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歌は祈りとなって言葉も国境も宗派も超える

ヒプノセラピーの師であり、
eichi〘人の最たる循環である智慧を次世代に繋いでいくことを目的としたオンラインコンテンツ〙の藤原理恵さん(ちゃんりえさん)にご縁を頂き、
eichiの仲間と一緒に、世界的オペラ歌手の中丸三千繪さんのリサイタルに行きました。
 
 

場所は浅草、東本願寺。
 
 
え?コンサートホールじゃなくてお寺???
 
 

そんな超一流歌手ならサントリーホールや紀尾井ホールじゃないの??と思うのだけれども、
この日は親鸞聖人の命日
お客さんも、全国の檀家さんの中から抽選で選ばれた人だけが来られる(本当は)とても特別なリサイタルだったのです。
そんなチケットを15枚もゲットしてくれるなんて、ちゃんりえさんの人脈が凄すぎる!!!
 
   
  
東本願寺といえば、我が家は義父代々の墓を終い、京都の東本願寺へ納骨しています。
九州の山深くまでは行くのが大変だけど、京都ならば旅行ついでに立ち寄ってほしい…そんな思いが込められています。

 
数年前、家族旅行の際に東本願寺の本堂に入ってみました。
他のお寺とは全然違う、
温かく家庭的な、まるで故郷に帰ったかのような不思議な氣で満ちていたこと
に驚きました。
私の実家は浄土宗だったし、真宗のことは全く知らなかったのだけど、親鸞聖人って偉大な人だったんだ…と感銘を受けました。
そしてその氣の中で、心から寛いだことを覚えています。
 
 
そんな不思議な場所、東本願寺ですから。
三千繪さんにとっても思い入れがあるリサイタルなのではないかと期待は高まります。
 
 
 
実は、前々日から息子がインフルエンザを発症しており、私が感染したら…、あるいは息子の症状が重いままだったら…せっかくのリサイタルに行けないかもしれないと恐々としていました。
 

当日午前中まで、息子は解熱したとはいえ食欲も全くなく。
こんな息子を置いて出かける私はダメな母親だろうか、と何度も自問。
 
  
 

でも行きたい。 

 
勇気を出して、 
主人に「午後、〇〇(息子)が食欲が出てきたら、夕方リサイタルに行ってもいい?ご飯は用意しておくから」
と聞いてみると、同じ音楽畑の主人は、
大丈夫。行ってくればいい
と言ってくれました。
本当にありがたかった…🥲
 
 
 
お寺に着き、続々と集まってくる仲間たちに会うと、心が踊り出します。
もし私が感染していたらいけないので、しっかりとマスクをして。
ちゃんりえさんが取ってくれた席は、なんと正面3列目!そんな席で超有名スターの演奏を聴いたことはありません。
 
 
 
三千繪さんは、とてもとても綺麗に輝き、力みのない、しなやかな強さを醸し出しながらステージに上がりました。
そして、その声の深さ、艶、響きの柔らかさにあっという間に心をつかまれました。
 
 
年齢のことを言っては失礼なのは百も承知ですが、私よりも20歳近く上とは思えない。 
私もアマチュア音楽家の端くれなので、オケ仲間たちが、いかに加齢に立ち向かって技術をキープするための努力をしているか、よく知っています。
どれだけ自分の心と体を大事にされているのだろう。
 
 
世界の超一流とは、こういうことなんだ…
 
 
途中、プログラムにはなかった「アヴェ・マリア」を御本尊の阿弥陀如来像に捧げながら、歌われました。
三千繪さんが、きらきらと輝く御本尊にご挨拶しながら歌う姿に、
ミューズ(音楽の神)が降臨した、と思いました。
三千繪さんがミューズを連れてきたのか、三千繪さんがミューズなのか。
ミューズと親鸞聖人との対話に、これっぽっちの違和感がない。

 

音楽は、歌は宗派をも超えるんだ…

 
クラシック音楽=キリスト教だと思ってた私にとって衝撃的でした。
世界の前提が大きく崩れました。
世界はこんなにも大きかった。
神々は本当に何人問わず愛を与えてくれるのです。
 
 
言葉がわからなくても、曲を知らなくても、
作曲者の意図も、譜面も、楽典もわからなくても
音楽には壁がない。
 
 
三千繪さんの歌とその存在が、祈りとなって、光となって、教えてくれました。
涙が止まらないリサイタルは初めてでした。

終演後、楽屋でご挨拶が叶ってしまう
ちゃんりえさんの人脈のすごさ!
三千繪さんのこの衣装はG7サミットで
故安倍総理、トランプ大統領、プーチン大統領等の前で歌われたときのものだそうです。
せめて音楽だけは世界平和を…

 
 
プログラムの中の一曲、プッチーニのオペラ「ジャンニ=スキッキ」の歌曲である「私のお父さん」は、私が自分の結婚式で演奏した曲です。
 
 
なぜこの曲を選んだのか。
主人が、私の実家で結婚の挨拶をしたとき、私は、父に自分のダメ出しをされるのかと思ってた。
「だらしないところのある娘ですが…」
(実際掃除や片付けは苦手だったし、お酒を飲んで終電を逃すような娘だった) 
と言われると思いきや

どこに出しても恥ずかしくない娘に育てました。どうぞよろしくお願いします
 
 
と言ってくれたのです。
驚いて、目が丸くなったことを覚えてます。
そして、一生の思い出に残る日に、こんな素敵な言葉を送ってくれて心の底からうれしかった。
 
 
そんな素敵な言葉をもらっていたのに、私はどうして忘れていたのだろう…
 
 
歌を聴きながら 
まるでヒプノセラピーを受けているかのように、号泣してしまいました。
 
 
 
ちゃんりえさんにそのことを話してみたら、
「知るタイミングやったんやな」 
「そこに出会うために、今日来たんやな」
 
と言ってくれました。
 
 
その他もレポートしたいことが山のようにあるのですが、これ以上言葉を並べても陳腐な表現にしかならない気がするので、ここでとどめておきます。
 
 
 
目の前にいる人は自分…っていうから、私も三千繪さんと同じなのね
と仲間の一人が言いました。


そうか…。
私もあんな光になれるんだ。

 
 
 
そんな壮大な序章を見せてもらえた、素晴らしい夜の経験でした。
幸い息子も落ち着いて過ごせていたようで、一安心。

 
このような場とご縁をいただくことができて、私は本当に幸せ者です。

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