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南米ウルグアイのクールジャパン

みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

日本は桜の季節だけど、ここウルグアイは秋。昼間は南米らしい日差しが残っているものの、朝や夜は寒くなってきた。

緯度的にも日本の真裏となるウルグアイにはちゃんと四季がある。
私が来た去年の10月末、こっちは春だった。
そこからクリスマスも正月も夏だったので、かれこれ1年半ほど寒い冬というものを迎えていないことになる。
ちょっとトクした気分だ。

とはいえ帰国する2025年には春のウルグアイから秋の日本に移動するのでずっと寒いことになる。
人生、何事も帳尻が合うようにできていると思う。

さて、今回はそんなウルグアイで日本文化がどのように広がっているか?
私自身が体験した範囲でご紹介しようと思う。


露店で売ってるアニメグッズ

日本が世界に誇る「クールジャパン」。その中心となっているアニメや漫画。
さすがと言っていいと思うが、ここウルグアイでも日本のアニメや漫画はかなり知られている。

こちらは自宅から歩いて15分ほど歩いた公園で開かれるフェリア(市)での光景。

見ての通り、「DETHNOTE」「チェンソーマン」「呪術回戦」といった漫画のイラストやグッズが売られている。

よく見ると「古見さんは、コミュ症です。」のイラストもある。
あの漫画がアミーゴ気質の南米で理解されるのか?…不思議だ。

この露店、ひとつだけでなく結構の数の露店で日本のアニメグッズが売られている。

「ワンピース」「ドラゴンボール」「トトロ」などもある。
子供達には「ポケモン」が人気だが、これは日本のコンテンツと認識されてなさそうだ。NINTENDOブランドはすでに国籍を超えた世界的な存在になっているように思える。

ちなみに上にあげた商品はどう考えても権利者の許諾は取ってない、いわゆる「海賊版」。バリバリの複製権侵害だ。
こんな南米の小国にまで浸透している日本のコンテンツを誇らしいと思う一方、去年までテレビ局で著作権の専門家をやっていた身としては、いつも若干苦笑いを浮かべながら見ている。

MANGAも売っている

そんな中、先日、日本の漫画を探しに行く機会があった。
同じ時期に来た剣道の先生が「バガボンド」を道場の生徒に見せたい、というので買い物に付き合ったのだ。
先生が事前に調べた本屋に行くと…
おお、なかなかの品揃え。

これらはライセンスを得ている正規品(スペイン語版)。
定番の「ワンピース」や。

鬼滅の刃は「Demon Dlayer」。

サッカーの国だから「キャプテン翼」は外せない。

探していた「バガボンド」も飛び飛びではあったが買うことができた。

私の古巣の会社には「名探偵コナン」という超強力コンテンツがあるのだが、残念ながらこの店にはなかった。
「犬夜叉」はあったので、サムライ物や冒険譚が好まれるのかもしれない。

ウルグアイで放送されてた特撮番組は…?

私のように日本の武道を教えていると、生徒さんは日本に興味があるので当然、その手の話が多くなる。

ケース①:
私が指導している道場の先生の息子さん。たぶん5歳か6歳ぐらいかと思うが、初めて会った時に「コンニチワー」とあいさつしてきた。

「日本語上手だね」というと
「『プレキュール』で覚えた」との答え。

よくよく聞くとアニメ「プリキュア」シリーズのことらしい。
ピカチューやドラゴンボールならわかるが、まさか「プリキュア」シリーズが海外で見られているとは…

この男の子、稽古終わりには「サヨナラ」と言ってくれるのだが、まんまプリキュアの声優(女性)のトーン・アクセントで「サヨナラ~⤴!!」言うので面白い。

ケース②:
時々、道場へ送り迎えをしてくれる生徒さん。メッチャ身体がでかくて腕も太い男性なのだが、ある時、日本のテレビ番組の話になって、
「『NARUTO』は好きだったな」
「もっと子供の頃はテレビで『セブン』を見てたよ」

ん…セブン?…何?
と言ったら
「セブン~セブン~セブン~セブン~♬」と歌ってくれた。

おお!「ウルトラセブン」やん。
スマホで写真見せたら「コレコレ」と。
なんでも昔、ウルグアイのテレビ局で「ウルトラセブン」を放送していたらしい。
さすが円谷プロ、意表を突かれた。
「だけど白黒だったんだよね~」
ウルグアイのテレビがカラー放送を始めたのは1980年代だそうで、カラー作品であるウルトラセブンも子供たちは白黒テレビで見ていたそうだ。

他にも「ジブリのアニメが好き」とか「AKIRAが好き」とか、我々が思ってる以上に日本の漫画やアニメは知られているようだ。

音楽系は…

音楽大好き、日本ではよくライブに行ってた私。
こっちでも日本の音楽好きいるかな…と聞いてみたが、さすがに聴いたことないという人がほとんどだった。
一度だけ、「日本人が作曲した映画音楽が好き」というのでよくよく聞くと坂本龍一の作品だった、ということはあったが、特にファンというわけでなかった。

こちらのラジオで流れている曲は主にラテン系か欧米系。アジアの音楽だとBTSとかは知られている。日本の音楽はそれほど好みに合わないのかもしれない。

その中で、唯一、知られていたのは…BABYMETAL
大人の男性、小学生の女の子がBABYMETALの大ファンだった。
私自身も好きなのだが、さすが世界を舞台にしているだけあるなぁ・・・と嬉しくなった。
南米ツアーしてください(^^)

まとめ

日本国内にいると「クールジャパンなんて本当か?」と思う人もいるかもしれないけど、人口300万人ほどの南米の小国でも日本の漫画やアニメはそれなりに知られている。
これはスゴイことだ。
「礼儀正しい」「仕事がきっちりしている」といった日本人観や日本の歴史、武道とともに、アニメや漫画は確実に親日の人を増やす大きな貢献をしていると思う。

こちらで日本のアニメのTシャツを着ている人を見ると、「これを生み出した国から来たんだよ!」と胸を張って声に出したくなる。

海外で暮らしていると、それくらい誇らしいことなんです。

※権利者の方々、写真の掲載に問題があるようでしたらご連絡ください。
一応、引用くらいの程度だと思っているのですが。。。

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