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地域づくりに、サプライズを。

地域づくりにはサプライズがぴったり。
その理由を説明します。

以前、三重県の尾鷲市へ伺ったとき、地域のリーダー的存在の方から聞いたお話にとても共感しました。

「移住してください!魅力的な場所がいっぱいありますよ!と外に向けて言うのでは人はなかなか来てくれないし、持続性がない。地域活性のために、まずは地域の住民が自分たちの地域を好きになり、誇りを持つことが必要だ。」


どこへ行っても似たようなお店や景色がある最近の日本。
海がある!自然いっぱい!魚が美味しい!2拠点生活に最適!と外に向けて伝えても、それらが大きな魅力としては映らなくなってきている。

だからこそ、地域活性化のために外へ向けて発信するのではなく、まずは内側に目を向けようと。

そこに住む人々自身が、自分たちの地域を愛することができれば、おのずと地域は盛り上がっていく。元気になっていく。元気がある地域には周りの目がとまる。結果として対外的なメッセージにもなり、人を呼び込むということです。
なるほど、その通りだと思います。

では、みずからの地域をもっと愛するためには、どんな施策が良いのでしょう?

そこで、サプライズです。

例えば、結婚式でのサプライズを思い浮かべてみてください。

新郎新婦に向けたお祝いの手紙を親友が読むサプライズ。
内緒で撮影した両親からのメッセージ映像。

恥ずかしい、タイミングがない、といった理由で普段はなかなか伝えられない正直な気持ちが、サプライズという機会があったからこそ、勇気を出して言葉にできるのです。

伝えた方も、受け取った方も、それまで以上に理解しあう。正直な気持ちだからこそ、互いにもっと思い合えるいようになる。
(脳科学的にも、メッセージは、「驚き=サプライズ」が一緒だと、より強く深く相手に伝わるらしい)

3度の飯よりサプライズが大好きなわたし。この15年間、たくさんのサプライズを行ってきた身として、このサプライズの持つ力をおおいに確信しています。その力、ぼくは、絆のアップデートと呼ぶことにしました。

サプライズとは、絆のアップデート

尾鷲市では、地域のために頑張っている人は全国にたくさんいると聞きました。
そんな人たちに向けたサプライズを、地域住民が行うのはどうでしょう。

例えば、一緒に働いていたり、その人の経営するお店を利用していたり、その人の活動のおかげで何かが報われたという周囲の人たちが集まって、感謝の言葉を伝えるイベントを開く。

新たなイベントではなく、もともと予定されている地域のお祭りや、町民大会などの最後に、感謝や応援の言葉を伝えるサプライズをほんの少し加えるだけでもいいと思います。

伝える機会がなければ、一生伝わらない。

勇気を出して伝えることができたら、相手はきっと心から喜んでくる。相手にとっては、自分の活動が肯定されることで、新たな活力が生まれる。お互いの距離がぐっと近くなる。逆に伝えた方も伝えられた側から想われ、自身の役割や存在意義を感じる。

つまり、地域住民同士の絆が、アップデートされるのです。今まで地域のこと、住民のことを深く考えていなかった人は、考えるきっかけにもなる。一度アップデートされれば、その絆は簡単に切れません。持続可能です。いわゆる関係人口が増えるということではないでしょうか。

そして、その様子を映像にまとめて、公開したい。

先の結婚式の例では、サプライズをまとめた映像は宝物だ、という言葉を何度も聞いています。地域で行うサプライズも、その人たちにとっての思い出の映像でもあるわけだから、同じように心にずっと残り続けるはず。映像を見返せば、いつでも追体験することができて、大切なことを思い出す装置にもなる。個人の強い思いがのった映像は、一生輝き続けられるのです。

「それ、内輪で盛り上がってるだけじゃん」と、最初は見られるかもしれません。でも、その通り。内輪であるその地域の中を盛り上げることが目的なのです。内輪で盛り上がり続けられれば、その地域はやがて大きな力を持つと思っています。そのために、住民同士の絆のアップデートが必要なわけです。

また、映像はシェアができるので、参加できなかった他の住民や、そこに映る人々の存在を知らなかった人たちへ、想いを伝播させることもできます。
同じ地域に住む「人」への関心が高まり、理解しあい、やがて愛することへのきっかけとなるはず。

当然、映像があれば外の地域へ紹介することも可能。サプライズは地方創生にぴったりであり、良いこと尽くめなのです。

ちなみに、ポケットマルシェ代表 高橋博之さんと鎌倉投信の新井和宏さんの本「共感資本社会を生きる」で、地方の衰退理由の一つにやはり同質化をあげていて、関係性が強く結びついていく機能が必要な時代であると述べています。(だいぶ間の文脈をすっ飛ばしましたが、とても素晴らしい本なのでぜひ読んでみてください)サプライズと地方創生の組み合わせは、この本がきっかけでした。


サプライズをすれば、地域が活性化するなんて絵空事と思われるかもしれません。でも、サプライズする人とされる人という間の絆は、確実にアップデートされる、とぼくはこれまでの経験により確信しています。この可能性の大きさに賭けてみたいのです。

地域事業に携わる方々、全国の自治体のみなさま、いかがでしょうか?

そしてそして、、、
サプライズが大好きで、たくさん作り続けている自分が、
イベントの企画や映像ディレクターとして、少しでもお役に立てられたら光栄です。全力でお手伝いさせて頂きますーー!!!

(サプライズの肝は参加者の「主体性」なので、主役はもちろん地域の方々。それに、そもそも地域活性化を外の人間がとやかく言うことには慎重になるべきと思っているので、ぼくはあくまでも黒子として参加させて頂ければ幸いです)

↓ 以下、過去に制作したサプライズ作品たち。
親子の絆、家族兄弟の絆、社員同士の絆のアップデートを感じ取っていただけると思います。

兵庫県豊岡市「親から子へのサプライズ卒業式」
響子先生への家族授業(結婚式で上映した作品)
Google #HappyBackToWork ママが復職する日

↓地方創生の映像としてこちらも担当しています。

大分県宇佐市「#一勝に賭けた青春 募集篇」(実現篇は制作中)


◼︎
Takehiro Oishi
映像ディレクター/ ビデオグラファー。

3度の飯より、サプライズが好き。上の3つ以外にもたくさん作っています。
普段はドキュメンタリー中心のCMを制作。ライフワークは子どもの成長記録映像や、やっぱりサプライズづくり。YouTubeの Happilmチャンネルでたくさん公開中です。ぜひ見てみてください。

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