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SNSマーケティングの必須知識!KGI設定・KPI設定と効果測定とは?

現代のSNSは、個人が趣味の投稿を行うためだけのものではなく、企業が自社のマーケティング活動に活用するツールとしても注目されています。

SNSのアカウントを「とりあえず」作成して、自社商品やサービスの情報を投稿しているという企業も少なくありません。

しかしながら、SNSアカウントを作成してとにかく投稿をすればマーケティング活動が実施できているかというと、必ずしもそうではありません。

SNSマーケティングをビジネスにとって有益なものとするためには、適切な指標の設定と効果測定が欠かせません。

この記事では、SNSマーケティングにおける指標であるKPI・KGIと効果測定の方法について解説します。


そもそもSNSマーケティングとは

SNSが世間に浸透し、多くのユーザーがSNSを利用するようになったことで、企業がビジネスを成長させるためにもSNSは無視できない存在となりました。

SNSを利用する多くのユーザーは消費者であり、すでに自社の顧客であるケースや、これから自社の顧客となる可能性のあるユーザーでもあるためです。

SNSマーケティングとは、こうしたSNSの特性を活かし、X(旧Twitter)やInstagramなどのソーシャルメディアを活用し、自社の販売促進やブランディング、顧客との双方向のコミュニケーションを背景としたマーケティング活動を行うことを指します。


SNSマーケティングで期待されるポイント

SNSは多くのユーザーを抱えていますが、単にSNSで商品の宣伝をすることや、自社アカウントのフォロワーを増やすことだけがSNSマーケティングの目的ではありません。

SNSマーケティングでは、ユーザーの顧客ロイヤリティを醸成することや、ユーザーがSNSに投稿している内容から得られる自社製品・サービスへのフィードバックの回収(VOC=Voice Of Customer)なども重要なポイントです。

また、SNSの種類によっては、ロイヤリティの高い顧客が自社の投稿を拡散してくれる、あるいは、ユーザー自身が口コミなどの形でコンテンツを生成してくれる「UGC(User Generated Content」も期待できます。


SNSマーケティングにおける「指標」

SNSは企業も手軽に始められることから、とりあえず自社の公式アカウントを作成し、自社の商品やサービスについての投稿を行ってみる、という試行自体は悪いことではありません。

しかしながら、SNSをマーケティングツールとして活用するのであれば、それだけでは不足といえます。

SNSでのマーケティングでは、SNSマーケティングの実施における最終的な目標や、設定した目標への達成度を評価する指標が重要です。


重要目標達成指標「KGI」とは?

KGIとは「Key Goal Indicator」の略称で、SNSマーケティングにおける「最終的な目標」のことを指します。

つまり、SNSマーケティングを通じて最終的にどのような状態を目指すのかという目標です。

たとえば、SNSを活用する際には自社製品・サービスやブランドの認知度向上を目指すという場合には、最終的に認知度の評価をどのように行うかも含めてKGIを設定します。

アカウントの運用をはじめたばかりでフォロワーが0人でスタートしたのであれば、目標設定期間を仮に1ヶ月間として、最終目標を「総フォロワー数の拡大」、「購買意向の創出」「エンゲージメント率の向上」というように具体的に目標設定を行います。
一般的に企業が認知度向上のための施策を行う場合には、SNSだけに頼ることなく、オンライン・オフライン広告やWebサイトでの告知・プレスリリースなど、多様な方法でPRを行います。

その中で、SNSマーケティングの施策がどの程度の割合を占めるかという点でKGIを設定すると、経営における効果的なKGI設定ができるでしょう。


重要業績評価指数「KPI」とは?

KPIとは「Key Performance Indicator」の略称で、SNSマーケティングの成果・効果を測定する指標です。KPIは一般的にKGI設定の後に行われ、KGIで設定した目標を実現するための具体的な施策とその達成度を測定するための指標です。

例えば、先の項目ではKGIを「ブランド認知度の向上」と設定しました。このKGIを実現するため、具体的な数字や割合を用いてKPI設定を行います。

たとえば、認知度のわかりやすい指標として、SNSアカウントのフォロワー数を具体的な数字で「フォロワー1000人」などと設定します。

また、自社アカウントの投稿がどれだけ多くの人に届けられたかという「リーチ数」の平均値や、SNSの投稿におけるエンゲージメント、自社ECサイトなどがあれば、SNS経由での流入をどれだけ増やせるかなど、複数の観点からKPI設定することが望ましいといえます。


「効果測定」とは?

KGI・KPIの設定を行った後には、データ収集の準備を進める必要があります。

その理由は、KGI・KPIで設定した内容に対し、現状のSNSアカウントやその投稿がどのような変動を示しているかというデータを集めることが、SNSマーケティングの効果を測定するうえで欠かせないためです。

SNSの分析は、SNSプラットフォーム側で分析ツールが提供されている場合があります。

これに加えて、外部でアナリティクスツールを提供している事業者もあります。こうした分析ツールを活用して、自社アカウントのフォロワー数の増加率や、投稿のエンゲージメント率、リーチ数などの測定を行うとよいでしょう。

また、自社公式WebサイトやECサイトを設置している場合には、SNSからの流入をカウントすることも有効です。

これはSNSプラットフォーム側のアナリティクスツールではなく、GoogleアナリティクスなどのWebサイト分析ツールを活用する必要があります。


KPI設定に活用できるSNSの指標

SNSプラットフォームでは、それぞれ測定している指標が異なります。

自社が発信を検討している情報は、どのSNSで発信するのが適切なのかということは充分に検討されるべきですが、それに加えて、利用するSNSでどのような数値がカウントされるのかということを知っておくことも重要でしょう。

たとえば、日本国内のユーザーが多いX(旧Twitter)では、「インプレッション数」「フォロワー数」「リツイート(リポスト)数」「メディアクリック数」「メンション数」などがX内での活動の成果や効果を示しています。

また、特に若年層のユーザーが多い「Instagram」では、Xの指標とは異なり「リーチ数」「投稿の保存数」「クリック数・Webサイトタップ数」などの指標が測定されています。

自社の投稿をリーチさせたいユーザーが多く登録していると想定されるSNSを利用することに加えて、利用するSNSではこれだけ測定される数値に違いが出ることもしっかりと把握しておくとよいでしょう。


まとめ

この記事では、企業がSNSマーケティングを採用する際の必須知識として、KGI・KPI・効果測定という項目について解説いたしました。

この記事でも解説したとおり、SNSマーケティングはただSNSアカウントを創設して情報発信をするだけでは、なかなか狙ったような効果が得にくいでしょう。

KGI設定・KPI設定を適切に行い、また設定したKGI・KPIに対してどれだけ効果がついてきているのかという分析・効果測定があってはじめて、SNSを自社のマーケティングに適切に活用することができます。

SNSマーケティングを取り入れることを検討している企業の経営者・担当者の方は、この記事で解説した内容を参考に、SNSの活用方法を検討してみてください。


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