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紹介その1『パラダイスキラー』

ジャンル:オープンワールド殺人ミステリーADV
オススメ度:★★★★★

1回目に紹介するゲームは『パラダイスキラー』(リンクは公式サイト)。ジャンルは「オープンワールド殺人ミステリー」で、その名のとおりオープンワールドな舞台を駆け回って証拠や証言を集め、パラダイス島で起きた殺人事件の謎を解いていくというもの。Switch、Steam、あとPS4/5でも配信されていると思います。

のっけから知名度のある(と、個人的には思っている)ゲームを紹介してしまって恐縮なのですが、もし推理ゲームが好きで、且つまだ『パラダイスキラー』をプレイしていない・又はどんなゲームかいまいち知らない、という方がいたらぜひ触れてみてほしいです。謎解きADV好きのはしくれとしていろんな推理ゲームをプレイしてきた中で、世界観とキャラのオリジナリティーに関して言えば『パラダイスキラー』の右に出るゲームは今のところないように思います。

キャラクターと世界観がとにかく独特

ではその独特な世界観とキャラクターは一体どんなものなのか。
世界観に関しては、公式サイトにこんな風に書かれています。

パラダイスは数千年ごとに再生する島だ。そこではエイリアンを崇拝する者たちが堕落した神々に力を与え、いつの日か復活させるべく宇宙に向けてサイキックパワーを放っている。だがその力は各島を崩壊させようとする悪魔たちの興味を引いた。その悪行は議員が新たなリアリティを創生するまで続く——。
システムは完璧ではないが、いつか——次の島、パーフェクト25になれば完璧なものになるだろう。だが再生の前夜に議員が殺害され、パラダイスも殺されてしまう。(以上、公式サイトの「あらすじ」から引用)

わかんないですよね。私も最初わかんなかったです。何のこっちゃ??と思いながらゲームを始めました。でもプレイし始めると、割とすんなりこの世界観にのめり込めることに気がつくと思います。西澤保彦氏のSFミステリを読んだ方なら何となくピンとくるかと思うのですが、例えば、一般的な日本を舞台にしたミステリにはいるはずのない「時間を遡る能力を持った人間」が作中にいて、そういう人間がいる中で事件が発生し、そういう人間がいるという前提で事件の謎を解くという感じです。(※あくまで例であって、本ゲーム中には時間を遡れるキャラクターはいません)

よだれが出そうなほど裁判したい判事


そして、キャラクター達も世界観と同様に強烈。主人公からして「事件の捜査が何よりも好きな捜査オタク」と称されるわ、親友の旦那は真っ赤なガイコツだわ、建築士の秘書の男は常に乳首出してるわ、主人公を捜査のために呼び寄せた判事は「よだれが出そうなほど裁判がしたい」とか言い出すわ、どこからツッコめばいいかわかりません。ちなみに捜査オタクの主人公レディ・ラブ・ダイは、ゲーム開始時点ではとある罪によって300万日に渡り軟禁?されているのですが、殺人事件が起きたことによって「他に捜査をする人間がいない」という理由で晴れて自由の身になります。この辺の、レディ・ラブ・ダイが軟禁されるきっかけとなった事件についてもゲーム内で断片的に手がかりを得られるので、これを集めて推測するのも面白いんだよなあ。
キャラクターと世界観が独特、というのは、取りも直さずそこから展開されるストーリーも独特なのですが、だからといって無理のある推理や「それはないだろう」みたいな謎は一切ないので、安心してください。

画面酔いには注意

ゲームの目的は、パラダイス島を歩き回って手がかりを探し、濃いキャラ達と話をして事件の全貌を掴み、証拠が出揃ったところで裁判をして、犯人と思われる人物を断罪すること。とにかく状況も背景もキャラも一筋縄ではいかないので、一つ一つ謎が解かれてゆくさまは謎解き好きにはたまらないと思います。あと何と言っても翻訳が秀逸!独特の言い回しもすごく自然に訳されていて、日本語でプレイする上でのストレスは全くと言っていいほどありませんでした。
ちなみに、移動は常に一人称のFPSのような視点でしたが、難しいアクションは特になく、ジャンプやしゃがんだりといったもののみですので、FPS系が苦手な私でもそれほど行き詰まることはなかったです。ただ、手がかりを探すためにマンションの屋上まで生身で登らなければならなかったり、高いところからわざと落ちたりしなければいけないので、高所恐怖症の人は怖いかも…。さらに、何よりも注意が必要なのが、無茶苦茶画面酔いするという点。自分があまりこういう一人称視点のゲームに慣れていなかったせいもあって、プレイし始めた時はあまりに酔うせいで10分ぐらいしかできませんでした。
でも、Twitterで画面酔いすると何気なくつぶやいたところ、公式様からわざわざ日本語で「モーションブラーの設定を見直して!」とリプライをいただいたので、もういっぺんにファンになってしまいました(チョロい)。
※「オプション」>「ディスプレイ」の中の「モーションブラー」の設定を変更。これで10分間のプレイ時間が1時間くらいには伸びた…と思います。あと個人的にはコントローラーでプレイするよりキーボードの方が画面酔いは軽かったかも。


開始数分でここから飛び降りますよ

思いつくままに書き連ねましたが、とにかくプレイしていて楽しいので、一筋縄ではいかないゲームが好きな人はぜひプレイしてみてほしいです。「推理ゲームは好きだけど、推理自体が得意ってわけじゃ…」な方も、ゲーム内で相棒のPCがかなりヒントをくれるのでおそらく大丈夫かと思います。BGMもおしゃれで秀逸だし、アイテムの説明も一つ一つ面白いので、画面酔いに気をつけつつ、すみずみまでパラダイス島を楽しんでください!



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