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「コロンブスの卵」的ヨガポーズ攻略法 (3)

シンガポールの競馬場跡地にあるヨガスクールでの初体験でヘロヘロに (2)


はじめてのヨガのクラスに参加して、ヘロヘロになりながら帰宅。けれども、頭がスッキリしている・・・これは何かある!
それから、私は、何回か脚を運んだ。


ある日、呼吸のことを先生が言っていると気がつく。「吸って手を上げて、吐きながら前屈」という具合に、ヨガでは呼吸に合わせて動くのだ。簡単そうだが、ややこしいポーズやからだがついていけなくなると、呼吸は止まってしまっている。

(自分の体なのに、思い通りに動かないもんだなぁ・・・)
と、思い知る。そして、子供たちや飼い犬のしなやかな動きに感心し、ため息をついた。

それでも、少しずつできることが増えて、友だちができた。参加している人は、シンガポール人に、ヨーロッパ系、アメリカ系、アジア系とさまざまだ。体を動かして、頭の中のおしゃべりが止んで、シャンティ(ヒンドゥー語で「平和」)な気持ちになる。どの人の顔にも、優しい笑みが浮かんでいる。世界平和はヨガから始めればいい。

実は、のちのち、ヨガは、戦争で戦える強い体を作る目的で開発されたと知るのだが、そのときは知るよしもなかった。

マーク・シングルトン著 「ヨガ・ボディ ボーズ練習の起源」

参考図書


ある日、インド系マレーシア人の先生が、ニカッと笑いながら言った。

「ヨガ・ティチャー養成講座が始まるよ。キミにピッタリだよ」
「いやいや、いいです。ティーチャーって・・・」
「ティーチャーにならなくてもいいんだよ。ヨガのことがもっともっとわかるよ」
「いや、もう十分ですって。まだまだ、ついていくのに精一杯なんで」
「ヨガの世界は奥深いからね」

そんな問答をしながら、先生の黒い髭と白い歯のコントラストのみごとさに見とれているうちに、養成講座についてのお知らせの紙を手渡されていた。

「コロンブスの卵」的ヨガポーズ攻略法 (4)へつづく

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