短編小説 会社を休んで本屋に行く
その日、小山はものすごく会社に行きたくなかった。
会社に行きたくないのはいつもの事なのだが、その日は、前の日に気づいてしまった、顧客にプレゼンした資料のミスを報告しなければならず、上司に激怒される事が確実だった。
小山の勤めているのは小さな商社で、小山はそこで営業をやっていたが、この仕事は小山に全く合っていなかった。
小山は大学では文学部で、英文学を専攻しており、英語ができるという事で、海外事業も展開している小さな専門商社に新卒で入社し、なぜか営業部に配属された。だが、元来一