まだ20代なのに私が不妊治療？って思った。

長年のPMSに悩み続け、結婚後からピルを服用。
それまで飲まなかった理由は、
吐き気がすごいとか、血栓ができるとか、色々怖かったから。
でも毎回気絶するような腹痛と吐き気に悩まされていて、持病である鬱やパニック障害が悪化するのが恒例となり、やっと踏ん切りがついた。
飲み始めてすごくよかった。
もっと早く飲めばよかったと後悔した。

夫は子供を望んでいて、義理の親からも「そろそろ子供もほしいもんね」と悪気なく言われてきて、
夫の兄弟には子供がいることもあり、段々とプレッシャーに。
（まぁ、普通思ってても姑から言うなよって話なんだけど）
新婚旅行にも行けたので、帰ってきたタイミングでピルの服用をやめる。

生理のような出血は来たものの、基礎体温が全く変わらない。
2ヶ月過ぎて婦人科を受診すると、排卵してないと告げられた。

ピルを飲んでいたせいではなく、ストレスかもと言われ、ピルと排卵誘発剤のクロミッドが処方される。
これが地獄だった！
私の身体に合っていなかったようで、人生で経験したことのない激しい頭痛、ありえない腹痛が続いた……。
再度婦人科を受診して、排卵できてることを確認。
タイミング法で妊活開始。
結果受精ならず。

ここもまた辛かった。
無い時間を捻出して、排卵日と思われるタイミング（指示される）に合わせて受診。病院がAMのみならAMに行かないといけない。
当然職場にも休む事を伝えないといけない。突発的な休み。
そして受診して告げられる「今回は残念ですが次回がんばりましょう」
これがいつまで続くんだろう？と辛くて仕方なかった。

3回目から、あまりにもクロミッドが辛かったのでセキソビットという排卵誘発剤にチェンジ。
クロミッドに比べると弱いとか言われて、排卵しなかったらどうしようと不安だった。
こちらの薬は有難いことに副作用もなく、婦人科を受診すると「まだ排卵していないので来週のこの日に来てください」更にその日に受診すると「3日後に来てください」
勿論その都度休みを取らないといけない。
もう辛かった。諦めたかった。
専業主婦じゃないと厳しいと思った。
これで終わるなら頑張れるが、先の見えないやり取りが続いていくことが、とてつもなく恐ろしく感じた。
夫は気にかけてくれるものの、仕事があるので着いてくる訳ではない。
分かってはいたけど、なんで私ばっかり時間をつくって謝りながら病院に行って、何時間も待った挙句「妊娠は難しいので次回」と言われないといけないんだろう。
自分の辛さに気づかないまま1ヶ月が過ぎ、色々と限界だった。
もともとあった心療内科の受診もあり限られた時間で婦人科に行った。
こんな事になるなんて思ってもいなかったので舞台のチケットを取っていたことや、友人との予定やら、全てが無駄な妊活のために消えていった。そう思った。

ここで一旦ヒューナーテストがあった。
ヒューナーテストとは実際に膣の中に精子を出し、そこから数時間以内に受診して中の状態を顕微鏡で確認する……
誰にも言いたくないような内容。
結果、精子が全部だめだった。
夫の精子検査の結果は妊娠に問題なく、私のせいだと自分を責めた。
「俺は妊娠に問題ないらしいよ」という悪意のない夫の言葉が引き金となり、大喧嘩をした。
二度と会いたくないと思った。
離婚したいと思った。
もう自分が惨めで、私が子供を熱望してる訳じゃないのに、結婚までする程好きな相手の希望を叶えてあげられないのかと辛くて自分を責めた。

私は以前、すごーく質の悪い婦人科のおじさん先生に「あなたは35歳になったら妊娠できなくなると思うよ」「卵子が少ないから」と言われたことが気になっていた。
確かに卵子は少なかった。そしてピルを飲むことで卵子量が減ることをあとから知った。
自分の身体に苦しめられている。
自分のことが嫌いで大切にしたくなかった。正直、死にたくて仕方なかった。

次回から人工授精に切り替えますと言われ、また時間のやりくりしないといけないのかとしんどかった。
流石にこの時には職場の上司にも伝えた。
言いづらかった。

ただ、この後謎に妊娠しており、ヒューナーテストとは何だったのかという感じだったけど、本当にタイミング、運、これに尽きると感じました。

この先人工授精に切り替えたところでメンタルがズタボロになってたと思います。
いま、不妊治療をされている方がどれだけ辛くてどれだけ頑張っているか、世の中には知られてなさすぎる。
後から、自分の周りでさえも不妊治療や流産を経験されてる方がたくさんいることを知りました。
でも、みんな言わない。言わないんじゃなくて、言えないよこれ。

こんなにシビアで辛いことを頑張っている人が当たり前にいることがもっと当たり前に知られるべきだと思う。
私もこの先どうなるか分からないけど、この経験は、もうあまりしたくない。
「普通に」結婚して「普通に」子供を産むことが今の日本でどれだけ普通じゃないか痛感した。

がんばります。