だいちゃんのこと⑤
これからヤギさんを飼おうと思っている方へ…
・レンタルであろうがなかろうが「自分」が面倒を見るのだという
事を心する事。
・ヤギさんが食べられる物(草)を出来るだけ把握して下さい。
動物性蛋白質や「紙」は絶対ダメ!草もなんでもよい訳では
ありません。
・毎日のお世話は必ずしてあげてください
(最低限としてはお水替えと小屋周りのお掃除)
・うんちの状態を毎日、随時、確認して下さい
(ヤギさんの体調を知るために一番解り易いです)
・爪を切ってあげてください
(伸びすぎた爪は、人間でいう外反母趾のようになり蹄本来の役割を しっかりと果たせなくなり、ケガや事故に繋がるばかりか病気の原因
にもなります)
・いつもと行動が違わないか気を付けて
(いつも皆で動いているのに、突然単独行動をし出した)
・不調を感じたら必ず獣医さんに相談を。かかりつけのお医者様があれば 尚安心です。
・獣医さんは、ヤギさんを診られるお医者様か必ず確認を
(ヤギさんは胃が四つある動物です。普通の犬・猫のお医者様では見つ
けられない症状もあります)
・ブラッシング等して、体の状態を触って確認。体のフォルムに不自然な 所が無いか、、膨らんでいないか、マダニが付いていないか。
・出来るだけたくさん、ヤギさんに関する書籍を読んで下さい。
私もまだまだですが、知るべき事はたくさんあります。
冒頭に書いた、ヤギさんを飼うにあたって…
これは、私が今思いついたことを列挙しました。
きっと足りない事もあるかと思いますがご了承ください。
そして、ここ以降の文章は私が自戒の念を込めて書きました。
二度と同じことを繰り返さないように…
ヤギレンタルを始めた時に、最初に説明をされたのが
「ヤギは丈夫で飼いやすい、あまりやる事はありませんよ」という事でした。私は本当に動物音痴で、この歳になるまで全く動物に触れる機会がありませんでした。友人が飼っている猫さん位かな。
それもほんのたまさかに、よしよしと愛でる程度。
お世話がほとんど要らないのなら、エコだから…それなら…
と、そんなバカげた頭でスタートさせました。
が、
そんな訳はありません。
チョウロウ達がやって来てから、命あるものを預かるという事に少しずつ気づいていく日々でした。
だいちゃんは、点滴等もして貰ったのでなんとか持ち直すのではないかという期待がありました。
でも、ダメでした。
だいちゃんが亡くなったのは、うちに帰ってきた翌日の夜8時半頃でした。
大好きだった2本の樹の下から、ふらふらの足取りでようやく階段下のアスファルトの所まで行きました。その時はお水を飲んでくれて何とかなるのかという期待も持ちましたが…夕方6時半頃、会社を後にしたものの、様子が心配で心配で、防犯カメラの映像でモニターしていました。
もっと居心地の良い場所に移動させてあげたかったけれど、その日は人手がなく、また、どうして動かせば良いかの知恵が無く、だいちゃんが座り込んだままの場所を良しとしてしまいました。
そして、モニターしていた画面には、チョウロウ、水君、海と凪が扉を隔てた樹の下にいて、だいちゃんをずっと見守っている姿が見えました。
(だいちゃんが弱っていたので隔離していました)
私にはそのけなげな姿が苦しくて、こんなになる前に何とか出来なかったのだろうかという申し訳ない気持ちでいっぱいで、画面をずっと見ている事ができませんでした。
暫くして、やっぱり心配で画面を観てみると、だいちゃんが眠っているように見えました。嫌な予感がしました。
映像を遡ってみると、さっきモニターした数分後に、だいちゃんはこと切れていました。
首を上げて座っていたのですが、その首が「ふっ」と空を切って、体がバタリと倒れこんだのです。心臓麻痺、のようにも思えました。
それでもチョウロウ達はだいちゃんの姿が見える所にいました。
私は声も出せないほどのショックでしたが、弟たちにその様子を告げ、会社へ行って貰いました。
だいちゃんはやっぱり亡くなっていました。
チョウロウ達はずっとそばにいました。
カラスや他の動物につつかれてはいけないと、シートで体をくるんでやった後もその場を離れませんでした。
ヤギレンタルの会社へ連絡を入れると、翌朝亡骸を引き取りに来るとの事でした。
あんなに泣いた事はもう何十年もなかったように思います。
チョウロウ達は、何時間もだいちゃんの亡骸の傍にいてくれました。そして夜中頃、本当にだいちゃんが死んだんだな、と納得したように離れて行きました。
翌朝7時頃。レンタル会社の方が亡骸を引き取りに来られました。
その時もチョウロウ達は「だいちゃんを連れて行くな!」と抗議の鳴き声を上げていました。
ヤギ達はちゃんと判ってるんです…
愛深い動物なんです…
人間よりもはるかに温かい生き物です…
まだ気温も高かったので、遺体が傷まないように涼しい所へ安置して貰いました。亡くなった顔を見ましたが、眠ってるみたいに綺麗な顔でした。
起き上がって、いつものように鼻先をすりすりしてくれるんじゃないかと思うくらい。
せめて苦しまなかったのかな…
眠るだいちゃんの頬は冷たくて、もう二度とだいちゃんの温もりに触れる事は無いのだという実感に涙しか出ませんでした。
私が未熟で、だいちゃんの異変を深刻に受け止められていなかった。
出張に行くのを全力で止めるべきだった。
ヤギを診られるお医者様にもっと早く診て貰うべきだった。(何度か検便に来て下さっていたお医者様は犬、猫さんの専門でした)
全てのコンディション管理出来ていなかった。脚の爪も伸び放題だった…
悔やむことばかりです。
レンタルヤギさんという事について。
様々な観点から、改めて項目を作りお話ししたいと思います。
だいちゃん、ずっと大好きだよ
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