見出し画像

[詩]「線路の先」

線路の先は

地平線


終点の果てに

馳せる心


あの先には

何が眠る


雲の隙間から

覗く面影


空似なんて

ありはしないし


未来なんて

待っていないさ


それはきっと


進まなくちゃ

いけないから


電車が来る


アナウンスは

定刻通り


扉が閉まれば

別れの合図


手を振る

昨日に


揺れた

地面


賑わう

雑踏に


上げる

音量


向かう先には

何が見える


未来への

展望


終点の果てに

馳せる心


「いつか


   私も


     そちら側へ」


芽生えた心に

引き摺られて


揺れる私は

線路の先




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?