未来の〇〇へ(2024 3月27日)
2時間ほどの散歩を終えた後、母親の職場へと向かう。
15分の休憩ののち、仕事が終わったことを伝えるLINEを見て、母親と合流する。
せっかく二人とも外出のタイミングが合ったので…と、びっくりドンキーで夕食を済ませた。
二人で4000円近くのレシートを見て、共に驚きの表情を…
なんてことはない。
二人ともそこそこの大食い…というか、たくさん食べなければ損だと思っている生粋の貧乏人気質のため、こういう場面は少なくはないのだ。
裂けてしまいそうなほど、腹を膨らませた状態で帰宅した。
帰宅途中で買ったスイーツ類を冷蔵庫に入れる。
母親はそのまま家事に手をつけた。
家事や労働を含め、我が家で一番働いている。
いつか、恩返しできたらな。
本人には言えない理想を浮かべながら、兄の部屋の灯を灯す。
ピッ。
PS4の電源を入れる。
PS4に手をつけたのは、確かロシアワールドカップのタイミングだった。
その大会がきっかけで、私は『サッカー』という趣味に目覚め、ウイニングイレブンをやるようになったのだ。
だから私のPS4歴は6年になるらしい。
6年。
不思議な感覚を覚える。
芸能人たちがトーク番組で語る6年、ないし10年前なんて、自分にとってはネッシーのようなものだと思っていたが、
もうすっかり『それ』は、道路の端をじっと見ていれば見つかる、ダンゴムシのような存在になりつつある。
ウイニングイレブン2021のディスクを取り出し、バイオハザード4に取り替える。
中古ソフトのせいか、6年のキャリアを積んだPS4のせいか、四回ほど出し入れを繰り返さなければ反応しない。
側から見れば面倒な作業だが、その時間に替わる価値が、この円盤には詰まっているのだ。
最新のセーブデータをロード。買ったのは昨日なのに、もうプレイ時間は4時間を超えている。
「よしっ、と」
蚊が鳴くような声で呟く。
なんとなくだけど、バイオやる時って気持ちの切り替えが必要になるんだ。僕だけかな。
バイオ4が有名となった要素として、ゲームシステムともう一つ、空耳というものがある。
結構下品な言葉が出てくるため、ここでは流せないが、プレイ中の刹那にそれが耳に入ると、バイオが『ホラーゲーム』であることを忘れそうになる。
今回したかったのは、ホラーゲームと私について。
私は、人よりホラーの定着は早かったと思う。
母と兄がよく、「ほんとにあった!呪いのビデオ」などのシリーズを借りて、それを私も見ていたからだ。
最初はかなり怖い。4歳児にとって、経験したことのない情報が、視覚と聴覚から入ってくる感覚は凄まじい。
だが、1年も見ていると変化が起きてくる。
『霊を見つけること』や、『いつ、どこに出てくるか』を予測するのが楽しくなってくるのだ。
ここまでの数行で分かった通り、私はホラー好き。
だが、ホラーゲームは今月になるまでやったことがなかった。
霊の位置の予測が当たってはしゃいでいた頃の私じゃ、ホラーゲームをやる自分など予測できなかっただろう。
それだけ、自分は自分の中にあるものを予測できていないのかもしれない。
中学生ごろになってから、私は自分の人生を生きている感覚がなくなりつつある。
自分で気づきもしなかった部分が、プラス面もマイナス面も発掘され出していたからだ。
自分が自分じゃない感覚。
きっと10年後も20年後も、私はこれを抱き続けるのだろう。
将来の趣味なんて、道端に転がっているように見えるが、意外と答えは西欧の湖に広がっている。
そんな気がしている。
未来の〇〇へ。
貴方は今、何を糧に生きていますか?
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