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世の中は負け組が大半

Noteだっていいね1桁がザラだし、YouTubeの登録者数だって伸びない人は多々いる。週刊誌の連載だって勝ち取れない。

いま目立っているのはごく一部の例外だ。その下には有象無象の敗北者が積み重なっている。

オーディションなどが露骨だが、グランプリや役を勝ち取れるのは一部どころか1人だ。

生存バイアスという言葉をご存知だろうか。
 

 統計をとる際に生じる思い込みの事だ。
代表的なのが、戦闘機の例だ。
戦争から帰ってきた戦闘機を改良するために、戦闘機のボディの《被弾していない部位》を強化しようとした。

⋯⋯至極真っ当な事を言っているように思える。
ならば、帰ってこなかった戦闘機はどこに被弾したのだろうか────

というバイアスだ。
まさに、死人に口なしの結果論を地で行っている。

よく成功を目指すとき、成功した人間の習慣や練習法をお手本にするだろう。
ボクシングで目覚ましい成績を叩き出すロマチェンコ。彼の練習は独特らしいが、結果を出しているので皆真似をするらしい。しかし意味があるのかはロマチェンコ自身分からないらしい。

成功者はたまたま運が良かっただけだという場合が多い。タイミングや周囲の人間に恵まれたというのが分岐点だったりする。

同じことをやっても、成功できないことのほうが多い。
《その人だから》《たまたま》成功したというだけで、その下には無数の上手くいかない人だ。大抵の場合どんなやり方をしても失敗する。

しかし表に出てくるのは、決まって上手くいっている人だ。成功の程度も、100年に1人あるかないかぐらいの極端なレベルだ。
脱落した人間の方が圧倒的な数にも関わらず、死人に口なしとばかりに注目はされない。挑戦する側の人間はそれを見て、成功者が多数派だと勘違いしてしまう。自分もなれるのではと希望を抱いたり、失敗者である自分が少数派であると錯覚し、自信を無くし、劣等感に苛まれたりする。

しかし実情は失敗、脱落する人間がほとんどだ。

最近は数値化されるSNSが出来た。
勝ち組と負け組が可視化されたのだ。以前までは、負けた側の人間は視認出来なかったが、今は有象無象の負け組が見える。
今の若者は夢を見ない《さとり世代》なんて言ったりするが、負け組が可視化されたら夢なんて抱けるわけがない。

トップアイドルグループや、東京大学にすら格差がある。売れっ子とされる声優ですらオーディションには落ちまくる。聞けば8割落ちるらしい。成功の定義とはなんなのだろうか。


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