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[詩]「コンシャスライフ」

覗く終点

ターミナル


雑居ビルに

取り囲まれた


駅前に

降り立てば


いつでも

昔を思い出せる


少し遠くの


周りの建物が

やけに大きく見えたこと


バスツアーが

大好きだったこと


そして


この景色が

今も好きだということ


そうだ


私は生きている


意識的に思う


進む市街地

身を潜め


心の中も

スクラップビルド


大きく息を吸って

また吐いて


苦しかったあの過去を

掻き消そうとする


とても

身近なところで


街頭なんてない

暗闇が続いていたこと


やりたくないことにも

気づけなかったこと


そんな


心の悲鳴を聞いて

初めて理解した


そう


私は生きていた


これまでも


これからも


擦り減らす心


それでも


幸せを求めて


叶えたい夢のために

息をしている


だから


私は進むんだ


少し遠くの街に向けて


遥か遠くの青空に向けて


広がるビル郡の

その先へ


絶望から逃げて


大好きを追って

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