KA法とフィールドワーク 振り返り #2
2022年11月19日(土), 20日(日), 23日(水)
Xデザイン学校校外研修旅行(京都)フィールドワークとKA法
事前講義「はじめてのフィールドワーク&KA法」 2, 3日目(京都でのフィールドワーク)と4日目(オンライン)の振り返りです。
テーマは”京都に暮らす”
京都市内の2つの地区を比較する
ということで、私たちのチームは御所南エリア(アッパー)と左京区エリア(ミドル)で比較することにし、「住む人の所得帯の違い」という視座をもって臨みました。
ここから学びを記述していきます
フィールドワークの基本は、夜討ち朝駆け
その地域の住民に会いやすい時間帯は夜と朝のようです。
反対にお昼の時間帯は地元の方は他の地域に向かわれているようで、観光客や他の地域からの買い物客ばかり捕まえてしまいました。
ビジネスにおける応用エスノグラフィの良い結果とは、閉鎖集団の隠れたあるある行動を見つけること。
その行動の裏に隠れた価値へ向けたサービスはスケールする可能性がある。
ビジネスにおける応用エスノグラフィの活かし方は、得られた情報からサービスを発想することがほとんどではないかと思います。このとき、その閉鎖集団内でできるだけ共通する価値に向けて作ったサービスであれば、そのサービスはスケールする可能性があると言えます。
ベーシックコースの方で口を酸っぱくして教えていただいている”スケールするビジネスの条件”に繋がってきますね。
エクストリームな生活者の価値に引きずられない
先ほどの話とは反対に、特殊な人の固有の価値に引っ張られたサービスはごく少数にしか刺さりません。サービスは広い市場に刺さる作り方をするほうが儲かり、それはニッチなものを作りたい場合でも同じことです。
その人がエクストリームかどうかは、複数の人の振る舞いデータから判断します。なのでインタビューの時点で特殊そうな人ばかりに声をかけていたら、いくら洞察してもその集団の隠れたあるある行動は導き出せませんね。
私たちのチームは、価値マップとペルソナで特定の人を中心に発想してしまいました。
"その地域にいかにもいそうな人”を理解するんだという意識が低かったことと、そもそもそれが判断できるくらいの人数と話せなかったことが原因かなぁと思います。
分析の時は視座やリサーチクエスチョンに立ち返る
”2つの地区の、住む人の違い”という問いに答えるのが今回のリサーチでしたが、私たちのチームは「まずはまっさらな心持ちで出来事を分析してみよう」と決めて取り掛かってみました。しかし価値マップ上で見えてきた価値がどこの地域でも言えそうなことになってしまい、フィールドワークの最中に肌で感じていたものが消えて丸くなってしまったことに気づきました。
分析のときは視座やリサーチクエスチョンに立ち返り、「この視座で考えたときにどう?」という視点を持ったほうが面白い分析結果が見えそうだなと思いました。
KA法はチームビルディングにもなりそう
KA法は、カードを作る時点でその人の主観や固有性が反映されます。
今回は時間がなかったので丁寧なディスカッションはできていないのですが、それぞれが作ったカードを見合って「確かにこういう価値はあるんだと思う。でも、もっと本質的な価値はこっちでは?」のような議論ができると、一次情報に対する理解の幅が広がるとともにお互いの目線を知り合うことができそうだと思いました。
最後に
フィールドワークと通じて、街や住む人の見方が変わったと思います。フィールドワークにおける感度や洞察の力は 日々の積み重ねなので、トレーニングを継続することが重要だとわかりました。
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