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[詩]「さよならだけの」

夕暮れ時の

既読スルー


ブロックしたのは


誰からだっけか


もう


忘れてしまえれば


もう


過去のこと


流してしまいましょう


サイダーみたいに


いなくなっても


その人の価値なんて

分からない


いつ頃だったか

未読スルー


テキトーな言い訳

なんてしないで


ブロックしたのは


誰からだっけ


さよならだけの

エレジーを


三億年前からの

静かな亀裂


あの日


私は

道を別った


あの日


新たな日々が

始まった


流れ去った先で


貴方のことを

人知れず軽蔑して


知らないだろうけど


そんなきっかけが

あったから


もう

戻ることはない


さよならだけの

人生だ


出会った日のことも

忘れて


思いっきり

背伸びをした


早朝5時の

着信拒否


穏やかな

太陽の光


辺りは

静寂で満ちていた


果たして


誰からの

電話だったのだろうか


もう

思い出すこともない

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