちばん最初に指摘した「世界日報」への恨みから発生しているともいえるね。
うがった見方になるかもしれないけど、自分たちに恥をかかせた統一協会系への反撃のつもりかもしれない。
この稿続く。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?