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『夢をかなえるゾウ0』

夢を追う過程そのものが、人生を豊かにする。

今回読んだ本は『夢をかなえるゾウ0 ガネーシャと夢を食べるバク』(水野桂也 著)

読書のきっかけ

今ままで夢の叶え方を説いてきた『夢をかなえるゾウ』シリーズの最新刊は「夢のない人」が主人公。そういえば「なぜ夢が必要か」とは考えたことがなかった。
好きなシリーズだから興味をもったが、最新刊には、もしかすると人がしあわせに生きるための原則が書かれているのではないかという期待を込めて、本を開いた。

何について書いてある本?

夢を叶えるゾウ”ガネーシャ”。シリーズ初登場のバクは夢の質を嗅ぎ分ける。この二人が降臨したのは夢を持たない主人公。夢を持つことを目標に課題に取り組んでいく。

ハイライト

最高の楽しいは、必ず「分からない」を含む

たしかに!と膝を打ったフレーズ。
全部わかっていれば安心だが、楽しさは半減する。安心だけではつまらないし、楽しさだけでは不安定。
生きることは、その間を行ったり来たりすることなのかもしれない。
分からないを恐れず、やってみることが楽しみをみつけるコツだ。
そういえば、高齢者の生活を支える介護も、すべて「わかっている」安心で埋め尽くすのではなく、「分からない」楽しみを残しておくことが肝心だ。

これまで、君の人生には、君から自信を奪い、自分への不信感を募らせる出来事が起きたろう。苦しみ、嘆き、みじめな気持ちになる出来事が起きたろう。それらのすべてに向かって言いなさい。『君たちは、伏線だ』と。これらは自分が夢を見つけるという──自分が幸せになるという──人生のドラマを最高に盛り上げるための必要不可欠な伏線なのだと!”
”意味さえあれば、一見つまらなく面倒に感じられる作業も、最高に楽しくなる。  人生の素晴らしさを決めるのは、「意味」なのだ。

僕は自分への不信感を募らす出来事が起きると、「もう何もしない方がいい」「自分なんていない方がいい」と考えてしまうタイプ。
でも、起きたこと(起きていること)にどんな意味を見出すかによって、現実は変わる。「伏線だ」という考え方を知ったことで、僕は気持ちが軽くなった
辛いことが起きたときには、「伏線だ」と自分に言い聞かせて、被害者モードに入るのを食い止めようと思う。

この世界は、かなえられない夢であふれているのだろう。  でも、もし、結果的に夢がかなえられなかったとしても、その過程で「必ず」手に入れられるものがある。  それは、自分ができる最高の行動を選ぶことで、「自分を好きになれる」ということだ。「自分を好きになる」ことは、夢をかなえようとする過程の、ありとあらゆる瞬間にできるのだ。

自分を好きになるチャンスは常にあるのか!という気づき。
夢に対してできうる最高の行動をしているか?
最高の行動をしていれば、結果でどうであろうと、行動した自分を認め、好きになることができる。
自分を好きになるチャンスは常にあるのだという気づきがあった。

この本をどう活かす?

この本のテーマは「夢をもつこと」だが、夢を持つこととは「ありのままの自分を認め好きになる」ことだとわかった。
自分を許し、好きになると同時に、ありのままの他人を愛せる人間になれれば、自分にはない可能性をもった人との出会いがあり、人生がより豊かになる。

”本物の夢”ちゅうのはな、自分と同じ痛みを持つ他者を救うことで、自分を救うことなんやで”

僕は自分を認められず、自分を好きになれない人間だった。心の在り方について勉強することで、少しはマシになったが、同じく自分を認められない人に出会うと、自分の傷口がうずくようにその人を認められなくなる。
誰もがしあわせに生ききれる社会にしたいという僕の夢は、誰もが自分を好きになれる社会にしたいということだと気づいた。
僕が夢を実現するには、自分のことを認められない人(=自分の痛み)を丸ごと愛せるかどうかだろう。他者が自分自身を愛せるようになるかはわからないが、丸ごと愛そうとする行動そのもに意味があると知ったので、勇気をもって自分のネガティブな部分、他人のネガティブな部分にも向き合っていきたい。

こういう人におすすめ

この本は、自分を認められない人、自分を好きになれない人に読んでもらいたい。
夢がかなわなかったとき、目標に到達できなかったとき、人に裏切られた経験がある人ほど、「自分なんかが何もしないのが一番いい」と思うものだ。そして、夢のない自分、夢のために努力をしない自分を責めて、「これでいいんだ」と独り言ちる。
そういう人にこそこの本を読んでほしいと思うし、僕もこの本で学んだメッセージを届けたいと思う。

めでたしめでたし

立崎直樹

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