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シュトーレン食べ比べ 2023年

新年あけまして、さっそく昨年の話になりますが
色んな味を知りたいなあと思い、シュトーレンを3種購入しました。たくさん食べればシュトーレンたるものが何なのかわかるかなあとおもったので、というのは建前で、クリスマスを待ちわびる期間がわたしは大好きなのです。そしてクリスマスのためのお菓子!これは食べないと。

すると優しい友人がクリスマスまでに食べきれなかった残りをよかったら、と譲ってくださって、なので実際に食べたのは4種類です。どれも個性がありとても面白かったのでここに書き残していこうと思います。

MIA'S BREAD
栗のシュトーレン

こういうビジュ、無性に惹かれるのって私だけですか

奈良県へ遊びに行った際にふらっと入った小さなパン屋さん。
栗のシュトーレンのハーフサイズを選びました。黒豆のシュトーレンもあって、奈良の街らしい、こぢんまりとした日本を感じる可愛らしいお店です。
(残念ながら昨年末で閉業されました…)

栗がゴロゴロ

カットはこのように。
生地の面積に負けないくらいには栗がぎっしり入っている。
そして栗に負けないくらいにはチョコレート味の生地がしっとりしていました。触るとほろほろ崩れるくらいの水分量!
このひと切れでケーキ1個くらいの満足感があります。(といいつつ一気に食べました)

砂糖がシトシト

フォンダンもかなりしっかりかかっているので甘いもの欲が抜群に満たされます。
子どもに甘いおかあさんがわがままに応えてくれたような甘くてずっしり系でした!でも昔から知っているシュトーレンって、このくらい重みがあったかも。

feuquiage
シェフが食べたいシュトーレン

花束付きでした。手土産とかにも良さそう
これをくれる人がいたら安易に信用してしまう

お友だちなら何度となく聞いているであろうフキアージュ。店舗は調布にありますが、伊勢丹新宿デパ地下のポップアップ大常連のお店です。
わたし、ここのカヌレが好きなんです。食べ応えのあるガリっと感と中のもっちり感の対比、バニラのバランスのいい香り(長くなりそう)、
それはともかくここの焼菓子信者なので当然のごとく買いに行きました。
しかもシュトーレンは2種類用意されていて、ひとつはスタンダードなシュトーレン、もうひとつは「シェフが食べたい」シュトーレン!無論後者を選びます。
畠山シェフがやりたいようにやったとなれば、どんな世界なのか見てみたい。

シュトーレンの嶺

登りたい、やま!!
サイズ感は、横幅18センチくらいでしょうか。

具が大きくて薄く切るのが至難の業

中を切ってみると色んなドライフルーツがわんさか湧き出てくる。金山だ・・・
ここにおわすのはアグリモンタナ社のフルーツミックス、巨峰・そしてシャインマスカットのレーズンである!しっていますか、みなさん。わたしはしりませんでした。美味しすぎてフルーツミックス単体購入して余韻に浸りたい。

レーズンが初めてみる大きさ

マジパンは具に負けないくらいの旨みはありつつ、先程のものとはまた違うニュアンスでほろほろと崩れる、割とドライな食感。だからこそ先陣をきっていくドライフルーツたち。とにかくジューシーだ。

外側はフォンダンではなく粉糖がしっかりまぶされていました。畠山シェフが食べたいシュトーレンというのは中の豪華絢爛なドライフルーツをもぐもぐと味わうためのもののようです。

1週間置いて食べると、粉の味に若干落ち着きが出ましたが、全体的にはドライな生地と、ジューシーなドライフルーツのまま、甘さ控えめでした。

TIMELESS CHOCLATE
チョコシュトーレン

沖縄のチョコレートメーカーからもシュトーレンが!
こちらはガーナ産のシングルオリジンを使用したチョコシュトーレン。わたしはここのガーナ産タブレットチョコレートを食べてガーナ産へのまなざしがガラッと変わりました。

沖縄旅行に行った時に食べました!
ガーナ産は奥から2番目のパケ。かっこいいね

ガーナではカカオ農業は国策事業のために特別な許可を得ないと農園指定ができず、大概のチョコレートメーカーはミックスタイプしか選べない。
ガーナ産は、味の安定の為に大概は深煎りにするしかなく、どっしりナッティな味しか食べたことなかったのですが、
ここは中煎り・粗挽きタイプなのでミックスならではの豊かさを存分に活かしており、そっか!不安定ということは、食べるたびに新しい出会いができるということなのか!と大発見を得た一枚でした。
ロットによって調整しているそうなのでまた食べたいな。そして他ブランドのBean to Barも試してみたい。

シュトーレンの嶺

チョコレートについて書き過ぎましたが、そんなチョコレートを使用したシュトーレン、わくわくします。
まずこの見た目。サイズはフキアージュと同じくらいです。何かいる気配がゴツゴツと見えている…

摩擦を受けて浮かび上がっているのは何でしょう
アドベントする気のないカット数

カットすると出てくるのは多すぎるカシューナッツ。お前か!大きい存在感は!

スペイン産アーモンドのローママジパンとフランス産の小麦粉、そしてトルコ産のカシューナッツにガーナ産のチョコレート。
正直どこ産だからこうなのか!という風味のこだわりまで気付ける程わたしの舌は偏差値高くないのですが、きび糖のクセのある甘さは奥ゆかしく、酸味とのバランスもとりつつ食べやすく仕上がっており、パクパク食べちゃう。なんかチョコレートサラミっぽい。
これもフォンダンではなくココアパウダー、美味しくて粉まで余すことなく、です。

Boulangerie S.Igarashi
シュトーレン Apollo

一番ビジュアルがいい。

おすそ分けいただいたS.Igapashiのシュトーレン。カットするとわかるこの華やかさ!オシャレですね。

こちらの具材もこだわりがかなりあるようで、原材料名をみるとキタノカオリ(北海道の小麦粉。モチモチパンに使われることが多いです)、発酵バター(フランス産かな?)、ゲランド塩(これも製菓に使われることが多い甘いもの向きの塩。)など、これを眺めているだけで腕を組んだシェフが睨みを効かせている様子が浮かびます。行ったことないのに勝手なイメージ・・・
そしてちょっと見てください、と撮った写真を見返して気付いてしまった衝撃の情報があります。

右、みて

え!!!あっためて食べる方法があるんですか!!!知らなかった!!!!食べ切ってしまいました・・・・かなしいけど仕方ない。これは来年は自分で購入しなさいということですね。行ったことのないパン屋さんだし、今年の年末の楽しみが増えたということにします。

もちろん常温でも大変おいしくいただけました。
上層のピンクは軽やかなフランボワーズの酸味がピスタチオやイチゴのドライなピューレ?を包み込み、下層ではビターなチョコレート生地にオレンジピールが落ち着いていて、このひと切れで味覚がかなり満たされる、たのしいシュトーレンでした!おともだち、いいお店を教えてくださりありがとうです。

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