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カレーですよ4322(甲府昭和 カレーハウスじゃがいも 大里店)カレーライスの楽しみのすべて。

甲府にやってくると大体食べるカレーは決まっている。もちろん新しい店探しも欠かせないが同時に「ここで食べねばどうする」という店もあるのだ。

カレーですよ。

カレーライスが食べたいとき。
ニッポンのカレーライス。それもクラシックオブクラシックではなく、もう少しだけ良い意味での下世話なアレンジメントがあるゆるふわなファンシーカレー。

そういうのが食べられる店があるのだ。そういういいやつ。大事なやつ。ちょっとだけ下世話で、安心感いっぱいで、でもそういうところでほっとしてとてもおいしいやつ。その店は、

「カレーハウスじゃがいも 大里店」

という。

重ねて重ねてたどり着いたであろう、過剰な情報量と飾り付けの店内外。なんというか、こういうものに妙に安心を感じてしまう。決して悪くされることなんかないんだろうな、という心地よさがふわりと溢れ出る。

さて、メニューを決めねば。

そう思ってメニューをみれば、こちらも情報量が過多なのだ。一枚にまとまったメニューはパッとみただけでその情報量の多さにググッと圧倒される。おやこれは、と思わず身構える。ミラクル富士山カレー、メキシカンビーフカレー、シンデレラカレー、夢たまごカレー、ちょっとやそっとじゃ想像がつかないメニュー名ばかり並ぶのはなんだか楽しい。
この店のメニューにはカレーライスの楽しみのすべてがあるなあ、などそんな気分にさせる。洋食の、時には和風ものまでを躊躇なく取り入れて合体、アレンジはお手の物。こういう感じはほんと、きらいじゃない。 そしてカレーライスという食べ物はそここそが楽しみの真骨頂だと思っている。

そして、選ばねばいけない今晩のカレー。こういうメニュー数が多く、また一品一品の説明がたくさんある時は、直感だ。直感で決めるのが一番。迷いはじめるとその迷いの森から抜け出せなくなる。こういうときは、

「今週の気まぐれカレー」

そういうのに決めるに限る。が、しかし。
その「今週の気まぐれカレー」の内容。これがクセ者。

「ハッピーイタリアン野菜カレー + たまごカレー」

うむ、うむ、うむむ、、、なんのことやらわからない。なんだろう。ハッピーイタリアンはなんだろう。

いや、ちがうか。ハッピーで切ってイタリアン野菜、のカレーなのだ、きっと。でもハッピーイタリアンな野菜カレーかもしれない。いや、ちがうか、ちがうかなあ、、、ほら、少しでも迷い気弱にしているとたちまち迷いの森の真ん中だ。ここは一つ、どっしり構えてなにが出てくるかを楽しみに待つのがいい。

やってきたカレー。

まず、これはなんだろうな、とちょっと正体がわからなかったのではじめに食べてみたものは驚きの「餅」であった。上のカレーの写真の中に見える白い四角いものが、餅である。驚いた。
そしてイタリアン野菜というのはどうやら野菜のトマトソース煮らしい。タマネギやジャガイモなどがトマトソースか、ケチャップなのか、甘酸っぱく炒め煮になったものが乗る。これがなんだかちょっとたまらない。とてもおいしいのだ。そこに一緒に角切りの餅も混ざるという程である。そしてその下にはオムレツが敷かれていた。なんという自由なカレーだろう。

ほかにも洋食アレンジでの組み合わせや創作おかずなどあり、それらをいくつか組み合わされたカレーがたくさんあった。とにかく圧倒的なメニュー、しかも手書きでカレーのイラストまで入るのがもうたまらない。カレーを食べながらもメニューを見る目線をカレー皿に戻しがたい。昭和のファンシー文化やかわいいものブームがそのまま動態保存されたこの感じは圧倒されるものがある。そして同時に大いに価値もあるものだ。

カレーでお腹はいっぱい。初めはわたしとカウンターの男性だけだった店内は次々と家族連れがやってきて、ほんわかと楽しい空気になってくる。東京のギスギスしたあの空気はここにはない。安堵の深呼吸をしてしまう。

外に出れば北風吹き荒ぶ甲府昭和、時代は令和の正月に戻ってくる。

とても不思議な感覚だ。

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